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【食物酵素とは】働きや影響から消化酵素との違いまで。知る・摂る・補うの三部構成で紹介

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2023/04/05

食物酵素とは、野菜や果物などの食材に含まれる酵素です。
酵素のサプリメントも数多く販売されていますが、「酵素の体での働きや摂取する意味は?」「消化酵素とはどう違う?」「酵素で太るって嘘だよね?」といった、いろいろな疑問を抱える方も多いのではないでしょうか。
本記事では、食べ物に含まれる食物酵素について「知る・摂る・補う」の三部構成でご紹介します。食物酵素の多い食品もお伝えしますので、酵素を上手に摂取したい方は必見です。

 

【知る】食物酵素とは?

食物酵素とは、名前のとおり食べ物に含まれる酵素を指します。食物酵素が多い食品といわれる一覧を、以下でチェックしてみましょう。

  • ● 肉や魚
  • ● 野菜や果物
  • ● 発酵食品

酵素は現代において、サプリやドリンクから摂るイメージがある方も少なくないかもしれません。しかし、実は日本人が昔から摂ってきた食材に含まれているのです。

食物酵素と体内にある酵素

まず「酵素」とは、体内で起こる化学変化のほとんどに関係する必須タンパク質です。酵素は大きく3種類に分けられ、体内にある「消化酵素」と「代謝酵素」に加え、体外から取り込む「体外酵素」があります。食物酵素も体外酵素の一つです。
体内では、入ってきた食べ物の消化・分解や、代謝などの化学変化が絶えず行われています。生命維持に必要な化学反応に関係するのが体内酵素なのです。
酵素は体内に約5000種類存在しますが、いずれも年齢を重ねるごとに働きは鈍くなるといわれています。高齢者の食べる量が年々減っていくのも、体内酵素の働きに影響を受けているといえるでしょう。
食べ物の消化・分解を支える体内の酵素を温存し、健康な日々をサポートするのが、上記の食べ物に含まれる食物酵素であると行きつくのです。

食物酵素の働きとメリット

食べ物に含まれる酵素は、体内に元々ある酵素に取って代われるわけではありません。体内の酵素を増やせる説も嘘といえます。ではなぜ、食物酵素が体内の酵素をサポートするのでしょうか。
通常、食べ物は、体内に取り込まれると、吸収のために最小限まで分解されなくてはなりません。消化の第一段階では大量の胃酸が分泌され、胃で食べ物を分解します。酵素を含む食べ物も同じと考えられるでしょう。
酵素を主に構成するタンパク質は、アミノ酸がいくつも連なってできています。まず、タンパク質はアミノ酸に分解されなければなりません。
しかし、酵素を含む食材には、食材自体に消化できる能力が備わっています。通常必要な体内酵素の出番が少なくて済むのです。
食物酵素の働きとは、「体内にある酵素の出番が少ない=働きに負担をかけない=体内の酵素をサポートする」部分にあると考えられています。

食物酵素が求められる理由

現代人の食生活において、食物酵素不足が懸念されています。肉や魚、野菜・雑穀を食事の軸としていた従来と比べ、インスタント食品や冷凍食品など、調理済みの食品に頼る機会も少なくないでしょう。
加工食品には保存や味付け、見た目のために食品添加物が加えられている傾向にあります。また、加熱されているため、熱に弱い酵素の働きはあまり期待できません。
総じて、インスタント食品は胃腸に負担をかけるとともに、消化・分解に駆り出される体内の酵素を浪費していると推測できます。ダイエット中の栄養補給に注目されている食物酵素こそ、添加物に囲まれる現代人すべてが目を向けるべきといえるでしょう。

 

【摂る】食物酵素の効果的な摂り方

食物酵素は自己消化力があるからといって、たくさん食べればいいわけではありません。食事量によっては太る可能性があり、いくら食物酵素を含むとはいえ健康に悪影響を及ぼす懸念もあります。バランスのよい食事をベースに、以下の3点を意識しましょう。

  • ● なるべく熱を加えず食べる
  • ● よく噛んで食べる
  • ● 腹8分目を心がける

野菜は茹でたり焼いたりせず、生のままで食べるのをおすすめします。酵素は熱に弱い性質で、調理温度によっては働きを損ねてしまう可能性があるためです。
また、食事をする際は、よく噛んで食べましょう。よく噛むと唾液に含まれる酵素が働き、消化を助けてくれます。胃腸に負担をかけないよう、腹8分目にするのも大切です。

