仕事や家事、勉強など、やるべきことがあるのに、集中できずなかなか捗らないという経験はありませんか?
「どうしてもこの時間だけは集中したい」という時に、栄養ドリンクを飲まれる方もいらっしゃることでしょう。集中力を高めるためには、睡眠や環境、食生活などが関係してきます。
今回の記事では、集中力が続かない原因や集中力を高めるおすすめの方法と栄養素、栄養ドリンクの活用方法などをご紹介していきます。
集中力が続かない原因
集中力が続かないと感じたらまず見直してほしい、3つのポイントについてお話します。
作業環境が整っていない
周囲の話し声や騒音が気になったり、部屋の空調や明るさが快適でなかったりと、不快に感じる要因があると集中力が切れてしまいます。
その他にも、スマートフォンやタブレットを近くに置くことで、ついつい作業を止めて触ってしまったという経験はないでしょうか。
集中力は作業量や情報量にも左右されます。入ってくる情報量が多いと、脳はその処理で疲れてしまいます。
また人は集中し続けられる時間に限りがあります。休憩を挟まずに作業を続けていると、徐々に集中力が切れ始め、作業効率が低下するといわれています。
脳のエネルギー不足
脳のエネルギー源が不足すると、脳の働きも鈍くなり、集中力低下に繋がる可能性があります。
脳のエネルギー源は主にブドウ糖(糖質)です。朝食を食べなかったり、糖質を抜いたりするとブドウ糖が不足してしまい、脳の機能を低下させる恐れがあります。
また、糖質不足だけでなく、糖質からエネルギーを作り出す役割を担っているビタミンB1をはじめとしたビタミンが不足してしまうことでも、十分なエネルギーを確保することができず、脳の働きが低下する可能性が考えられます。
体調やメンタルの不調
健康な状態でないと仕事や勉強に集中するのは難しいでしょう。例えば、頭痛がする、腰が痛くて椅子に座っていられないといった症状がある場合、痛みのほうが気になってしまい、目の前のことに集中するのは難しいのではないでしょうか。
睡眠不足や疲れがたまっている状態でも集中力は続きません。また、不安や心配事がある場合、それに気をとられて心が落ち着かないということもあります。
集中力を高める方法
集中力を高める方法はいくつかあります。取り入れやすいものから始めてみましょう。
休憩を挟む
集中して効率良く作業を進めるためには、連続して作業を続けるよりも随時休憩を挟みましょう。
あまり長い時間休憩すると気が緩んでしまうため、5分程度を目安に休憩することをおすすめします。疲れた目や脳を一時的に休ませることで次の作業への集中力が増します。
目を酷使している際方、休憩時にスマートフォンなどを開いてしまうとさらに目の疲れを助長してしまうため、その場合は1~2分でも良いので窓の外をボーっと眺めるといった時間も設けるようにしましょう。
同じ姿勢でいることも疲れの原因になります。座りっぱなしなら、いったん席を立ち、外の空気を吸う、軽く伸びをするなどの、軽く体を動かすことで血流がよくなり脳も活性化されます。
仮眠を上手に活用する
仮眠は脳や身体の疲労回復に効果的です。パワーナップという方法をご存じでしょうか。パワーナップとは、12時から15時くらいの昼間の時間帯に、15分~長くても30分程の睡眠をとることをいいます。
仮眠をとる場所はどこでも構いません。寝やすい姿勢であれば問題ありませんが、顎のかみ合わせに影響を及ぼす可能性のある寝方(顎を圧迫する、片方を向いて首をひねるような寝方)は、睡眠時無呼吸症候群のリスクが高まるため注意が必要です。
30分以上眠ってしまうと目覚めが悪くなってしまうため、30分未満で起きられるようにアラームをセットしておきましょう。
集中力を高める栄養素を補給する
脳は全身の働きをつかさどる重要な器官です。集中したいときには、脳のエネルギー源となるブドウ糖を摂取すると良いでしょう。
しかし、ブドウ糖だけ摂取していてもエネルギーを作れるわけではありません。ブドウ糖をエネルギーに変えるためにはビタミンB1をはじめとしたビタミンが必要不可欠です。
また、栄養バランスを意識した食事も大切です。主食、主菜、副菜といわれるエネルギー源になる料理、タンパク質を多く含む料理、ビタミン・ミネラル・食物繊維を多く含む料理を中心に、可能であれば乳製品や果物も摂れると良いでしょう。
毎日が忙しく、食事をとる時間もない方は不足してしまう栄養素もあるかもしれません。その場合は、栄養ドリンクやサプリメントを補助的に使用するのもおすすめです。
何かを食べる際には良く噛むことも意識しましょう。良く噛めば消化しやすくなるだけでなく、噛むという動作で脳内の血流が増えて神経活動が活発になり、脳を活性化させます。
