看護師ライター北村由美
看護師として総合病院、地域病院、訪問看護ステーション等で約30年勤務。超低出生体重児から103歳の高齢者まで看護を経験。
自らが家族の介護を行う中「自分の知識、経験が困っている人の役に立てるのではないか」と考えるようになり、ライターを開始。「読者が共感できる記事」をモットーに医療・健康分野の記事、看護師向け記事を執筆している。
花粉症の対策グッズは、症状やシーンによって適切に活用するとよいでしょう。つらい鼻水やくしゃみにはマスク、目のかゆみでお悩みの方は花粉対策メガネなど、対策グッズは多種多様です。基本的な花粉症対策「付けない・吸わない・持ち込まない」の3つに沿った、おすすめのグッズ30品を厳選しました。定番グッズだけでなく、食べ物・プレゼント用・子ども用も紹介。花粉症の基礎知識を理解し、自分にあった対策で、つらい日々を少しでも快適に過ごしましょう。
花粉症対策のためのさまざまなグッズを紹介する前に、まずは花粉症の症状や原因、メカニズムをみていきましょう。
花粉症は「鼻水」「くしゃみ」「鼻づまり」が三大症状です。
その他にも目のかゆみや異物感、充血も症状にあげられます。人によっては、のどのかゆみや皮膚のかゆみ、下痢や熱っぽい感じの症状も。鼻づまりや鼻水は呼吸がしづらくなるため、集中力低下や睡眠不足を引き起こし日常生活に悪影響を及ぼすケースもあるのです。睡眠不足が続くと免疫力低下につながり、花粉症が悪化する可能性も。
負のスパイラルにおちいる前に、早めの花粉症対策が重要です。
花粉症はスギやヒノキなどの花粉が体内に入り込んだときに、体内から花粉を取り除こうとして起こるアレルギー反応です。
目や鼻から入ってきた花粉を、体内の免疫システムが異物とみなすと抗体ができ、抗体がある程度蓄積され、再び抗原が侵入すると症状が現れるようになります。
花粉症のセルフでできる対策としては、花粉が体内に侵入させない工夫が必要です。
基本的な花粉症対策を解説します。
外出前に花粉情報を確認して、花粉が多い時間帯はなるべく外出しないようにしましょう。
地域によって花粉が多くなる時間帯は若干異なりますが、1日のうち午後1時から午後3時、夕方の6時は花粉量がとくに多いので、注意が必要です。
外出時には花粉が体内に入るのを防ぐため、マスクや花粉対策用のメガネや帽子、コートなどで花粉から身を守りましょう。
花粉がつきにくいツルツルした素材がおすすめです。
衣服や小物についた花粉は、室内に入る前にしっかりと払って落としましょう。
花粉をなるべく室内に持ち込まないよう注意が必要です。帰宅後には速やかに手洗い・うがい・洗顔をおこないます。シャワーや入浴で体についた花粉を洗い流しましょう。
花粉症対策の定番アイテムはマスクです。マスク使用快適にするためにケースやスプレーも使用してみましょう。
マスクは花粉症対策に欠かせないアイテムです。
厚生労働省は、マスクの着用で花粉の吸い込む量を1/3から1/6まで減らし、鼻の症状を軽くする効果があるとしています。マスクの横に隙間があると花粉が入り込んできてしまうので、顔にフィットするマスクを選びましょう。
マスクケースには一時的にマスクを保管するタイプと、自宅でまとめてマスクを保管するタイプの2種類あります。外出時には一時的に保管するタイプを携帯し、食事でマスクを外す際に保管するようにしてください。好みのデザインやかわいいキャラクターのマスクケースを使用すれば、気持ちも和むでしょう。
アロマミントオイルに代表されるオーガニック精油配合のマスクスプレーは、いい香りがマスクに広がって、憂鬱になりがちな気分をリフレッシュできるでしょう。マスクスプレーには除菌成分が配合された商品もあります。
外界と直接接する部分であり、花粉が付着しやすいため、目はかゆみや充血の症状が現れやすいです。花粉症のつらい目の症状を少しでも予防する、軽くするためにアイテムを活用しましょう。
メガネ店だけでなくドラッグストアでも購入できる花粉対策メガネ。
