管理栄養士ライター高村恵美
12年間管理栄養士として病院などに勤務。家族にいつでも"おかえり"が言えるようライターへ転身後は、忙しいひと・働くひとに寄り添うレシピの提供や、健康コラムを数多く執筆。
自分も同じ立場だからこそ「仕事と家庭の両立に悩む女性を応援したい」気持ちが高まり、悩めるママに向けたコラム執筆も行っている。
今、ダイエッターの間で注目の的になっている「カルニチン」をご存じでしょうか。脂肪燃焼に効果的といわれており、なんと「お肉」に豊富に含まれているのです。ダイエット中の食材選びのポイントとしてカルニチンの多さを指標にするのもよいでしょう。しかし、過剰に摂りすぎると体臭に悪影響があるという報告もあるので、注意が必要です。今回は、カルニチンとは何か、どのくらい摂ればよいのかを解説します。また、多く含まれる食品やサプリメントでの摂取がおすすめの人・サプリ選びのポイントも紹介しているので、参考にしてみてください。
近年、注目を集めているのは、「L-カルニチン」と呼ばれる成分です。実は、カルニチンには「L-カルニチン」と「D-カルニチン」という2種類があります。L-カルニチンは、食べ物に含まれており、体内で利用されています。ですがD-カルニチンは、L-カルニチンの働きを阻害すると考えられているのです。
L-カルニチンはアミノ酸の一種であり、人体のほぼすべての細胞に存在しています。脂肪を燃料にエネルギーをつくり出す働きがあるため、「脂肪を燃やす成分」として注目を集めているのです。
私たちは、カルニチン必要量のおよそ75%を食事から補給し、残りの25%は体内で合成しています。 体内のカルニチンの多くは筋肉に蓄えられますが、生合成量は20代をピークにして、加齢により減っていくのです。
そのため、筋肉量が少ない子どもや女性・高齢者は、カルニチンが不足しやすいといわれています。食品でしっかりと補給しましょう。
体内でカルニチンが不足すると、以下のような症状がみられます。
カルニチンをサプリメントで約3000㎎/日以上摂取すると、健康を害するリスクがあるとされています。
おもな、過剰症は以下のとおりです。
厚生労働省で示されている摂取目安量の上限は「約1000㎎/日」です。アミノ酸の一種であるため、必要量を超えて摂取しても代謝されて体外に排出されると考えられています。サプリメントなどで過剰に摂取しない限りは過剰症の心配はいらないでしょう。
カルニチンは、赤身の肉類や乳製品に多く含まれています。一方で、野菜類にはほとんど含まれていません。
参照:厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』
カルニチン不足だと感じている人は、サプリメントで補給するのもよい方法です。こちらでは、サプリメントがおすすめな人と、サプリメントを選ぶときのポイントをご紹介します。
カルニチンが普段の食事で十分に摂取できない方や体内でつくり出す力が弱い人は、サプリメントで補うとよいでしょう。以下に当てはまる人は、サプリメントの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
自分のライフスタイルに合わせてL-カルニチンの含有量を選ぶとよいでしょう。
前述したとおり、厚生労働省の発表しているL-カルニチンの摂取上限目安量は「約1000㎎/日」です。
L-カルニチンは、体内で一日あたり200㎎必要だと考えられています。一般的な食事で摂取できるL-カルニチンの量は、一日100㎎~300㎎程度とされており、体内でつくられるのは一日約20㎎程度です。
しかし、普段あまり肉を食べない方や高齢の方は、必要量を満たせていない可能性が高いので、含有量が多いサプリメントを選ぶとよいでしょう。反対に、普段お肉を食べることが多い方や筋肉量の多い方は、含有量の少な目なサプリメントを選び、過剰摂取にならないように気を付ける必要があります。
1粒内に配合されているL-カルニチン量は、30㎎~1000㎎と商品によってかなり幅がありますので、注目してみてください。
カルニチンは、「脂肪燃焼効果」が期待できる成分です。私たちの体内では、エネルギーをつくる役割を担っています。一日の必要量は200㎎であり、体内への供給方法は、食品での補給が75%ほどを占め、残りは体内で合成して賄っているのです。しかし、加齢によって合成する力は衰えていきます。
私たちの人体では、ほとんどが筋肉に貯蔵されているため、筋肉量の少ない子どもや女性・高齢者では不足しやすいといわれています。
食品では、とくに羊肉や牛肉に多く含まれているので積極的に食べるとよいでしょう。普段の食生活で、摂るのが難しい人は、サプリメントで補うのもよい方法です。ぜひ、自分のライフスタイルに合わせてカルニチンを補給してイキイキとした毎日を送りましょう。
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