梅雨から夏頃に活動的になる虫は、地球で共に暮らす生き物とはいえ、家・庭木や畑に被害を及ぼす種類もおり、さらには人にも害を及ぼすさまざまな「害虫」もいます。
不快で不潔に感じる虫や、刺したり噛んだりして健康被害を引き起こす虫が、日本には多数存在するのです。「一匹も虫を家に入れたくない」と考え、虫除けについて調べている方も多いのでは?
虫除けグッズを上手に使い、害虫を寄せつけない快適な生活のために、さまざまな虫除けグッズや、選ぶポイントを紹介・解説します。ぜひ便利な虫除けグッズを使った害虫対策のため、役立ててくださいね。
快適に生活するための虫除けグッズを選ぶポイント
暖かい季節は人間も活動しやすい季節ですが、6月から8月にかけて虫も活発に活動します。夏のキャンプなどアウトドアレジャーで、害虫対策は欠かせないでしょう。
温暖湿潤な日本の気候は、昆虫の生存には非常に快適な気候のため、数多くの虫が存在します。
私たちの興味を引いたり、目を楽しませてくれる虫が多い一方で、健やかな生活のため避けたい害虫も多数存在するのです。
現在では、家の中や屋外などいろいろな場面や状況を想定した、多様な虫除けグッズが市販されています。
あまりにも種類が多いため、迷ってしまう方も多いでしょう。まずは、虫除けグッズを選ぶポイントについて解説します。
使用する場所、環境、対策したい害虫を特定して選ぼう
「使う時間帯」「屋外で使うのか屋内で使うのか」「山で使いたいのか住宅街で使いたいのか」といった、使用する環境の特定と、対策したい害虫の特定をしてからグッズを選びましょう。
場所や環境によって対策する害虫の種類や特徴は異なります。また、使う時間帯や場所によっては効果が薄い虫除けグッズもあるからです。
場面を問わず幅広く使えるグッズが無いわけではありませんが、より効果的に使用するには、対策したい害虫、使う環境や時間帯を考えて虫除けグッズを選ぶのが理想です。
虫除けグッズを購入する際には、商品の使い方や効果の及ぶ範囲にしっかり目を通し、自分が望む効果を期待できるグッズかどうか確認しましょう。
成分で選ぼう
虫除けには、忌避剤(虫の機能を害する成分や虫が嫌う成分により遠ざける薬剤)、殺虫剤(虫を殺し駆除する薬剤)といった、
量によっては人体に害となりえる化学的成分を含んだ商品も数多く存在します。
忌避剤に含まれる成分の例としてはディート(ジエチルトルアミド)やイカリジンがあります。
家庭用の殺虫剤には、ピレスロイド系、有機リン系、カーバメート系の成分がよく使用されています。
一方で、体に優しく安全とされる自然由来成分、植物由来成分のみを使用した虫除けもあります。どちらも人間が適量を使用する方法が明記されているため、その点も注意して確認する必要があるのです。
効き目の違いはありますので、何を優先して選ぶのか判断しましょう。
ストレスなく使えるか、使い方や使用感で選ぼう
「使いやすいか、使用していてストレスにならないか」の虫除けグッズの使用感は、選ぶ際に重要です。
効果は強いが短時間で効果が切れるため、何度も使わなければならないグッズがあるいっぽうで、
長時間効果が持続もしくは半永久的に効果が持続するため長期間設置するだけでいいグッズも存在します。
また防虫効果のある薬剤には香りがある商品もあり、自分や周囲の人にとってもその香りが平気かどうかも重要です。
害虫被害がひどいため、面倒だとしても効果の高い虫除けグッズを何度も使用すべき場合もあるかもしれません。
ですが、まずは自分の性格や好みに合わせ、使いやすいグッズから利用してみましょう。
次の章からは、現在手に入れやすい、さまざまなタイプの虫除けグッズについて紹介していきます。
スプレータイプの虫除けの紹介
スプレータイプの虫除けは、効果を感じやすい代表的な虫除けグッズです。使い方や対象としている害虫には違いがあります。