目元と目の隙間を埋めて目への花粉の入り込みを防止します。メーカーやブランドでメガネの形状が異なるので、ご自身の顔の形や大きさに合ったメガネを選びましょう。
目のかゆみや不快感が気になるときにおすすめなのが洗眼薬です。洗眼薬により目に入った花粉を洗い流せるため、かゆみの対策ができます。ただし、やりすぎはよくありません。パッケージに記載された使い方を守るようにしましょう。
花粉症になると現れる鼻の症状。花粉が鼻の粘膜につくと、花粉を除こうと免疫反応が生じて「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」の三大症状が現れてしまいます。
鼻の症状を防ぐには、花粉を吸い込まないようマスクが有効です。他にも鼻をケアできるグッズがあるので紹介します。
鼻の中にクリームを塗ると、花粉が粘膜にくっつく前にクリームがブロックする効果はあると考えられます。内服薬ではないので眠くならずに使えるアイテムです。
参照:花粉症Q&A集(平成22年度)/ 厚生労働省鼻うがい洗浄液で鼻うがいをすると、鼻の中の花粉やホコリを洗い流せます。
タイプは主に、鼻から入れて鼻から出すか、鼻から入れて口から出すかの2種類です。鼻うがい洗浄液を使えば痛みを少なくできるでしょう。
花粉症で鼻づまりがひどい方におすすめなのが鼻テープです。テープで鼻腔が広がり呼吸がしやすくなります。鼻がつまって眠れない方におすすめです。
花粉症の症状の1つに喉の痛みがあります。花粉が喉の粘膜に付着し、喉の痛み・かゆみ・イガイガ・咳といった症状が出る場合も。喉の違和感をセルフケアするグッズを確認しておきましょう。
うがいは喉に流れた花粉を除去する効果が期待できます。喉の痛みやイガイガが気になる時は、うがい薬をプラスしてみましょう。
喉の痛みや不快感がある場合、炎症を抑える成分や殺菌・消毒成分が配合されたトローチを選ぶといいでしょう。のど飴は口の中をリフレッシュしてくれます。どちらもドラッグストアやコンビニで購入でき、噛まずにゆっくり口の中で溶かすのがポイントです。
花粉症対策では洗濯物は室内干しがいいといわれています。外干しによって衣類に花粉が付着してしまうのを防止するための対策です。室内干しを快適にするグッズをご紹介します。
花粉対策用柔軟剤は洗濯物の消臭や柔らかくする効果だけでなく、静電気を減少させる効果もあります。花粉は静電気を発生させる衣類に付着する性質があるので、柔軟剤の使用は花粉対策におすすめです。
洗濯物だけでなく洗濯層にも花粉が付着している可能性があります。洗濯槽クリーナーで、カビや汚れとともに花粉もスッキリ洗い流しましょう。洗濯槽の汚れは洗濯物の嫌な臭いにもつながります。
アロマディフューザーを使うと、室内干しで気になる雑菌臭を抑えられます。その日の気分に合わせて、アロマオイルを変えるとリフレッシュにもなるでしょう。
最近は花粉が付着しにくい素材を用いたアイテムや、静電気による付着を防ぐためのアイテムが販売されています。
花粉がつきにくい素材を使用し作られた帽子を着用すると、髪の毛や顔への花粉の付着を防いでくれます。好みの帽子や衣類を選んでファッションも楽しみましょう。
帽子同様、花粉がつきにくい素材を使用してつくられている防花粉アウター(コート・パーカー・ダウンジャケットなど)は花粉付着を防げます。花粉が落ちやすい生地を使っているので、玄関に入る前に払うようにすれば、室内への花粉の持ち込みを防げるでしょう。
花粉が付きやすいマフラーやネックウォーマーは、防花粉の生地や静電気の発生しづらい素材を選んで、なるべく体に花粉が付着しないように気をつけましょう。素材は毛織物を避けて、化学繊維でつくられたタイプがおすすめです。
静電気が発生している衣類には花粉の付着量が多くなる傾向です。静電気防止スプレーで花粉の付着を防ぎましょう。
室内のラグやカーテンにも、外から持ち込まれた花粉が付着してしまいます。カーテンまで掃除機をかける、掃除をこまめにおこなうといった対策以外にも、室内アイテムの選び方で花粉対策をしましょう。
