「疲れがなかなかとれないなぁ…」
「へたばっている暇なんてない!」
そんな時、栄養ドリンクを買って服用される方も多いのではないでしょうか。
最近は種類も豊富になった栄養ドリンク。さまざまな効果がうたわれていますが、どのメーカーからも「疲労回復」を目的とした商品が多数販売されています。
数多くある商品の中から、本当に疲労に効果があるのはどの商品なのか迷われるケースもあると思います。
今回の記事では、疲労の解説に加えて、栄養ドリンクに含まれる疲労回復が期待できるおすすめの成分についてもご紹介していきます。
疲労とは
疲労は「疲労」と「疲労感」に区別されており、「疲労」は心身への過負荷により生じた活動能力の低下をいいます。
活動能力の低下とは、思考能力や注意力、行動量の低下などが具体的な例です。
「疲労感」は、疲労が存在することを自覚する感覚で、多くの場合、不快感と活動意欲の低下が認められます。さまざまな疾病の際にみられる全身倦怠感、だるさ、脱力感は「疲労感」とほぼ同義に用いられています。
疲労は「疲れ」とも表現されますよね。
“これ以上、心身へ過度な負荷がかかり続けると害が及びますよ”という体からのサインと受け取り、疲れを感じた際には休養することを心がけましょう。
疲労はどうすれば回復できる?
疲労回復のポイントは大きくわけて
- ● 質の良い睡眠質の良い睡眠
- ● 栄養バランスの整った食事
の2点があります。それぞれ解説していきます。
質の良い睡眠
質の良い睡眠をとることは疲労回復において必要不可欠と言えるでしょう。
質の良い睡眠とは“寝付きもよく、起床時間にスッキリと目覚めることができる状態”と表現するとわかりやすいでしょうか。
「なかなか寝付くことができない」「たくさん寝てもスッキリしない」という経験をされた方も多いと思います。
逆に、睡眠時間は短かったのに目覚めがとてもスッキリしているという日もあります。このように日によって睡眠の質にムラがある状態が続くと、知らず知らずのうちに「疲れ」を蓄積させている可能性があります。
人は、生活習慣が乱れると睡眠の質も低下しやすく、逆に言えば、生活リズムが整えば質の良い睡眠をとることができるのです。
スッキリと目覚めることが出来た際、その前日の流れを振り返ってみると良いでしょう。何かしら良眠のヒントが見つかるかもしれません。
質の良い睡眠をとるためには、下記のようなポイントがあります。
- ● 食事はなるべく毎日同じ時間に摂る。
- ● 起床時間、就寝時間は毎日なるべくそろえる。
- ● 朝、目覚めたら太陽の光を浴びる。
- ● シャワーだけで済まさず温かいお風呂にゆっくり浸かる。
- ● 就寝前にスマホやパソコンをいじらない。
- ● からだにあった寝具を使用する。
- ● リラックスできる環境を整える。
日中の運動や寝る前のストレッチなどもオススメです。適度な疲労感は夜間の深い眠りにもつながります。
栄養バランスの整った食事
食事はなるべく毎日同じ時間に摂ることで、質の良い睡眠につながることをお伝えしました。
時間だけではなく、食事の摂り方や内容も非常に大切なポイントになるためお伝えしていきます。
太陽の光を浴びることで脳が目を覚まし、食事をすることで脳とからだが働き始めます。
朝食を摂らない習慣の方もいるとは思いますが、牛乳や豆乳、野菜ジュースを1杯、バナナを1本でも構いませんので、何かしらお腹に入れるようにすると良いでしょう。
就寝前の食事は、消化するために胃腸が休むことなく働き続けるため、良眠の妨げになってしまいます。就寝3時間前までに夕食を終えられることが理想です。
しっかり消化時間を設け、眠っている間は胃腸も休ませてあげると良いでしょう。
3大栄養素と呼ばれる糖質、脂質、たんぱく質の中でも、特に脂質は消化に時間を要するため、夕食が遅くなりそうな時は揚げ物などの油をたくさん使った料理は控えることをオススメします。
食事は、糖質、脂質、タンパク質に加え、ミネラルやビタミン類も意識して摂りましょう。バランスの良い食事を心がけ、ゆっくりと良く噛んで食べれば消化もよくなり、良眠にも繋がります。
アルコールは眠気を誘うので良眠できるイメージがあるかもしれませんが、実は眠りが浅くなる原因になることがわかっています。浅い眠りでは疲れはなかなかとれません。
