美容×健康ライター中村里歩
元美容師で「超」がつく美容・健康マニア。試した美容法・健康法は数知れず…。経験を活かし、美意識の高い女性や、健康に悩む男性に寄り添う記事を執筆するべく活動中。
モットーは「明るく前向きに」「日進月歩」。AIに負けない、読者への愛がたくさん詰まった記事を執筆するため日々勉強中。
「乳液とは何か?」あらためて聞かれると「乳液にどのような役割があるのか」「乳液の正しい使い方」を理解しているだろうか、ハッとされる方もいらっしゃるでしょう。
肌を健やかに保つため、乳液の基礎知識と基本的な使い方・乳液の選び方を詳しく解説します。また、乳液の新たな使い方として注目を集める「乳液洗顔」もピックアップしました。
基本をおさらいして、スキンケアに乳液をうまく取り入れましょう。
「化粧水と乳液はスキンケアの基本」と考えている方は多いはず。
しかし、そもそも乳液とは何かご存知でしょうか。乳液についての知識をおさらいし、スキンケアの基本を見直しましょう。
乳液には、化粧水であたえた水分の蒸発を防ぐ「フタ」の役割があります。化粧水は精製水が主成分であるのに対し、乳液は水分と油分をバランスよく含んでいるのが特徴です。
乳液に含まれている油分は肌に薄い膜をはり、水分を肌に閉じ込めてうるおいのある状態をキープします。
「化粧水だけで十分」と考えている方もいるかもしれません。しかし、乳液でフタをしないと、せっかく化粧水でうるおいをあたえても水分が蒸発して肌が乾燥してしまいます。
化粧水のあとは乳液やクリームで油分を補給し、しっかりフタをしてあげましょう。
乳液もクリームも、肌にフタをして水分の蒸発を防ぐ点では同じです。では、乳液とクリームの違いは何でしょう。
乳液とクリームでは、油分の量が異なるのです。乳液は水分と油分をバランスよく配合しているのに対し、クリームは油分が多く配合しています。
クリームは油分が多いぶん、保湿効果や水分保持の持続効果が高くなります。そのため「とにかく保湿を徹底したい」と考えている方におすすめです。
クリームを使用する場合は、乳液後の仕上げに使用しましょう。
乳液と美容液では、それぞれ役割が異なります。乳液は肌のうるおいを保持するために使用します。
一方、美容液は目的に合わせた有効成分を肌に届けるために使用するケアアイテム。化粧水や乳液だけでは不十分と感じる場合や、肌悩みをピンポイントでケアしたい場合に取り入れます。
化粧水や乳液にプラスして、自身の肌悩みに合わせたものを取り入れましょう。
スキンケアの基本的な手順は、以下の通りです。
【 洗顔 → 化粧水 → 美容液 → 乳液 → クリーム 】
基本的には、乳液は化粧水のあとに使用します。理由は先述した通り、化粧水の水分が入った肌にフタをするのが乳液の役目だからです。
美容液は乳液の前に使用するとされていますが、ブースター(導入美容液)の場合は化粧水の前に使用するケースもあります。
「乳液先行型」というスキンケアを聞いたことはありませんか?乳液先行型は、最初に乳液を付けてから化粧水、クリームを使用します。
乳液先行型は乳液に含まれている油分で肌をやわらかくし、化粧水の浸透率をあげるブースターの役割を期待したスキンケア方法です。
ただし、乳液先行型の効果が期待できるのは特定の乳液のみとされています。ブースター用の乳液以外は、基本の手順でスキンケアをおこなうとよいでしょう。
乳液の新しい使い方として注目されているのが「乳液洗顔」です。名前の通り、洗顔料の代わりに乳液を使用します。乳液に含まれている油分で、肌の汚れや毛穴の詰まりにアプローチする仕組みです。
【乳液洗顔のやり方】
乳液洗顔は、通常の洗顔よりもマイルドに肌を洗浄できます。一方、コストがかかりすぎたり洗浄力が弱かったりするのが難点です。
