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50代のエイジングケアとは。更年期に起こる症状や肌・髪・体のメンテナンス方法を解説

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2023/08/02

50代は、男女ともに更年期を迎える方が多い年代です。肌だけでなく、全身に大きな変化を感じる方もいるでしょう。だからこそ、50代のエイジングケア※1は肌と体の「健康」を考える必要があります。
まずは、化粧水や乳液といった基礎化粧品を高保湿のアイテムに変えて、生活習慣を整えてみてください。そのうえで、50代からは、あらゆる視点からみた「+αのエイジングケア」を取り入れていきましょう。
美しい素肌をつくるのは、健康な体です。+αのエイジングケアで、すこやかな肌と体を目指しましょう。

※1 以下文中での「エイジングケア」は年齢に応じたお手入れを指しています

 

50代のエイジングケアとは

50代は多くの方が更年期や閉経を迎え、体がいままで以上に変化する時期です。
肌のバリア機能低下や乾燥により、年齢に応じた肌悩みが40代のとき以上にあらわれてきます。また、髪のハリが失われたり、太りやすくなったりと、体の変化を感じる方も増えるでしょう。
体にあらわれる変化は特別ではなく、年齢を重ねるごとに起きる自然な現象です。50代のエイジングケアは、あわてて年齢に応じたお手入れを講じるのではなく、まずは自身の体の変化は自然だと受け入れる心構えから。
そのうえで、健康な体や肌を手に入れるためには何が必要なのか、いちばん若い「いま」を維持しながら、素敵な年齢の重ねかたをどうしたらよいか、なりたい自分を想像しながら考えていきましょう。

 

50代の体と肌の変化

50代は、男女ともに体と肌の変化を感じる時期です。具体的にどういった変化があるのか、詳しくみていきましょう。

男女ともに更年期を迎える

50代の大きな特徴が「更年期」です。女性は45~55歳が一般的に更年期と呼ばれる時期にあたります。一方で、男性は50代以降に更年期障害を発症するケースが多い傾向です。
ちなみに、更年期は閉経前後の数年間を指し、更年期に起きる症状が日常生活に影響が及んだ場合を「更年期障害」と呼びます。
更年期障害は、ホルモン量の低下によって引き起こされます。女性はエストロゲンの減少、男性はテストステロンの減少が原因です。
女性の場合はエストロゲンが急激に減少しますが、男性の場合はゆるやかにテストテロンが減少します。そのため、男性の方が更年期障害の症状がおだやかなのが特徴です。

更年期障害の症状

更年期障害の症状には、以下の症状があります。
ただ、更年期の症状だと思っていたのに、実は甲状腺の病気や、高血圧や心臓の病気の可能性もあります。「更年期障害だから」と決めつけず、何かおかしいところがないか自分の体の声に耳を傾けましょう。

  • ● 顔がほてる
  • ● 汗をかきやすい
  • ● 腰や手足が冷えやすい
  • ● 息切れ
  • ● 動悸
  • ● 寝つきが悪い
  • ● 怒りっぽい
  • ● イライラ
  • ● 憂鬱な気分になる
  • ● 頭痛・めまい
  • ● 疲れやすい

男性更年期障害の症状

男性更年期障害には、以下の症状があります。


  • ● 多量の発汗
  • ● ほてり
  • ● 睡眠障害
  • ● 腰痛・肩こり
  • ● イライラ
  • ● 疲労感
  • ● 性欲低下
  • ● 勃起障害(ED)

  • また、男性更年期障害は、ストレスや内臓の機能低下といった原因の場合があります。テストステロン低下が原因の場合は「LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)」と呼ばれます。

    粉をふいたり肌がかゆくなったりする「敏感肌症状」があらわれる

    「粉をふくほど乾燥する」「汗をかくと肌がかゆくなる」「化粧品を使用すると肌が赤くなる」50代になって、このような経験をした方は少なくないでしょう。原因は、加齢による肌のバリア機能低下です。

