管理栄養士ライター高村恵美
12年間管理栄養士として病院などに勤務。家族にいつでも"おかえり"が言えるようライターへ転身後は、忙しいひと・働くひとに寄り添うレシピの提供や、健康コラムを数多く執筆。
自分も同じ立場だからこそ「仕事と家庭の両立に悩む女性を応援したい」気持ちが高まり、悩めるママに向けたコラム執筆も行っている。
力仕事やスポーツで腰がつらいと思ったとき、腰の不安感を軽くしてくれるのが「腰サポーター」です。
サポーターのほかに“コルセット” という道具もありますが、この二つに違いはあるのでしょうか?
それぞれの特徴や種類について押さえておきましょう。そのうえで、腰サポーターの選び方や着け方の注意点もご紹介していきます。
腰サポーターは、腰回りを包み込んで安定させることで、腰の不安感を軽くする器具のことです。また、動かすことで腰に違和感がある場合には、腰の動きを制限する役割もあります。
腰の補助をするものとして「腰サポーター」や「コルセット」と呼ばれるものがあります。
この二つは、「非医療用」と「医療用」とで呼び方が区別されている場合が多いです。それぞれ種類や特徴について見ていきましょう。
腰サポーターと呼ばれるものは、「医療用」と「非医療用」のタイプがあります。一般的には、非医療用を指すことが多いです。使う部位は「腰全般用」と「骨盤用」の2種類があります
■ 腰全般用
腰と骨盤を固定することで、腰全般の負担を軽減するタイプです。
■ 骨盤用(骨盤ベルト)
骨盤を固定することで、骨盤周囲の負担を軽減するタイプです。
■ 医療用
医療用は、腰痛の治療や予防をするために使います。
■ 非医療用
非医療用は、日常生活やスポーツ時などの腰の負担を軽減するために使います。
生地にゴムの伸縮性が加わり、体にフィットして装着が手軽にできるので便利です。商品によりますが、通販やスポーツ用品店などで3000円~5000円程度で購入できます。
背中部分の支柱がないタイプや支柱が柔らかいタイプで、医療用に比べると腰のサポート力が緩和なものが多く、動きやすいのがメリットです。
コルセットは“締め付ける”という意味を持ち、医療用タイプを指すことが多いです。腰痛などの予防・治療を目的としており、医師の診断により治療するうえで必要と判断された場合は、保険適用で購入できる場合もあります。
■ 軟性コルセット
治療を目的として、患者の体に合わせてオーダーメイドで作られるタイプです。
メッシュ生地に金属製の支柱やステンレスのバネを埋め込んだものが多く、腰回りをしっかりとサポートすることで腰の負担を軽減します。
■ 硬性コルセット
治療を目的として、患者の体に合わせてオーダーメイドで作られるタイプです。
プラスティックや金属性の支柱が使われており、固定力が最も高いですが、動きにくいというデメリットもあります。
自分に合った腰サポーターを選ぶために、利用シーンや腰の違和感の程度を考える必要があります。
腰サポーターを使うシーンは「日常生活時(軽いスポーツも含む)」、「スポーツ時」などがあります。
■ 日常生活(軽いスポーツを含む)で使う場合
日常生活では、腰への負担が大きくかかるリスクが少ないため、サポート力が緩和な腰サポーターが適しています。また、丈が短く、伸縮性がある素材のサポーターを選ぶことで、動きやすさも確保できます。
■ 軽く動いただけでつらい場合やスポーツ時に使う場合
軽く動いただけでも腰の痛みが気になる場合や競技用のスポーツなど動きが激しい場合は、サポート力が強く、しっかり腰回りの動きを制限してくれるタイプが適しているでしょう。
腰ベルトを長時間使用する場合は、通気性の良いものを選びましょう。メッシュ素材は通気性が良く蒸れにくいのでおすすめです。
少しの動作でも違和感や不安感が強い場合は、サポート力が強い腰サポーターを選びましょう。そこで重要なのが、背中側にある支柱の硬さと、サポーターの高さです。
硬めの支柱で高さがあり、体のラインに合う腰サポーターを選ぶことで、腰の負担を軽くすることができます。
こちらでは、腰サポーターを使うにあたって注意したい5つのポイントをお伝えします。
腰サポーターは、日常的に長時間つけてしまうと筋力が衰えてしまう可能性があるため、必要なときにだけ使うようにしましょう。
常時サポーターに頼っていると腰の関節周りの筋肉が衰えてしまうのです。そのため、運動後や休憩中には腰サポーターを外し、なるべく長時間つけないように注意が必要です。
腰サポーターを強く締めすぎると血流を妨げてしまう場合があります。サポーターを装着したときに肌の色が変わっていたり、しびれたりする場合は、強く締め付けすぎているかもしれません。
また、サポーターのサイズが小さすぎる場合も同様に注意が必要です。力加減とサイズ選びには気を付けましょう。
腰の不安感を軽減するには血流を良くする必要があります。運動中や力仕事などの作業中は筋肉が動くことで血液の流れが保たれますが、寝ているときはほとんど動きません。
そのため、血行不良をおこす可能性があるのです。就寝前には腰サポーターを外して寝ましょう。
腰サポーターの内側にカイロを使用すると、低温やけどになる可能性があるのでやめましょう。
腰サポーターを使っても、腰の違和感や不安感が軽減されずに長期化するときには、別の原因が隠れているかもしれません。その場合は、必ず専門家や医師に相談しましょう。
腰サポーターは、ケガや腰痛などの予防・治療を目的として使われる「医療用」と日常生活やスポーツ時の腰の負担を軽減する「非医療用」があります。
一般的には、「腰サポーター=非医療用」を指すことが多いです。非医療用の腰サポーターは、あくまで腰の負担感を軽減するものなので、長時間着けるほど良いというものではありません。
常時腰サポーターに頼っていると腰周りの筋肉が衰えてしまうのです。そのため、休憩中や寝るときには外すようにしましょう。
あなたにフィットした腰サポーターを正しく使って、安心感のある生活を手に入れよう。
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