環境を整えて姿勢を良くする
周囲の雑音が気になる場合は、窓を閉める、場所を移動する、耳栓やイヤホンを使用するといった方法もあります。スマートフォンやタブレットなどは離れたところに置いておき、何となく操作してしまう環境をなくすようにしましょう。
照明や空調を整え、作業しやすい部屋づくりをおこないましょう。また、正しい姿勢と集中力は関係しているため、椅子に浅く座り、両足の裏をきちんと床につけることを心がけるとよいでしょう。
集中できる香りを取り入れるという方法もおすすめです。集中力をアップさせる香りは、ローズマリーやグレープフルーツ、レモン、ミントなどがあります。
作業量が多い場合は、タスクを細分化して優先順位をつけることで脳内も整理されます。
運動習慣をつける
運動習慣は体力アップを図れるだけでなく、適度な疲労感は良質な睡眠にも繋がり、疲れを回復させる効果が期待できます。
ウォーキングやジョギングなど一定のリズムがある運動は、集中力を高めるのに効果的といわれています。野球選手が試合中にガムを噛んでいるのもリズム運動のひとつです。
集中力を高めるツボを押す
眉頭の下のくぼみにある攅竹(さんちく)というツボは、集中力を高めるツボと言われています。このツボを人差し指の腹で額の中心に向かって優しく押し上げるように刺激すると、脳の血流がアップし、頭がスッキリするといわれているため、試してみるとよいでしょう。
質の良い睡眠をとる
睡眠不足だと集中することができません。十分な睡眠時間の確保や良質な睡眠をとれることは、心身の疲労回復に必要なことです。
夜更かしはせず、規則正しい生活を送り、よく眠れる環境を整えることが大切です。
集中力を高めたい時に摂りたい栄養素
カルシウム・マグネシウム
カルシウムやマグネシウムが不足すると神経細胞間の情報伝達がうまくいかず、集中力の低下を招くことがあります。
カルシウムは乳製品や小松菜、モロヘイヤ、干しエビなど、マグネシウムは豆腐や納豆などの大豆製品、海藻類、アーモンドなどのナッツ類などに多く含まれます。
ビタミンB群
ビタミンB群は、糖質、タンパク質、脂質などからのエネルギー生成や細胞の再生・成長、神経機能を正常に保つなどの重要な役割を担った大切な栄養素です。
ビタミンB群に含まれるビタミンは下記の通りです。
- ● ビタミンB1
- ● ビタミンB2
- ● ナイアシン
- ● ビタミンB6
- ● ビタミンB12
- ● 葉酸
- ● パントテン酸
- ● ビオチン
牛肉や豚肉、レバー、ウナギ、マグロ、カツオ、玄米、豆類などに多く含まれています。
DHA・EPA
DHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)は、どちらも青魚の油に多く含まれるn-3系脂肪酸として有名です。
DHAは脳内の神経細胞を保護したり、細胞間の情報のやりとりを活性化させたりします。またEPAは体内の炎症を抑える働きや血液をサラサラにする働きで知られています。
サバ、イワシ、サンマ、マグロ、ブリなどに多く含まれています。
チロシン
集中力や興奮に関与する神経伝達物質や、集中力に関与する甲状腺ホルモンの原料になります。チーズ、大豆製品、ナッツ類、バナナなどに多く含まれています。
集中力を高めたい時に栄養ドリンクを飲んでもよい?
市販されている栄養ドリンクの中には、効能効果として「集中力の維持・改善」をうたっているものもあります。効能効果から選んでも良いですし、前述した集中力を高めたい時に摂りたい栄養素を含んだ商品を選ぶのも良いでしょう。
ただし、年齢制限がある商品もあります。購入時にはパッケージに記載されている内容をしっかり確認することが必要です。また、1日の目安量も各メーカーが推奨している量を守るようにして、過剰摂取にならないようにしましょう。
栄養ドリンクと類似した商品でエナジードリンクがあります。エナジードリンクは清涼飲料水であり、栄養ドリンクのような働きは期待できません。さらに、カフェインの含有量も規定されていないことから、カフェインや糖類の過剰摂取に繋がる可能性もあるため注意が必要です。
集中力を高め、維持するためには、作業環境や心身の状態を整えることがポイントです。
自分が集中できない要因は何か、どうすれば集中しやすいのかを探り、いろいろと試していくうちに、オンとオフを上手に切り替えることができるようになるでしょう。
集中力を高めたい時には、コンビニなどで手軽に購入できる栄養ドリンクの使用もひとつの方法です。日常生活の中で自分に合った方法、商品を見つけていけると良いでしょう。
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