    肌のバリア機能は「皮脂」「天然保湿成分(NMF)」「細胞間脂質」の3つの保湿因子から成っており、紫外線やほこり、ウイルスなどの外的刺激から肌を守っています。ところが、年齢を重ねると、3つの保湿因子は減少してしまいます。結果、肌は乾燥しやすくなり、刺激に敏感に反応するように変化してしまうわけです。

    肌のバリア機能低下は、顔だけにとどまりません。手や足、背中など全身に影響を及ぼします。手が乾燥しやすくなりひび割れが起きる、ニットを着用するとチクチクとした刺激を感じるなどの現象も、保湿因子の減少によって肌が敏感肌に傾いているからなのです。

    髪のハリやコシを感じにくくなる

    肌と同じように、髪の毛も年齢を重ねるごとにハリやコシを感じにくくなります。とくに、50代半ば以降は抜け毛も増えて、髪のボリュームが減っていると感じてしまうでしょう。
    ハリ、コシ、ボリュームなどの髪の悩みは、地肌のハリ低下が関係していると考えられています。肌と頭皮は1枚でつながっているため、肌のハリが低下すると頭皮もハリがなくなってしまうわけです。
    また、頭皮環境には女性ホルモンもかかわってきます。女性ホルモンのプロゲステロンは、髪の成長期に関係しており、エストロゲンは頭皮のうるおいや血流、髪のハリやコシ、ツヤを保持しています。ところが、40~50代は急激に女性ホルモンが減少するため、髪も元気を失ってしまうのです。
    なお、40代以降に発症する確立が高い「男性型脱毛症(AGA)」も男性ホルモンが関与しています。

    太りやすくなる

    「年齢を重ねるごとに、お肉がつきやすくなった…」と感じている方は少なくないでしょう。個人差はありますが、太りやすくなるのも50代の特徴です。原因は、筋肉量の低下です。筋肉量の減少は基礎代謝を低下させるため、若いころと同じ生活をしていても必然的に太りやすくなります。
    また、女性の場合は、更年期も太りやすくなる原因です。女性ホルモンのエストロゲンは、脂質の代謝と深くかかわっています。閉経が近づくにつれてエストロゲンは急激に減少するため、脂肪がうまく燃焼されずに太りやすくなってしまうのです。
    中年太りは、老けてみえるだけでなく、生活習慣病を引き起こすリスクを上昇させてしまいます。50代はいままで以上に体を動かすように意識を向け、うまく体と付き合っていきましょう。

     

    50代からの「+αのエイジングケア」

    エイジングケアの基本は、保湿、栄養バランスのよい食事、適度な運動、良質な睡眠です。雑誌を見たり、テレビで聞いたりして、すでに知っている50代の方は多いのではないでしょうか。そこで、今回はよくあるエイジングケアの基本ではなく、50代だからこそ意識してほしいエイジングケアのポイントを解説します。

    角層ケアができるアイテムを選ぶ

    50代は水分量や皮脂量が減少して肌が乾燥する…といったイメージから、角層も薄くなっていると勘違いされがちです。しかし、肌の表面にある角層は年齢を重ねるごとに厚みを増していきます。そのため、化粧水や乳液に含まれている保湿成分が肌に届きにくい※1状態です。
    そこで、50代からは、いままで以上に角層を意識したスキンケアをおこなってみませんか?たとえば、美容成分の浸透※1をサポートする導入美容液(ブースター)の使用です。導入美容液は、硬くなっている角層をやわらかくしてから、化粧水を導きやすい状態に整える役割を担っています。いつものスキンケアにプラスするだけで、いままでとは違う手ごたえを感じられるかもしれません。
    また、肌の表面の古い角質を洗い流す「ピーリング」をお手入れに加えるのも一手です。ピーリングは肌への刺激が強いイメージがありますが、いまでは毎日使用してもよいほど肌に優しいピーリングアイテムもあります。ただし、肌をこすると物理的刺激をあたえてしまうので要注意。なるべく肌をこすらずに使用できるピーリングアイテムを選ぶのがポイントです。
    ※1 角質層まで

