美容×健康ライター中村里歩
元美容師で「超」がつく美容・健康マニア。試した美容法・健康法は数知れず…。経験を活かし、美意識の高い女性や、健康に悩む男性に寄り添う記事を執筆するべく活動中。
モットーは「明るく前向きに」「日進月歩」。AIに負けない、読者への愛がたくさん詰まった記事を執筆するため日々勉強中。
うがいの正しいやり方を知っていますか?喉の奥でおこなうガラガラうがい?口の中をすすぐブクブクうがい?風邪対策でなじみのあるうがいですが、正しいやり方をしないと十分な効果が得られません。
うがいのやり方や、うがい薬を使う際の注意点を確認し、より感染対策に効果的な方法を日常生活に取り入れましょう。うがいができない子どもに試しやすい方法も紹介しているので、うがいが苦手な方は要チェックです。
風邪対策によいとされているうがいですが、実際に風邪対策としての意味はあるのでしょうか?結論、うがいによって起きる水流が喉に付着した細菌やウイルスを洗い流すため、風邪対策に一定の効果があります。
また、うがいは喉を潤すのにも有効です。喉には「線毛」と呼ばれる小さな毛のような細胞があり、粘膜の表面に付着した菌やウイルスなどの異物を体外へ排出する「線毛運動」をおこなっています。しかし、線毛は寒さと乾燥に弱く、ウイルスが活発に働く季節には運動機能が低下してしまうのです。そこで、喉をうるおすうがいが活躍します。
菌やウイルスを外へ排出する効果と、異物を排出する線毛運動が活発になる効果がある点から、うがいは感染対策に効果的といえるでしょう。
「うがいをするときはうがい薬を使用するべき?」との疑問について、結論から述べるとうがい薬は必須ではありません。うがい薬を使用するかどうかは自己判断で決めて大丈夫です。
しかし、うがい薬には有効成分が配合されているため、水うがいよりも殺菌・消毒効果が高まります。うがい薬の使用で得られる効果を3つ紹介します。
うがい薬には殺菌・消毒成分が含まれています。うがい薬の使用によって、喉に炎症を起こす菌を直接退治して喉を正常な状態に保ちます。
風邪の症状であらわれる喉の痛みは、細菌やウイルスによる炎症や、鼻づまりで引き起こされる口呼吸による乾燥が原因です。うがい薬には、喉の炎症を抑え、痛みや腫れを鎮める成分が配合されているため、喉の痛みや腫れの緩和が期待できます。また、うがいによって喉を潤せるため、乾燥による喉の痛みにも効果的です。
うがい薬の効果で見落とされがちなのが、口臭の除去です。ブクブクうがいと呼ばれるすすぎうがいは、食べ物のカスやたまった粘液などを洗い流します。うがいの効果に加え、うがい薬に配合されているメントールやハッカ油が喉と口に爽やかな清涼感をプラス。さらに、ハーブの香りが広がるため、口臭除去にも有効です。
うがいをなんとなくおこなっていませんか?実は正しいうがいのやり方を知らない、という方は少なくありません。うがいの効果的なやり方を紹介するので、ぜひ自身がおこなっているうがいと比べてみてくださいね。
1. コップに適量の水を用意します。うがい薬を使用する場合は、説明書に記載されている分量でうがい薬を作りましょう。
2. 1回目はすすぎうがいです。水、またはうがい薬の半量を口に含み、強めにブクブクとゆすぎましょう。口の中に残っている食べかすを吐き出すイメージです。
3.2回目はガラガラうがいです。喉の奥まで水やうがい薬が届くよう上を向き、15秒程度おこないます。「あー」「うー」と声を出しながらおこなうとやりやすいでしょう。15秒程度のガラガラうがいを2~3回繰り返すとより効果がアップします。
感染対策には、1日4回以上のうがいがよいとされています。しかし、効果を十分に得たいからといって、うがい薬の量を多くするのは避けましょう。
参考:日本医師会|目標は1日4回以上 日本医師会-感染症予防のためのうがい-
さまざまな効果を期待できるうがい薬ですが、使い方には注意が必要です。うがい薬の効果を十分に得るためにも、注意点を覚えておきましょう。
うがい薬を使用したうがいのしすぎは避けた方がよいでしょう。殺菌・消毒効果があるために、使いすぎると口腔内の常在菌まで減らしてしまうリスクがあるからです。
常在菌が減ると、細菌叢のバランスが崩れて粘膜の抵抗力が低下します。結果、細菌やウイルスが侵入しやすい状態を作り上げてしまう可能性があります。
うがい薬のニオイや味が苦手な方は、塩を使用した「塩うがい」をおこなってみてはいかがでしょうか。風邪対策としてはうがい薬に劣りますが、刺激も少なく喉の粘膜を傷つけるリスクも抑えられます。喉の痛みが気になるときにもおすすめです。250cc弱のぬるま湯に、ティースプーン1/2杯の塩を入れ、よく溶かしてからおこなってみてください。
「うがいが苦手」「子どもがうがいをうまくできない」と悩んでいる方は、できる方法でうがいの効果を得ましょう。うがいの代わりになる3つの方法を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
喉の奥でおこなうガラガラうがいが苦手な方は、口に水を含んでブクブクと動かす「すすぎうがい」をおこないましょう。菌は歯や口の中の粘膜に付着する場合があるため、すすぎうがいでも一定の効果が見込めます。
すすぎうがいをする際は、左右だけでなく上下に水を動かすよう意識するのもポイントです。口の中全体をすすいだら吐き出しましょう。
うがいができない赤ちゃんや小さなこどもは、母乳やミルク、麦茶、白湯などの飲み物をたっぷり飲ませてあげましょう。喉をうるおすことで、乾燥による線毛運動の低調を防ぐためです。菌やウイルスをスムーズに体外へ排出できるよう、十分な水分補給で線毛運動の活動を促しましょう。
喉の痛みや不快感を抑えたいときは、トローチの使用を検討するのも一案です。トローチには、炎症による喉の痛み・喉の腫れ・喉の不快感などに効く有効成分が配合されています。また、口腔内の殺菌・消毒・口臭の除去効果もあるため、口臭対策をしたい方にもおすすめです。
ブクブクうがいのあとにガラガラうがいを15秒ほどおこなうのが、正しいうがいのやり方です。うがい薬を使用するときは商品の用法用量を守り、うがい薬の多用に注意しましょう。
うがいが苦手な方は、すすぎうがいや十分な水分補給、トローチの使用がおすすめです。うがいの効果を得て、厳しい風邪の季節を過ごしましょう。
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