運動不足だとわかっていても、何から始めたらいいか、きっかけがつかめない、わからない人も多いのではないでしょうか。
とくに近年は、在宅勤務の人が増え、外に出る機会が減ったと感じる人も多いでしょう。しかし、自宅の室内にいても、やり方次第で運動不足は解消できます。
また、年齢によって、必要な運動量も異なってきます。20代の頃と比べると体力が落ちたと感じる40代50代の人もいることでしょう。でも大丈夫。
体力がないと感じている人でも簡単にできる、日常に取り入れやすい運動があるので、記事内で紹介します。
運動不足とは?体やメンタルにどんな症状や影響が出る?
運動不足が私たちの体に良くないことはわかっているけれど、具体的にどんな影響があるのでしょうか。
運動不足に陥ると、程度の差はありますが、心身に症状が現れるケースもあるのです。以下の症状が現れたら、運動不足を疑ってみてもいいかもしれません。
血行不良
人は体を動かさなくなると、全身の血の巡りが悪くなります。血流が悪くなると、血液によって運ばれていくはずの栄養が全身へ行き渡らなくなってしまい、体の中に老廃物が蓄積されてしまうのです。
血行不良は、肩こりや腰痛、冷え性、自律神経の乱れまで、さまざまな体の不調の原因となり得ます。
肥満
運動不足になると筋肉量が減っていきます。筋肉量が減ると基礎代謝も低下するので、消費エネルギーも少なくなります。
人間の体は、摂取エネルギーよりも消費エネルギーが上回ると体脂肪が減るため、筋肉量は肥満防止には重要な要素。
筋肉量が減ると脂肪が増えていき、結果として太りやすくなってしまうのです。
うつ病などの精神疾患
運動不足が続くと、精神面にも悪影響を及ぼします。運動不足は自律神経系の働きを抑えてしまうので、体のホルモンバランスが乱れ、メンタルが不安定になるケースも。
一方で、運動すると精神を安定させるセロトニンが分泌されるので、精神疾患などの症状にも効果が見られます。
年齢別にみる、運動不足の判断基準
運動不足かどうか、自分では判断できないと思っている人もいるでしょう。10代や20代の頃は体力があってたくさん動けるでしょう。
しかし、30代、40代、50代と歳を重ねていくと、若い頃と同じようには体が動かないと感じるケースも増えていくでしょう。
年代によって必要な運動量も変わってくるので、自分では運動不足だと気づいていないまま運動不足に陥っている人は、年齢とともに増加する傾向です。
自分が運動不足かどうか判断に悩む時は、大まかに年齢別の運動不足の判断基準を知っておくと便利です。
18歳から64歳の身体活動の基準
厚生労働省の『運動基準・運動指針の改定に関する検討会 報告書』によると、18~64歳の人は、歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を毎日60分行うと、基準を満たします。
身体活動には、普通歩行、犬の散歩、そうじ、速歩きなどが含まれます。
65歳以上の身体活動の基準
横になったまま、座ったままにならなければどんな動きでもよいので、身体活動を毎日40分行うこと。
例えば「立って食事の支度をする」「こどもと軽く遊ぶ」「時々立ち止まりながら買い物や散歩をする」「ストレッチをする」など、普段の生活で行う動きの延長で問題ありません。
18歳未満の活動の基準
18歳未満に関しては、生活活動や運動が生活習慣病および生活機能低下のリスクを低減する効果について、十分な科学的根拠がありません。
そのため、現段階で定量的な基準は設定されていませんが、18歳未満のこどもについても積極的に身体活動に取り組み、こどもの頃から健康づくりに取り組む考えが重要です。
運動不足を解消する簡単な運動
運動不足だと日々感じるけれど、何から始めるか迷っている人も多いのでは。
いきなりジョギングをしたり、ジムに通ったりするのはハードルが高いと感じるなら、家で簡単にできる運動から始めてみませんか?
これから紹介する、運動不足解消に役立つ運動をぜひ生活に取り入れてみてください。
ストレッチ
ストレッチに激しい動作は必要なく、体力の消耗も少なくてすみます。ストレッチをすると血の巡りが良くなり、運動不足によって衰えていた筋肉や硬くなった関節の伸縮機能の回復も期待できるでしょう。
また、体が柔らかくなれば怪我の予防にもつながるので、安全に運動を行いやすくなります。
ウォーキング
コロナ禍を通じて在宅勤務が続き、1日中家から出ない人も増えています。外に出て散歩がてら歩いてみると、運動量も増えますし、気分転換にもなります。
ウォーキングをする時はダラダラ歩かず、なるべく早足で行うのがポイントです。家に着く頃には、きっとすっきりとした気分になっているでしょう。
グッズを用いた運動
ダンベルやバランスボール、筋膜リリースローラーなど、家でできる運動やストレッチに使えるグッズは探してみるとたくさんあります。
バランスボールなど他の仕事や用事をしながらでもできるグッズも多いので、家のなかで行う運動不足解消の運動としてはぴったりです。
運動不足解消のポイント
運動不足を感じている人も、日々の生活の中でちょっとしたポイントを押さえれば、改善に向け前向きに体を整えていけます。運動不足解消へ向けた意識を持って、毎日を過ごすために、日常に取り入れたい習慣を紹介します。
座りぱなし・立ちっぱなしを避ける
リモートワークで通勤する必要がない人は、家でパソコンに向かい座り続けて作業をしているケースが多いでしょう。
それを防ぐためにも、休憩をこまめにはさんでストレッチをしたり、歩いたりして、体を動かすようにしましょう。
電車で座らない・階段を使うなどちょっとしたことを心がける
日々の生活の中で「電車の中では立つようにする」「エレベーターより階段を使う」など、少しでも体を動かす選択をしましょう。ちょっとした運動も毎日続ければ、体に変化が訪れるはずです。
無理なく続けられる運動をする
運動は継続が大切です。無理なく続けられる範囲で行うと、結果的に効果に繋がります。
最初に意気込んで運動を頑張っても、急に頑張りすぎたせいで疲れてしまって負担に感じ、「継続できない…」となってはもったいないので、頑張りすぎず、心地よい疲労感で適度に続けられるよう加減を工夫するといいでしょう。
あらゆる病気の原因となりうる血行不良や肥満、そして精神疾患をも引き起こす恐れのある運動不足。
解消のためには、生活のなかに簡単に取り入れられて、負担にならない動きを意識するのが大切です。
運動不足を感じている人は、解消に向けてストレッチやウォーキングなど、まずは簡単にできる運動から始めてみるといいでしょう。
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