虫や隙間に直接スプレーするタイプ
害虫が嫌がる成分を直接虫にスプレーしたり、害虫が潜む隙間にスプレーして追い出し駆除するタイプです。
対象となる害虫は、ムカデやクモ、ハエや蚊など、製品によって多様なので、駆除したい害虫に効くスプレーを使いましょう。
スプレーを撒いておくと害虫が寄らず、バリア効果が期待できるグッズもあります。
屋内で部屋に広がるスプレータイプ
部屋内でスプレーしておけば、一定時間効果が持続して害虫を駆除するタイプです。
部屋の中で蚊やコバエなどが壁に止まったら壁に付着した薬剤で駆除されたり、害虫が嫌がる成分で部屋の中に入ってきにくい仕組みになっています。
虫の通り道にスプレーするタイプ
害虫が通りそうな床などに、薬剤をスプレーしておき、通った害虫を駆除するタイプです。
まちぶせ駆除により、ゴキブリといった主に歩いて移動する不快な害虫を退治できるでしょう。
置いておくだけの設置型虫除けの紹介
設置型の虫除けグッズは、設置方法に困らず簡単に使用でき、また使える場所や範囲も広くなっています。
野外などアウトドアで使えるグッズも幅広く販売されています。
虫除け芳香剤タイプ
室内に害虫が嫌うハーブなど含む香りを漂わせ、害虫を寄せつけにくくする芳香剤タイプの虫除けグッズです。
ほとんどの芳香剤が、ハッカやハーブといった自然由来の優しい成分で作られており、人間には心地よい香りであるグッズが多いでしょう。
虫除け剤には見えない、おしゃれでかわいい見た目のグッズもあります。
虫の通り道などに設置するシートタイプ
粘着シートを設置して害虫を捕獲駆除するタイプのグッズがあります。
例えば、ゴキブリなどの害虫の通り道に設置し、香りで誘き寄せつつ粘着シートで捕獲するタイプ。
またハエなどのとまりやすい場所に害虫の好む色や柄の粘着シートを設置して捕獲するタイプなどがポピュラーです。殺虫剤などの薬剤不使用なのが利点の一つです。
毒餌を設置しておくタイプ
ゴキブリなどの害虫にとって毒となる成分を含む餌を食べさせ、駆除するタイプの虫除けグッズです。
毒餌を食べた後に巣に帰った害虫がもたらす、フンや死骸を食べた害虫まで駆除します。巣に住む害虫まで一斉に駆除できる効果が期待できるグッズとなっているのです。
蚊取り線香、蚊取りマット
昔からある蚊取り線香は、蚊の対策で頼れるグッズです。
ピレスロイド系と呼ばれる殺虫・忌避成分が含まれており、火をつけて設置すると、発生する煙から有効な成分が拡散し、蚊を寄せつけません。
電源を入れて、蚊を撃退する成分を発生させるマットタイプの蚊取り器も有名です。
虫除けランタン、キャンドル
キャンプなどで使う照明器具ランタンに、虫除け機能を追加した商品が登場しています。
光を利用するタイプのランタンは、虫が紫外線に寄る習性を利用したグッズなので、蚊をはじめ紫外線には寄ってこない害虫には効果がありませんので、注意しましょう。
- ● 紫外線の光で害虫をおびき寄せ、電気で撃退する殺虫機能のあるランタン
- ● 害虫が寄りにくい光で発光し、寄せつけないランタン
- ● 害虫が嫌うハーブ成分などを含んだオイルを燃焼させるランタン …など
その他に照明器具タイプの虫除けグッズには、虫除けキャンドルがあります。
火をつけるとロウに含まれる防虫成分が溶け出し、虫を遠ざける効果が期待できます。
虫が嫌う模型を設置するタイプ
蚊・ハエ・アブといった虫の天敵とされるオニヤンマの模型を設置し、虫が寄りつかないようにするグッズがあります。
暗くて見えない夜にはあまり効果ありませんが、模型をぶら下げておくだけで虫を寄せつけない効果が期待できる、エコでおもしろいグッズとして、最近人気となっています。
体に身につけるタイプの虫除けの紹介
身につけるタイプの虫除けグッズは、手がかからず使いやすいです。