毎日おこなうと汚れが落ち切らずに蓄積される可能性があるため、乾燥が気になるときや肌に負担をかけたくないときなどに限定しておこないましょう。
化粧水や乳液はスキンケアの基本です。毎日おこなっている方もそうでない方も、乳液の正しい塗り方と注意点をおさらいしましょう。
乳液は、1円玉から10円玉大を目安に使用しましょう。乳液の量が多すぎるとべたつきや油分過剰になり、少なすぎると十分な保湿効果が得られなかったり、摩擦が起きやすくなったりします。
まずは1円玉大から使用し、徐々に調節するのがおすすめです。適量を手に取ったら両手に広げ、顔の中心から外側に向かってやさしく塗り広げましょう。
仕上げにハンドプレスをおこなうと、肌になじみやすくなります。
乳液でフェイスマッサージをおこなう方もいますが、あまり好ましくありません。乳液に含まれている油分ではすべりが十分でないため、摩擦によって肌を傷めてしまうからです。
フェイスマッサージをおこないたいときは専用のクリームを使用し、肌に負担をかけないよう配慮しましょう。
乳液のべたつきや油分が気になる方は、さっぱり乳液を付けられるコットンがおすすめです。コットンを使用すると均一に乳液が伸び、余計な乳液を肌に残さずに塗り広げられます。
一方、コットンの毛羽立ちが摩擦を起こす場合があるので注意が必要です。肌の状態に合わせて使用しましょう。
乳液には多くの種類があるため、どれを選べばよいか迷ってしまう方は多いでしょう。乳液を選ぶ際のチェックポイントは「肌質」と「保湿成分」です。詳しく解説します。
乾燥肌は、水分と油分が不足している肌タイプです。油性の保湿成分である「スクワラン」や、肌の保水力をサポートする「セラミド」、うるおいをあたえる「グリセリン」「ヒアルロン酸」など保湿成分を複合的に配合している乳液がよいでしょう。
とくに乾燥が気になる部分には重ね付けをしたり、保湿クリームを併用したりするのがおすすめです。
脂性肌は水分と油分が過剰に分泌されている肌タイプです。脂性肌は乳液を敬遠しがちですが、保湿を怠ると肌が乾燥し余計に皮脂を分泌させてしまいます。
みずみずしい肌を作る「ヒアルロン酸」や「コラーゲン」などの保湿成分を配合している乳液でしっかり保湿しましょう。
また、脂性肌はテカリやべたつきがでやすいため、重めのテクスチャーの乳液は避けた方が無難です。さっぱりタイプやジェルタイプなど、みずみずしい質感のものが適しています。
混合肌は、皮脂が多く水分が不足している肌タイプです。基本的には肌が乾燥している状態なので「スクワラン」や「グリンセリン」などの保湿成分が配合されている乳液を選びましょう。
皮脂の分泌が過剰なTゾーンやおでこには、脂性肌用のスキンケアをおこなうのもおすすめです。アイテムをうまく使い分けて、水分と油分のバランスを整えましょう。
敏感肌とは肌のバリア機能が低下し、肌トラブルが起きやすい肌タイプです。香料やアルコールなど、肌の刺激になりそうな成分が配合されていない「低刺激タイプ」の乳液を選びましょう。
また、敏感肌の方は肌が乾燥しているケースが多いため「スクワラン」や「セラミド」などの高保湿成分を配合している乳液が適しています。
乳液は化粧水で水分を入れた肌にフタをする役割があります。化粧水の後に乳液を使用し、うるおいを肌に閉じ込めましょう。
「乳液とは」を深堀りして、乳液の基礎知識と使い方・選び方を解説しましたが、乳液は、化粧水と同じくらいスキンケアには欠かせないアイテムです。
肌質に合う乳液を正しく使用して、健やかなうるおい肌を保ちましょう。
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