オリーブオイルを使った料理は、ヨーロッパで広く親しまれてきました。現在では、日本でもポピュラーなオイルとして、外食だけでなく家庭料理でも多く使用されています。
オリーブオイルの基本的な使い方と簡単なレシピを押さえておけば、日々の食事の選択肢が大きく広がります。ヨーロッパの国々の食文化に触れたうえで、オリーブオイルの基本的な使い方と簡単なレシピを学んでいきましょう。
オリーブオイルを使用した世界の食文化
オリーブオイルは、スペイン、イタリア、ギリシャとヨーロッパの国々が最大の産出国となっています。
オリーブの起源は、紀元前4000年頃の地中海沿岸地方とされており、はるか昔からヨーロッパの人々の生活に根付いていたのです。
ヨーロッパの国々の郷土料理には、オリーブオイルが多く使用されています。つまり、オリーブの生産量だけでなく、消費量も多いのです。オリーブオイルを使用した各国の代表的な料理を見ていきましょう。
スペインのオレンジサラダ
スペインは、世界のオリーブ生産量のうち4割ほどを産出する世界最大のオリーブ産出国です。そんなスペインでのオリーブオイルを使用する代表的な郷土料理としては、オレンジサラダが挙げられます。
オレンジサラダは、タラやオレンジのサラダにオリーブオイルと白ワインビネガー、塩コショウを混ぜたソースをかけた料理です。オリーブオイルに火を通さず、風味や香りをそのまま味わえます。
イタリアのペペロンチーノ
イタリアのアーリオオーリオペペロンチーノは、日本でも親しまれているイタリアの代表的な料理です。
アーリオオーリオは、ニンニクをオリーブオイルで炒めたソースで、このソースにトウガラシを加えた料理がペペロンチーノです。オリーブオイルがニンニクの香りを引き立たせ、食欲をそそります。
ポルトガルのボーロ・デ・メル
ポルトガルの伝統的な焼き菓子「ボーロ・デ・メル」もオリーブオイルを使用します。焼き菓子の生地は、バターを混ぜ合わせるのが普通です。
ボーロ・デ・メルはバターの代わりにオリーブオイルを使用しており、はちみつとオリーブの交わった独特の風味を作り出しています。
フランスのコンフィ
フランス料理は、日本でも特別な機会のディナーとして親しまれています。フランス料理には、バターやオリーブの実を使用した料理も多いですが、オリーブオイルを使用する料理もあります。
オリーブオイルを使用する代表的な郷土料理は、コンフィです。コンフィは、食材をオリーブオイルで煮た料理で、食材には鶏肉とハーブが多く使用されます。
オイルでじっくりと加熱されたジューシーなお肉と、ハーブの香りを楽しめる料理です。
基本的なオリーブオイルの使い方
日本で流通するオリーブオイルには、主にエキストラバージンオリーブオイルとピュアオリーブオイルの2種類があります。
エキストラバージンオリーブオイルは、オリーブ100%の成分で、濃厚なオリーブの風味や香りを楽しめるオイルです。
ピュアオリーブオイルは、精製されたオイルとオリーブオイルを混ぜ合わせたオイルで、風味や香りはエキストラバージンオリーブオイルよりは落ちます。
その分、値段はリーズナブルで、大量にオイルを使用する際に適したオイルと言えるでしょう。
オリーブオイルを加熱せずに使用する
エキストラバージンオリーブオイルは、100%のオリーブジュースなのでそのままでも飲めてしまいます。
エキストラバージンオリーブオイルの風味や香りを楽しむには、サラダやマリネのドレッシングとしての使用がおすすめです。
オリーブオイルに香辛料や調味料を混ぜ合わせると、それぞれの風味が際立って、美味しいソースが完成します。
揚げ物に使用する
オリーブオイルは、高温に強く酸化しにくい油です。そのため、オリーブオイルを揚げ油に使用すると、揚げ物がカラッと仕上がり、残ったオイルも繰り返し使用できます。
