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■食物繊維とは?
食物繊維は、「人の消化酵素で消化されない食事中の難消化成分の総称」と定義されています。 カラダの構成成分やエネルギー源にならないため、以前は、役に立たない食べ物のカスとされていました。
ところが近年になって、栄養素の吸収をゆるやかにしたり、有害な物質を排出するなどの作用が認められ、重要な機能性成分として扱われるようになりました。
■食物繊維は2種類
食物繊維は、大きく、水に溶ける「水溶性食物繊維」と、水に溶けない「不溶性食物繊維」に分けられます。この2つは、体内での働きに違いがあります。
【水溶性食物繊維】
水溶性食物繊維は、腸内を酸性にして、乳酸菌やビフィズス菌を増やし、腸内環境を整えます。また、でんぷんの消化吸収速度を遅らせ、食後の急激な血糖値の上昇を抑えます。
主に、ワカメやこんにゃく、果物、里芋などに多く含まれています。
【不溶性食物繊維】
不溶性食物繊維は、水を吸収することで膨張し、その結果、便を柔らかくして、排便の量や回数を増やします。主に、野菜、豆類、きのこ類などに多く含まれています。
■日本人の摂取目標量
実は、食物繊維にも、1日に摂取して欲しい目安量があります。厚生労働省による「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、18歳以上69歳以下の食物繊維摂取目安量として、男性は1日に20グラム、女性は1日に18グラムとしています。 ところが、現在の日本人は、11~17グラム程度しか摂れておらず、目標値に届いていません。特に若い世代ほど、摂取量が足りていません。
腸を健やかに保ち、健康を守る食物繊維を、日頃から意識して摂るように心がけましょう。
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