床はフローリングのままより、ラグを敷いたほうが花粉の舞い上がりを抑えられます。化学繊維のラグは静電気が起こりやすいので、天然素材のラグを選ぶのがおすすめです。
ダニやホコリが発生しやすいカバー類は、花粉対策用の素材を使用したカバー類を使用するようにしましょう。洗濯後は室内干しで。
現在では、空気中に含まれる花粉を吸着してくれる素材を使ったカーテンも販売されています。外から入ってくる花粉を防止する効果も。掃除する際には、掃除機をカーテンにあて花粉を吸い取ってケアしましょう。
子どもにとってもつらい花粉症。楽しく対策ができるグッズを選んであげると良いでしょう。
マスクは子どもにとっても花粉症対策の基本。花粉を吸い込まないためには、子どもの顔のサイズにあっているかが重要です。
また、長時間マスクをしていると耳が痛くなり、外してしまう場合もあるかもしれません。耳ひもが柔らかい、ふんわりした素材を選んであげましょう。小さい子どもには、キャラクターがデザインされたマスクだと、楽しく使用してくれます。
防花粉スプレーは、体や顔、衣服に吹きかけて全体をコートし、花粉が目や鼻に入りにくくするためのアイテムです。天然由来の帯電防止成分を含み、体に起こる静電気を抑え、電気を帯びた花粉を除去してくれます。
天然由来成分のため、大人だけでなく肌が敏感な子どもにも使えるのがメリットでしょう。
花粉対策で定番のメガネも花粉症の子どもにおすすめです。子どもの顔に合うサイズを選びましょう。メガネに慣れないと嫌がってしまう場合もあるかもしれません。一緒に探しに行って、子どもが嫌がらずに使いたいと思ってもらえるデザインのメガネを購入してあげてください。
乳酸菌は善玉菌とも呼ばれ、スッキリした毎日やイキイキとした生活をサポートしてくれます。固形タイプや粉末タイプ、ドリンクタイプが代表的です。噛んで摂取できるチュアブルタイプは水や食器の準備が不要であり、手軽に乳酸菌を摂取できます。
ヨーグルトにも乳酸菌が多く含まれ、善玉菌を活性化させます。現在はさまざまな種類のヨーグルトが販売されているため、自分の好きなタイプを選ぶといいでしょう。カロリーが気になる方は無糖タイプがおすすめです。甘みを加える際はハチミツを選ぶといいでしょう。ヨーグルトとの相性が良く、より健康をサポートしてくれます。
お茶には抗酸化作用のあるポリフェノールが含まれています。お茶を飲むときは、緑茶や甜茶(中国茶の一種)、ルイボスティーを選んでみましょう。
青魚に含まれるDHAやEPAはアレルギー反応を抑える働きがあるとされています。イワシやアジ、サンマなどを食べるようにしましょう。栄養素を効果的に取り入れるためには刺身やカルパッチョがおすすめです。焼いても脂が逃げないホイル焼きもいいでしょう。
鮭に含まれるビタミンDは免疫を調整する働きがあり、花粉症の対策に有効です。鮭のほかシラスなどに含まれています。ビタミンDの合成には紫外線を浴びるのも大切です。
花粉症の方に喜んでもらえる、プレゼントとしてもおしゃれで見栄えがするおすすめのアイテムをご紹介します。
花粉症対策にアロマを利用する人も多いのではないでしょうか。ディフューザーに垂らしたりお風呂に入れたり、シーンに合った使い方ができるのでプレゼントに最適でしょう。花粉症対策にはユーカリやペパーミントがおすすめです。
花粉症で喉が乾燥しているときには加湿器が重宝します。おしゃれなデザインがたくさんあるのでプレゼントする相手に合わせて選びましょう。
花粉症の症状は1日で軽減するわけではなく数ヶ月持続し、日により現れ方も変化します。つらい時期を快適に過ごすために、対策グッズの力をかりましょう。自分が継続できるグッズを選ぶのがポイントです。
また、子どもが花粉症の場合は、飽きずに喜んで使えるグッズを選んであげてください。親子で一緒に対策するのが重要です。対策グッズを有効に使い、花粉症シーズンを乗り越えましょう。
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