管理栄養士ライター高村恵美
12年間管理栄養士として病院などに勤務。家族にいつでも"おかえり"が言えるようライターへ転身後は、忙しいひと・働くひとに寄り添うレシピの提供や、健康コラムを数多く執筆。
自分も同じ立場だからこそ「仕事と家庭の両立に悩む女性を応援したい」気持ちが高まり、悩めるママに向けたコラム執筆も行っている。
マスクは2層・3層・4層・5層といったタイプがありますが、どれを選ぶのがよいのでしょうか。層の数が大きいマスクほど高品質なイメージがありますが、一概に層の数が多ければいい訳ではありません。作業用、運動時、人込みといった着用が必要なシーンによって、適したマスクも変わります。マスクのタイプや種類の違いを知り、用途やお悩み沿って、自分に合ったマスクを見つけましょう。
不織布マスクは、いくつかの層で成り立っています。各層に役割があり、種類が豊富です。メーカーや商品により、使われている層の役割が異なります。
目的に合った層の組み合わせでタイプが異なり、層が増えるごとに機能も増えるのが一般的です。(※機能性はそのままに5層を4層にした商品もあります)
商品により採用される層は違いますが、多く使われている構造をご紹介します。
2層マスクは、「外側の層」と「口元にあたるシート」のみで作られています。自分の飛沫物による「異物の混入防止」を目的に使用するマスクです。フィルターが搭載されていないため、外から体内への異物を防ぐ目的では作られていません。口元が透けて見えるほど薄手で呼吸がしやすいタイプです。
3層マスクは、「外側の層」「捕集フィルター」「口元にあたるシート」の3層で作られている商品が多いです。層が少ない分、通気性に優れています。販売されているプリーツマスクの多くが3層構造を採用していて、一般的に馴染みのあるマスクといえるでしょう。
4層マスクは、「外側の層」「抗菌フィルター」「捕集フィルター」「口元にあたるシート」の4層で作られている商品が多いです。層が多くなる分、通気性が悪くなりやすいので、口もとに空間を作り息苦しさを緩和している商品もあります。柳葉型の立体マスクは4層構造で作られている商品が多いようです。
5層マスクは、いくつものタイプがありますが、「外側の層」「抗菌フィルター」「捕集フィルター」「静電気帯電フィルター」「乾燥防止用保湿フィルター」「撥水フィルター」「口元にあたるシート」といった機能性に合わせた5層を組み合わせて作られています。マスク1枚に層が5つあるため、層が少ないマスクより価格が高い印象です。機能性を重視したい方に選ばれています。
目的とシチュエーションに合わせて、マスクの選び方は異なります。マスク生活を快適にするために、工夫を施したマスクが続々と登場しているので、マスク選びの参考にしてみてください。
2層マスクは、異物混入を防止する目的で着用する業務用マスクです。食品を扱う調理場や工場といった作業場面での着用が想定されています。薄手で呼吸がしやすい反面、ウイルス飛沫などの防止効果は期待できないタイプがほとんどです。防御を目的とする場合は、2層マスクは避けた方がよいでしょう。
3層マスクは価格も機能も平均的な商品といえます。マスクを一日に何度も変えたり、マスクの使用頻度が多い場合、コスパのよい「3層マスク」がよいでしょう。
花粉や汚れた空気、ウイルス飛沫をブロックし、マスクの抗菌作用もある機能性に優れた4層マスクは、外出時や長時間マスクをつける方におすすめです。快適さを感じながらマスク生活を送れるでしょう。
密になるほど多種多様なウイルスや異物が空気中に飛散している可能性が高いため、より層が多く防御力を備えたマスクを着用がおすすめです。
不織布マスクのプリーツを広げて口元にマスクが密着しないように工夫されている商品や、3D立体構造のマスクは、息苦しさを軽減します。また、話してもマスクがズレにくく、口元のメイクが取れにくいのもメリットです。
耳の圧迫をやわらげるために、耳ヒモが工夫されているマスクがあります。耳ヒモの幅が広くて、柔らかくふんわりした素材で作られているタイプは、肌触りもよく、長時間マスクを装着しても痛くなりにくいです。
マスク自体がほのかに香る商品もあり、香りのバリエーションが種類が豊富です。好みの香りのマスクをつければ、不快な臭いから解放され、癒しのひと時になるでしょう。
風邪やPM2.5、花粉が気になる季節は、高密閉のマスクが心強いです。マスクの4辺すべてに顔との隙間を埋める工夫がされている商品がよいでしょう。顔との密着性が高いため、異物の侵入をしっかり防いでくれます。
自分の鼻の形に合わせてフィットさせるノーズワイヤーと、あごと左右2辺の頬の形に合わせてフィットするブロッカーで、鼻元・頬・あごにできる隙間をブロックして防護します。また、メガネの曇りも防止できるので、メガネをかけている人にもおすすめです。
マスクの層は、一層一層に異なった役割があり、目的や使用シーンに応じて使い分けるのがおすすめです。2層構造タイプは、異物混入防止目的の業務用なので普段使いには向きません。
マスクの層の数が大きいほどフィルターの強度は増しますが、通気性が悪くなり息苦しさを感じやすくなります。息苦しさを緩和したいなら、立体構造タイプを選びましょう。口元に呼吸スペースを確保できるので、息がしやすくなります。ぜひ、あなたの目的に合わせて、ピッタリなマスクを見つけてください。
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