人体に触れ続ける想定のため、安全性に考慮して作られているのも特徴です。
虫除けリング、虫除けブレスレット、虫除けクリップ
害虫が嫌う香りや成分を発生させるリングなどを、体に装着するタイプのグッズです。
腕や足、衣服につけておけば、蚊やハエを寄せつけなくする効果が期待できます。
虫除けウェア
近年では、アウトドア用に害虫を寄せつけない生地を使用したウェアも販売されています。
ウェアの繊維には、持続性が高く気化しにくい防虫剤を含ませており、蚊・ダニ・ハエなどを遠ざける効果が期待できます。
赤ちゃんや子どものために使える虫除けグッズの紹介
赤ちゃんや子どもの周囲に害虫を寄せつけないための専用虫除けグッズを紹介します。
ベビーカーに設置する虫除け
ベビーカーに貼るシールや、ベビーカーに設置して電源を入れて虫が嫌がる匂いを発生させるマットといったグッズも数多く登場しています。
赤ちゃんに安全でありながら、虫が嫌がる匂いや成分を発生させて虫を寄せつけない仕組みです。
ベビー用蚊帳
大人用の蚊帳は大きくて設置が大変ですが、ベビーベッドは小さいため小さめの蚊帳で、 簡単に全体をしっかり覆いやすくなっています。蚊などの害虫から赤ちゃんを守ってくれる、安全な優れたグッズです。
ペット用の虫除けの紹介
嗅覚が人間より優れたペットにとって、安心して使える虫除けグッズがペットショップなどで手に入りますので、ペットを飼っている方は、探してみましょう。
ペット用虫除けスプレー
ペットにも使える虫除けスプレーは、自分を舐めてしまいがちなペットにスプレーしても大丈夫なように、自然由来成分にこだわって作られている商品が多くなっています。
虫が嫌がる成分と、毛艶をよくする成分が配合された、毛艶スプレーもあります。
ブラッシングの際や、散歩前にスプレーしておくと、ペットに虫が寄りにくくなるでしょう。
ペットに安心して使える虫除け芳香剤
自然由来成分のみを使用し、ペットが代謝できないアロマオイル成分を使用しない工夫がされたペット用の虫除け芳香剤であれば、安心して使用できるでしょう。
散歩の際にリードに設置する虫除け
蚊やハエを寄せつけない成分を出すグッズを、リードに設置して使うペット用虫除けもあります。
散歩の際に利用すると、害虫から犬などのペットを守る効果が期待できるでしょう。
100円ショップで買える虫除けグッズ
100円ショップには、手軽に買える虫除けグッズがあります。
例えば、通常よりも小さめの蚊取り線香が手に入ります。屋外やアウトドアでの使用で、短時間に使い切りたい場合に便利な商品です。
また、網戸補修シールや、雨戸の隙間を埋められるすきまテープが売られており、すき間をふさげば虫が部屋に入りにくくなるため、虫対策として活用する方法もあります。
虫除け芳香剤、虫とりシート、虫除けスプレーも、一部の100円ショップで販売されているようです。
虫対策となる服装
虫は黄色や黄緑のような蛍光色や、黒など濃い色に寄りやすく、淡い色や白い色の服装だと寄りつきにくくなるとされています。
汗の匂いに寄る虫もいるので、汗をこまめに拭き取るのは効果がありますし、消臭効果のある服の方が虫除けには効果的です。
自然が多い環境は比例して害虫以外にも総じて虫が多いため、長袖を着て肌の露出をなるべく少なくする工夫も大切です。
5月以降から8月にかけて、お出かけが楽しい季節にはアウトドアレジャーで害虫対策は必須ですが、住宅街の屋内でも、対策すべき害虫はたくさんいます。
虫除けグッズを環境や場所にあわせて工夫し、複合的に使用すると、より虫除け効果が期待できるでしょう。
とくに虫が出やすい環境では、さまざまな虫除けグッズを使い、万全な害虫対策を検討してみてくださいね。
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