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オリーブオイルには、いくつかの「種類」があるのをご存じでしょうか。
オリーブオイルの種類によって、どのような違いがあるのでしょうか。
グレードや栽培方法によって、種類分けされているオリーブオイルについて、詳しく解説します。
また、パスタやアヒージョなどの料理に使う場合と、美容目的で使用する場合に効果的なオリーブオイルの種類と使い分けをご紹介します。
オリーブオイルのグレードによる種類
多くのオイルは、植物の種から作られていますが、オリーブオイルは、果実のみから採油された油です。
他の油と比べ、健康や美容効果が期待できると言われています。
オリーブオイルはいくつか種類があり、IOC(国際オリーブオイル協会)によって分類されています。
どのような基準で分類されているのでしょうか。
バージンオリーブオイル
酸化の数値が低いほど鮮度が高く、品質の高いオイルとされています。バージンオリーブオイルは、化学溶剤を使用したり、高熱処理を一切行わず、ろ過したオイルを指します。
成分分析と官能検査によって等級の高い順に、「エクストラバージンオリーブオイル」「ファインバージンオリーブオイル」「オーディナリーバージンオリーブオイル」「ランパンテバージンオリーブオイル」の4つに分けられます。
精製オリーブオイル
精製オリーブオイルとは、香りがきつかったり、そのままでは不純物が多く、酸度が高いため、脱臭や脱色など化学的に精製したオリーブオイルを指します。
精製するため、酸度は低くなりますが、オリーブオイル本来の風味や栄養素が減少します。
オリーブオイル
オリーブオイルは、精製オリーブオイルにバージンオリーブオイルをブレンドしたものです。
スーパーなど、お手頃な価格で市販されているオリーブオイルは、この種類のものが多いでしょう。「ピュアオリーブオイル」と表示されている場合もあります。
「バージンオリーブオイル」のように厳しい基準はなく、酸度はメーカーによってそれぞれ違います。
そのため、オリーブオイル本来の香りや風味を感じられないものもあります。
オリーブポマスオイル
バージンオリーブオイルを絞ったあとに残った油分を使用して、抽出したオイルです。
オリーブポマスオイルは、溶剤などの薬品を使って作られた油のため、工業用のオイルになります。
IOC(国際オリーブオイル協会)の規定により、販売する際は、「オリーブオイル」と表記することは禁止され、「オリーブポマスオイル」と表示しなければいけない義務があります。
オリーブオイルの栽培方法による区別
エキストラバージンオリーブオイル
「エキストラバージンオリーブオイル」は、オリーブの果実から搾り、化学的な処理や加工がされていないオイルです。
IOC(国際オリーブ協会)の規定により以下のように定められています。
- ● 化学分析の結果、酸度が0.8%以下である
- ● 専門のオリーブオイルの鑑定士(テイスター)が実施する官能調査で認定された
酸度が低く、オリーブの果実そのものが持つ食味と風味で、フルーティーな味わいが特徴です。
オリーブオイルの中で最も品質が高いとされているのが「エキストラバージンオリーブオイル」です。
バージンオリーブオイル
「バージンオリーブオイル」も、オリーブの果実から抽出し、化学処理を一切していない酸度が2.0%以下のオリーブオイルです。
酸度の数値が低いほど鮮度がよいので、「エキストラバージンオリーブオイル」と比べると若干品質が劣りますが、上質なオリーブオイルです。
オーディナリーバージンオリーブオイル
酸度が、3.3%以下のオリーブオイルを「オーディナリーバージンオリーブオイル」と言います。苦味と辛みがやや強いのが特徴です。
ランパンテバージンオリーブオイル
「ランパンテバージンオリーブオイル」は、酸度3.3%を超え、官能検査で味や香りに多くの欠点が見つかったオリーブオイルです。
工業用で食用には不向きです。
グレードや栽培方法によるオリーブオイルの使い分け
健康にもよいと言われているオリーブオイルは、料理に使ったり、美容にも効果的な成分が含まれています。用途別に適したオリーブオイルをご紹介します。
パスタ
パスタにオリーブオイルを使う時は、「ピュアオリーブオイル」がおすすめです。
オリーブオイルは、トマト系のパスタや、ペペロンチーノなどのオイル系のパスタにとても合います。
香り高い「エキストラバージンオリーブオイル」は、加熱すると香りや風味が抑えられます。
そのため、好みに合わせて仕上げに取り入れると、よりおいしくなるかもしれません。
アヒージョ
アヒージョのように大量にオリーブオイルを使う場合は、お手頃な価格の「ピュアオリーブオイル」がおすすめです。
オリーブオイルの風味が強すぎず、加熱料理に向いています。
「エキストラバージンオリーブオイル」は、加熱すると風味が弱まってしまうので、仕上げの香りつけに使うのがよいでしょう。
サラダ
サラダには、オリーブオイル本来の風味を生かせる「エキストラバージンオリーブオイル」を使うのが効果的でしょう。
オリーブオイルの独特なにおいや風味が苦手な方は、「ピュアオリーブオイル」に変えるなど好みにあわせて選び方を変えましょう。
美容
美容用のオリーブオイルには、オレイン酸という成分が多く含まれています。
オレイン酸は、人間の皮脂の成分と似ているため、肌なじみがよいのです。保湿効果があるため、お肌の潤いが保てるでしょう。
他にも、肌を柔らかくしたり、うるおいを保つ「スクワレン」、皮膚の乾燥を防ぐ「βカロテン」、血行促進によい「ビタミンE」、シミの原因となるメラニンの生成を弱めるのに役立つ成分の「ポリフェノール」など、美容によい成分が含まれているため、オリーブオイルは美容や健康維持に期待できます。
クレンジングや、入浴後の保湿クリームとして使用できるので、髪や爪のトリートメントとして使うと、乾燥を防いでくれるでしょう。
上手に使い分けよう
オリーブオイルは、グレードによって種類があります。
IOC(国際オリーブオイル協会)が、成分分析と官能検査によって等級の高い順に厳密に種類分けをしています。
それぞれのオリーブオイルに特徴があり、パスタやアヒージョ、サラダなど料理によって、相性のよいオリーブオイルは変わってきます。
また、美容用のオリーブオイルは、美容を保つのに期待できるさまざまな成分が含まれています。
使いたい用途で食用、美容用のオリーブオイルを上手に使い分けると健康維持が期待できるでしょう。
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