食物酵素の摂り方(1)野菜はすりおろす

野菜から食物酵素を摂るなら、生の状態かつ、すりおろして食べるのが理想的です。野菜には食物繊維でつくられた壁があり、酵素はその壁に閉じ込められています。食物繊維の壁は体内で壊せず、そのまま食べると酵素を十分摂取できません。
しかし、すりおろすと食物繊維の壁を壊せるのです。さらに酵素は、空気にさらされると活性化するといわれています。野菜の食物酵素を活かして摂りたいなら、すりおろしてみてください。野菜はすりおろしやすい大根や山芋がおすすめです。

食物酵素の摂り方(2)果物はミキサーにかける

食物酵素を果物から摂る場合は、ミキサーにかけるのが効果的です。果物にも野菜と同じく、酵素をおおう食物繊維の壁があります。
ミキサーにかけると壁を壊せて、果物に含まれる食物酵素の活性化につなげられるでしょう。パイナップルやキウイなどには、タンパク質を分解する酵素が含まれています。スムージーにアレンジしてみてはいかがでしょうか。

食物酵素の摂り方(3)発酵食品をうまく活用する

日々の食事のなかに、発酵食品をうまく組み込むのも食物酵素の摂り方の一つです。味噌や納豆といった元々健康によいとされる発酵食品は、微生物のなかにある酵素によってつくられます。
酵素が働くと、食材に含まれるタンパク質はアミノ酸に分解されると想像できるでしょう。つまり「発酵食品を摂る=細かく分解された栄養素を摂る=体内の消化への負担を軽減できる」と考えられるのです。ぜひうまく活用してみてください。

 

【補う】食物酵素に+αで取り入れたいおすすめ

バランスのよい食事や規則正しい食生活に自信がない方は、+αとして酵素サプリや酵素ドリンクなどを取り入れてみるのも手です。酵素入りの健康食品とはいえ、主に生鮮食品や発酵食品に含まれる食物酵素の代役はできません。
しかし、健康食品には、酵素のみならず、健康にうれしい栄養成分を含む商品がたくさんあります。健康かつスムーズな消化を保つには、エネルギーが必須です。酵素入りの健康食品を選んで、足りない栄養素を補ってみてはいかがでしょうか。

選び方(1)含まれている成分で選ぶ

酵素入りのサプリやドリンクを選ぶときは、まずどんな成分が含まれているかチェックしましょう。自分に不足している栄養素を、補える商品かどうか見極めるのに必要な工程です。
なかでもスポーツをする方や運動量の多い方は、ビタミンB1が入っているかに注目してみてください。ビタミンB1は、エネルギーチャージに役立つ成分といわれています。

選び方(2)続けやすさで選ぶ

長期的に取り入れたいと考えるなら、続けやすさに注目するのも大切です。サプリは大きさや飲み込みやすさ、ドリンクや食品は味が影響するといえるでしょう。
噛んで食べるタイプの食品は、食べやすい味にこだわってつくられている傾向にあります。自分にとって食べやすいと感じる味を選ぶのが長続きする秘訣です。

選び方(3)持ち歩きやすさで選ぶ

続けやすさと並んで、持ち歩きやすさも長期的な使用を前提とするなら重要です。チャック付きのパウチに入っているタイプや、1日分ずつの個包装になっているタイプなら、バッグのなかにも入れておきやすく便利でしょう。
さらにパッケージのデザインにこだわった商品なら、バッグから転がり出ても恥ずかしくありません。

 
食物酵素は現代の食生活におぼれる人々の味方

食物酵素は野菜や果物、発酵食品に含まれる必須タンパク質です。自己消化力を備えているため、体内酵素の働きへの負担を軽減します。
食品添加物や加熱調理済みのレトルト食品が横行する現代において、食物酵素を含む食べ物は健康維持に欠かせないといえるでしょう。
健康的な日々に必要な食物酵素ですが、量を摂ればいいわけではありません。熱に弱い性質のため、加熱は避けて生のまま食べましょう。
野菜や果物はすりおろしたりミキサーにかけたりすると、酵素の働きがより活発になるといわれています。微生物が酵素を持つ、納豆や味噌などの発酵食品もぜひ取り入れたい一品です。
正しい食生活や料理に自信がないなら、サプリなどの健康食品を活用するのも手でしょう。健康食品に体内酵素や食物酵素と同じ効果は期待できません。
しかし、不足しやすい栄養成分を配合している商品がたくさん出回っています。健康維持に必須な酵素とともに、自分に足りない栄養成分をチャージして、エネルギッシュな毎日を目指しましょう。

  • 白井未奈子

    セラピストライター白井未奈子

    サービス業を10年経験するなかで、リラクゼーション業務に出会い「人を癒す」ことに目覚める。
    フリーランスに転向して以降は、ボディートリートメントとフェイシャルエステの知識を活かし、美容・健康系の記事執筆を中心に担当。今は手ではなく、文章で読者にくつろぎとすこやかさを届けることを目指している。