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人体に多くの影響を与えるといわれている紫外線。肌や目を損傷させるだけでなくビタミンDを合成するプラスの作用もありますが、
長期的に浴び続けた場合には白内障や皮膚がんといった命に関わるほど重症な病気を引き起こしてしまうケースもあります。
紫外線とうまく付き合い健康的な体を維持するために、紫外線による急性・慢性の症状や、皮膚や目に与える影響、紫外線対策について解説します。
目次
紫外線による人体への影響
皮膚に紫外線があたるとビタミンDが生成され、カルシウムの吸収を促進して骨や歯を形成します。 ビタミンDは免疫力にも関係しているため、健康的な体を維持するためにはなくてはならないものです。しかし、過剰に浴びると人体に健康被害を生じる可能性を高めてしまいます。
紫外線による肌への影響
紫外線が肌に与える影響には、短時間で反応が現れる急性傷害と、長期的な紫外線へのばく露(※)によって反応が現れる慢性傷害の2種類あります。
※作業環境や生活環境において、肺・口・皮膚などから体内に取り込まれる意味
急性傷害
急性障害で代表的なものが「日焼け」です。
紫外線を浴びた数時間後に現れるのが、肌がほてったり炎症で赤くなったりする「サンバーン」と呼ばれる日焼けです。
肌の赤みは8時間から24時間でピークを迎え、軽傷の場合には数日のうちに消えますが、紫外線を浴び過ぎた場合には水ぶくれができて皮がむけます。
紫外線を浴びてから数日後に現れるのが、肌が褐色に変化する「サンタン」と呼ばれる日焼けです。メラニン色素の増加による影響で肌の色が濃くなり、そのまま数週間から数ヶ月間続きます。
その他の急性傷害の症状としては、他に角膜の炎症で生じる紫外線角膜炎、皮膚の炎症により免疫力が低下して生じる口唇ヘルペスの再発、
わずかな日差しでも皮膚が過敏に反応して炎症やかゆみが現れる光線過敏症(日光アレルギー)が挙げられます。
慢性傷害
長期間にわたって日光を浴びると、皮膚のコラーゲン繊維がダメージを受けて次の慢性的な症状を引き起こす可能性があります。
- ● 乾燥肌
皮膚のバリア機能が低下して水分を保持できなくなり、肌の乾燥を引き起こします。 - ● 光老化
肌の老化が加速する症状で、フォトエイジングとも呼ばれます。高齢者の顔や手の甲に深いしわが刻まれたり、多くのシミが見られたりするのは、実は加齢だけでなく紫外線の影響が大きいのです。 - ● 良性・悪性腫瘍
皮膚細胞のDNAが損傷すると良性の腫瘍(脂漏性角化症)や皮膚がんのリスクが高まります。
肌の色で紫外線の影響は変わる
肌は紫外線を浴びると赤くなり、しばらくすると褐色に変わります。紫外線から肌を保護しようとメラノサイト(色素生成細胞)がメラニンを生成するからです。
黒い肌はメラニンの量が多く、紫外線に対しての抵抗性が高まります。反対に白い肌はメラニンが少ないため紫外線に対しての防御力が弱まり、肌へのダメージが大きくなります。
日光にあたると肌が赤くなる人や、赤くならずに黒くなる人がいるのは、肌の色によって紫外線から受ける影響が異なるためです。
紫外線による目への影響
紫外線が目にあたると、内部に入らないように眼球表面の角膜が多くの紫外線を吸収し、角膜を通過した残りの紫外線はレンズの役目をする水晶体で吸収されます。
網膜にまで到達する紫外線の割合はわずか1~2%です。しかし、紫外線によるダメージが蓄積されると深刻な目の病気を引き起こす場合があります。
紫外線の影響で目に現れる代表的な症状として知られているのは、次の3つです。
出典:「紫外線環境保険マニュアル2020」/環境省紫外線角膜炎
雪目(ゆきめ)とも呼ばれ、強い紫外線を浴びたときに生じる急性の角膜炎症です。目の充血や異物感、涙目になるといった症状や、強い痛みを感じる場合があります。
昼間に日差しを浴びた場合、夜から朝方にかけて発症してほとんどの場合1日~2日で自然におさまります。
スキーやスノーボードといった雪山でのアウトドアスポーツは、雪面によって紫外線の反射が強くなり、雪目を生じやすくなるためサングラスで目を保護するようにしましょう。
白内障
目の中の水晶体が濁り、網膜にまで光が届かなくなる病気です。 初期症状では水晶体が硬くなって老眼が進行する程度ですが、濁りが強くなると視力が低下して目の前がかすんで見えたり、光がまぶしく感じたりします。 症状が進行すると失明のリスクがあるため、そのまま放置せず早めに眼科を受診しましょう。
翼状片
目頭の方から黒目(角膜)にかけて、異常繁殖した白目(眼球結膜)が三角形状に侵入する病気です。 症状が進むと乱視になり、翼状片が大きくなると視力を大きく低下させます。一般的に30歳以降に見られ、コブのように膨れますが悪性ではありません。
出典:「紫外線環境保険マニュアル2020」/環境省紫外線対策にはどんな方法がある?
過度に紫外線を浴びないように、日常的に取り入れたい対策方法をご紹介します。
紫外線の強い時間帯に気をつける
午前10時から午後2時頃までは紫外線が強くなるため、しっかり紫外線対策をして外出しましょう。とくに標高の高い山へのハイキングや雪山、緯度が低いリゾート地では紫外線量が増えるため気をつけてください。
出典:「紫外線環境保険マニュアル2020」/環境省日傘や帽子・サングラス・衣服で肌を隠す
つばの広い帽子を被る、長袖を羽織る、紫外線がカットできるサングラスをかける、といった方法で、紫外線が直接肌にあたらないようにしましょう。
日焼け止めを活用する
とくに日焼けしやすい顔や手には、日焼け止めを塗っておくと、より安心です。
日焼け止めは、肌の奥深くまで届きシミやしわの原因となるUV-Aを防ぐための「PA」と肌の炎症の原因となるUV-Bを防ぐ「SPF」の2つの指標で表されます。PAは+が増えるほど、SPFは数字が増えるほど高い防止効果を発揮します。
※PA:「PA+」から「PA+4」までの4段階
※SPF:10から50まで
紫外線を浴びるとビタミンDが生成されて、骨の強化や免疫力の向上に役立ちます。
とはいえ、紫外線にあたり過ぎは肌や目にダメージを与え、酷い場合には白内障や皮膚がんを引き起こす可能性があるため十分気をつける必要があります。
紫外線をうまく活用して体にとってプラスに働くように、長時間の屋外活動は紫外線の強い時間帯を避けて行い、日焼け止めや帽子、サングラスなどを活用しながら適度な時間で浴びるように心がけましょう。
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