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アロマセラピー用の精油に学名(ラテン)が書かれている理由

アロマセラピーAROMATHERAPY
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2022/11/07

アロマテラピー用に生産された精油には、例えば「ラベンダー」の一般名に併記して、「Lavendula angustifolia」といったラテン語の学名が必ず書かれています。
アロマテラピーで精油を使用する際には、ラテン語表記の学名を事前に知ったうえでの確認が大変重要になります。

 

精油のラテン語での学名表記は世界共通

ラベンダー

精油を購入する際に知っておきたい、そして確認が必要なのが学名です。 精油には、それぞれの種類に一般名と、世界共通で使用される学名(ラテン名)の両方を保持しています。

なぜ一般名と学名を併記するのか

例えば、「Lavender」や「ラベンダー」と一般名が書いてある精油のラベルには、『Lavandula angustifolia』の学名が記されています。
ラベンダーの一般名は、ひらがな、カタカナ、英語、あるいはほかの国の言語など、国や地域によって様々な表記方法があり、どのような記し方でも基本的に問題はありません。 しかし植物の一般名は、同じ名称でも国や地域によって違う種類の植物を指す場合や、逆に同じ植物が違った名前で呼ばれているケースがあります。 しかし、「学名」は世界共通で固定の種を特定するものであり、国が違っても表記は統一されているので、精油の購入や使用の際に、正しい原料を見極める確かな手がかりとなるのです。

同じ一般名の植物も学名で用途が異なる亜種を判別できる

同じ名前で一括りに呼ばれている植物の中には、異なるいくつかの植物種や亜種が含まれているケースもあります。 先に述べた『Lavandula angustifolia』は、日本で「真正ラベンダー」を示します。
ところが、学名に『Lavandula latifolia』と書いてある場合は「スパイクラベンダー」という違う種類になり、同じ『Lavandula』で始まる学名でも、精油の成分が異なります。
真正ラベンダーは妊産婦ケアに活用できますが、スパイクラベンダーは避けるべき精油に位置づけされています。 つまり、アロのセラピーへの使用には、学名で正式な種類の違いを確認し「どういった用途に使用できるか?できないのか?」を正しく判断するのです。

 

『ケモタイプ』の学名表記に注意

ローズマリー

植物の中には、学術上の分類では同じものでも、生育状況(天候、土壤、水など)によって精油に含まれる成分に大きな違いが生じる場合があり、性質も心身への働き方も違ってきます。
こういった種を『ケモタイプ』と呼び、学名の表記方法によって判別できるのです。 ケモタイプは、学名の後に ct (chemotype ケモタイプの略)とつけ、その後に化学成分名が表記されています。 ローズマリーやタイムは代表的なケモタイプの精油です。 一方、ラベンダーやユーカリもたくさんの種類がありますがケモタイプではなく、学名が違うため種そのものが異なります。

 

アロマセラピーを奥深く学ぶなら学名への理解が必要

本

アロマセラピーについてより理解したい、アロマセラピストとして学び活動したいと考えている場合は、ラテン語表記の学名について学び、暗記する必要があるでしょう。
精油の種類によっては、同じ精油であっても学名を3つほど保持する植物もあります。 また、精油を栽培し卸す農家によっては、学名だけで取り引きしている場合があり、精油の買い付けを直接農家で行う際には、かならず一般名ではなく学名を確認する必要が生じます。 植物に寄り添い、植物の恵みを使わせてもらうアロマセラピーの世界を深く学ぶほど、ラテン語の学名は必須になる知識なのです。