また、カフェインも脳を興奮させやすく、良眠の妨げになるため、就寝前のアルコールやカフェイン摂取には注意が必要です。なるべく控えるようにしましょう。
栄養ドリンクに含まれる疲労回復に効果がある成分
カルシウム・マグネシウム
「疲労回復として栄養ドリンクを飲んでみたいけど、どんな成分が含まれているものを選べばよいのだろう?」と気になった方のために、栄養ドリンクに含まれている疲労回復効果が期待できる成分をいくつかご紹介します。
ビタミンB群
ビタミンB群の中で栄養ドリンクに含まれることが多いものはB1、B2、B6の3つです。これら3種のビタミンBはどれも、栄養物のエネルギー化を促します。
また、活性型ビタミンB1は、筋肉や神経の働きを円滑にし、疲労に効果を発揮します。
ビタミン類は体にとって大事な役割を担っているにも関わらず、体内でつくることがほとんどできないため、食事からしっかりと摂取する必要があります。
タウリン
タウリンはアミノ酸の一種で、貝類やイカ、タコ、肉類、乳製品などに多く含まれる栄養素です。
消化管内でコレステロールの吸収を抑える働きの他、心臓や肝臓の機能を高め、視力回復効果も期待できます。
エネルギー産生を促進し、疲労の原因となる酸化ストレス除去作用もあります。人の体内でも生成されますが、その量は必要量には満たないため、食品から取り入れる必要があります。
疲れに効くメカニズムは完全には明らかになっていませんが、タウリンを摂取することで中距離走や自転車競技者においてタイム向上、走行距離延長、疲労感の軽減などが報告されているとのことです。
出典:“The effect of acute taurine ingestion on 3-km running performance in trained middle-distance runners.” Balshaw et. al. Amino Acids. 2013 Feb;44(2):555-61.
生薬
●オキソアミヂン
ニンニクから抽出された成分で、からだの調子が悪い時、優れた滋養強壮効果をあらわします。
●エゾウコギエキス
エゾウコギの根から抽出された成分で、疲れに効くと同時に、優れた滋養強壮効果をあらわします。
●クコシ
強壮作用、免疫増強作用、抗酸化作用などが知られている他、目の疲れをとると言われています。
●ニンジン乾燥エキス
薬用人参から抽出したもので、優れた強壮効果をあらわします。
●トチュウ葉流エキス
トチュウの葉から抽出された成分で、滋養強壮に効果をあらわします。
L-アスパラギン酸マグネシウム・カリウム
体内でのエネルギー産生を助け、疲労に効果を発揮します。
L-アルギニン塩酸塩
アミノ酸の一種で、からだに元気がない時、エネルギー源の合成・貯蔵を促進します。
疲労回復のための栄養ドリンクの服用方法
疲れを感じるときは、上記で紹介した成分を含む商品を選んでみてはいかがでしょうか。
また、特に強い疲れを感じた時には生薬を含むもの、筋肉疲労にはアミノ酸を含むものといったように、状況によって使い分けるのもオススメです。
食事で必要な栄養素を補えるのが理想ですが、忙しい生活を送る人にとって、毎日・毎食きちんとした栄養のある食事をとるのは難しいかもしれません。
そういう時こそ、普段の食事に栄養ドリンクをプラスすることで手軽に栄養素を補うことができます。
疲れを感じている時だけでなく“今日は予定が立て込んでいて疲れそうだな”という時に服用してみても良いでしょう。
カフェイン入りの栄養ドリンクは夜間の良眠を妨げる可能性があるため、朝や日中に服用ようにしましょう。
寝ている間に疲労回復目的で栄養ドリンクを摂取する際にはノンカフェインのものがオススメです。
質の良い睡眠と栄養バランスの良い食生活で疲れをためない習慣を!
疲労について、改善方法、栄養ドリンクに含まれる疲労回復に効果がある成分などをご紹介しました。
疲れを感じる時には食事を用意するのも億劫でしょう。栄養ドリンクを併用しながら無理せずに疲労対策を行えると良いですね。
気持ちはまだ大丈夫と思っていても、体は疲労が蓄積されて悲鳴をあげる直前ということもあり得ます。自分の体が発信しているサインとしっかり向き合い、疲れをためない習慣を心がけていきましょう。
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