    頭皮もエイジングケアを意識する

    髪のハリやコシが気になる50代からは、頭皮もエイジングケアを意識しましょう。すこやかな髪を育むためには、土台の頭皮環境を整える必要があります。頭皮マッサージをしたり、ブラッシングをしたりして頭皮の血行をよくしましょう。
    生え際、頭頂部、耳の裏はリンパが滞りがちなので、とくに念入りにほぐしてみてください。頭皮マッサージは、顔のハリ不足が気になる方にもおすすめです。
    また、ハリ・コシに効果が期待できるシャンプーやトリートメントを選ぶのもよいでしょう。頭皮美容液を使うのも有効です。薄毛が気になる方は、育毛剤の使用も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

    腸内環境を整える

    50代は、腸内環境にも意識を向けてみましょう。腸内環境を整えるには、善玉菌を増やす「発酵食品(納豆・味噌・ヨーグルト)」や、善玉菌のエサとなる「水溶性食物繊維(わかめ・ごぼう・もち麦)」、「オリゴ糖(バナナ、玉ねぎ)」の摂取が効果的です。
    腸内環境を整えると、不要なものを排出して必要なものを吸収するサイクルができあがります。すると、太りにくい体になったり、肌がきれいになったりする効果が期待できます。ほかにも、免疫力アップや睡眠の質向上効果が期待できるのもうれしいポイントです。

    また、腸内環境が整っていると、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」が脳と腸にバランスよく行きわたります。更年期で不安定な50代にとって、腸内環境を整える行為はメリットだらけといえるでしょう。

    NG行為はとことん避ける

    50代のエイジングケアは、「いまの状態を維持する」を意識するのも大切です。そのため、肌に刺激をあたえてしまうような以下の行為は徹底的に避けましょう。

    • ● 過度なメイク
    • ● 不規則な生活
    • ● 肌をこする
    • ● 紫外線をあびる
    • ● 熱いお湯での洗顔
    • ● 化粧水だけのスキンケア

    とくに気をつけたいのは、熱いお湯での洗顔とスキンケアです。お風呂場でのクレンジングや洗顔は、つい熱いままのシャワーでおこなってしまいがち。なるべくお風呂の前に、ぬるいと感じる温度の水で、クレンジングや洗顔をすませましょう。
    また、脂性肌だから、夏だからといった理由で化粧水だけでスキンケアをすませてしまうのもNGです。50代の肌は、水分量と皮脂量が減っている乾燥状態。化粧水で水分をあたえたあとは、きちんと乳液やクリームで「フタ」をしましょう。

     
    エイジングケアは1番若い「いま」から始めましょう

    エイジングケアに手遅れはありません。なぜなら、あなたにとって「いま」が1番若いときだからです。
    ココ・シャネルは「20歳の顔は自然がくれたもの、30歳の顔はあなたの生活によって刻まれる。50歳の顔には、あなた自身の価値があらわれる。」と名言を残しています。つまり、いまあらわれているエイジングサイン※1は、いままで走り抜けてきた証です。
    まずは、いまのあなたの状態を受け入れましょう。そのうえで、何が自分にとって必要なのかを考えてみませんか。自分に合ったエイジングケアで、すこやかでイキイキとした肌と体を目指しましょう。

    ※1 年齢を重ねた肌の変化

    • 中村里歩

      美容×健康ライター中村里歩

      元美容師で「超」がつく美容・健康マニア。試した美容法・健康法は数知れず…。経験を活かし、美意識の高い女性や、健康に悩む男性に寄り添う記事を執筆するべく活動中。
      モットーは「明るく前向きに」「日進月歩」。AIに負けない、読者への愛がたくさん詰まった記事を執筆するため日々勉強中。

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