これまでサラダ油やこめ油で揚げ物をしていた方は、オリーブオイルに変えるだけで新鮮な変化を感じられるでしょう。
揚げ物では大量のオイルを使用するので、ピュアオリーブオイルを使えばお財布にも優しいのです。
初心者でも簡単!オリーブオイルを使用したレシピ5選
料理をほとんどしない方は、オリーブオイルを使うのはハードルが高いと感じるかもしれません。
ところが、オリーブオイルは生でも使用できますし、現在はインターネットで検索してすぐ理解できる、簡単なオリーブオイルレシピも多く発表されています。
初心者の方でも覚えておくと便利なレシピを5つ紹介します。ぜひ、日々の食卓の中に取り入れてみてください。
白身魚のカルパッチョ
カルパッチョは、オリーブオイルの風味を楽しめる簡単な料理です。お皿に白身魚のお刺身を並べて、オリーブオイルと醤油を混ぜ合わせたソースと塩コショウをかけるだけで味付けできてしまいます。レモンを搾ると、さらに風味が際立ち美味しくなります。
オリーブオイルと醤油の配分は、2:1から、お好みの味で調整してみると良いでしょう。刺身の種類を変える、水菜を散らすなどアレンジも簡単なので、お気に入りのアレンジを見つけてみてください。
ペペロンチーノ
ペペロンチーノソースの基本的な作り方は、ニンニクのみじん切りをオリーブオイルで加熱し、それにトウガラシを加えるだけです。
1人前であれば、ニンニク2かけを、大さじ1杯のオリーブオイルで炒めたところに少量のトウガラシを加えると良いでしょう。ニンニクとトウガラシの量は、好みによって調整してみてください。
ペペロンチーノは、ペペロンチーノソースとパスタを混ぜ合わせただけのシンプルな食べ方も美味しいですし、ベーコンやキノコ、キャベツなどの食材を混ぜ合わせても美味しいです。
シンプルな料理ですが、好みの味付けをマスターするには慣れが必要です。何度も試して理想のペペロンチーノを創り上げてください。
キノコのアヒージョ
アヒージョも非常に簡単な料理です。ニンニクとトウガラシの風味をつけたオリーブオイルに食材を入れて煮込むだけで完成します。
ペペロンチーノと比べると、オリーブオイルの量は多めで、ニンニクは香りづけ程度の分量で十分です。食材は、キノコ以外にも、エビや牡蠣などの海産物、鶏肉や豚肉などの肉類など、何でも合うと言っても良いほどです。
オリーブオイルの串揚げ
揚げ物に適したオリーブオイルですが、中でも串揚げには最適です。串揚げは、さまざまな食材を揚げるため、温度管理が難しい料理と言えます。
高温に強いオリーブオイルは、温度管理もしやすく、食材をカラッと揚げられるため、初心者の方でも失敗が少ないでしょう。
串揚げは種類も多く、ホームパーティーで振る舞えば高評価間違いなしです。お好みの食材を持ち合って、串揚げパーティーを楽しんでみてください。
マリネ
日本でいうマリネは一般的には肉、魚、野菜を酢やワインなどの調味液に漬け込む調理法で、南蛮漬けにもよく似ています。
基本的なマリネ液のレシピを押さえておけば、さまざまな食材のマリネを作れます。マリネ液の作り方は、次の材料を混ぜ合わせるだけです。
- ● オリーブオイル 大さじ2
- ● 酢 大さじ2
- ● 砂糖 小さじ2
- ● 塩こしょう 小さじ1/2
生野菜や焼き魚など、色々な食材でお試しください。
簡単料理をマスターしよう
オリーブオイルは、他の食用油と比べても扱いやすいオイルです。価格が気になる方は、エキストラバージンオリーブオイルとピュアオリーブオイルの上手な使い分けで、オリーブオイルレシピを楽しみましょう。
5つの基本レシピは、どれもアレンジしやすいレシピばかりです。基本を身に付けたあとは、アレンジレシピに挑戦して、お好みの料理を見つけてみてください。
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