セラピストライター白井未奈子
サービス業を10年経験するなかで、リラクゼーション業務に出会い「人を癒す」ことに目覚める。
フリーランスに転向して以降は、ボディートリートメントとフェイシャルエステの知識を活かし、美容・健康系の記事執筆を中心に担当。今は手ではなく、文章で読者にくつろぎとすこやかさを届けることを目指している。
顔のマッサージは、たるみにお悩みの方こそ挑戦してほしい手段のひとつ。「顔や肌のマッサージは逆効果」などネガティブな声も多く聞かれますが、それはやり方が間違っているときの話です。リンパの流れと表情筋に沿って正しく行えば、筋肉の衰えやむくみによる老け見えにアプローチできます。
用意するアイテムは、マッサージ用のクリームと普段のスキンケア用品のみ。肌への摩擦に配慮しながら、頬を引き上げてフレッシュな印象を目指しましょう。
乾燥やハリ不足、しみ、しわなど、肌の悩みはたくさん。なかでも見た目年齢を左右する、たるみにお悩みの人こそ試してほしいのが顔のマッサージです。
加齢に伴うたるみには化粧品だけでは限界があり、美容医療で本格的な治療を受けるなど踏み込まないと、確実な改善はむずかしいでしょう。
ならば、マッサージでたるんだお肌の引き上げを試してみませんか?たるみによる“老け見え”にガッカリしている方は、ぜひ取り組んでみてください。
「マッサージはたるみに逆効果」「肌によくない」「やめたほうがいい」といった意見を目にする機会も少なくありません。しかし、あくまでやり方が間違っている場合です。
まずは、マッサージがたるみや肌によくないといわれている原因と回避策を解説します。
顔のマッサージで懸念されるトラブルの主な原因となるのは摩擦です。手のひらと肌の間で摩擦が起こると、たるみやシワ、シミなどにつながりやすくなってしまいます。マッサージだけでなく、普段からやっているクレンジングや洗顔時の摩擦も同様です。
逆をいうと、マッサージクリームなどを使って手のひらと肌の間にクッションをつくってあげると、摩擦によるリスクは軽減できると考えられるのです。
顔のマッサージをおこなう際には、摩擦の軽減だけでなく「リンパの流れに沿う」「表情筋をほぐす」のも意識してみてください。
リンパは顔を含め、全身に張り巡らされている管(リンパ管)を流れる液体です。老廃物を運ぶ役割を担っており、流れが滞るとたるみやむくみの原因につながってしまいます。リンパの流れに沿わせるためには、顔の中央から外側に向けてマッサージするのがコツです。
また、表情筋は名前の通り、表情を動かすための筋肉です。目を開けたり、口角を上げたりといった動きを支えています。表情筋は動かさないと固まってしまい、たるみやシワを引き起こしかねません。
老廃物を運ぶリンパの流れをスムーズにし、表情筋をほぐしてやわらかくするマッサージで、たるみレスを目指しましょう。
そもそもたるみとは、肌の構造が引き下がってしまった状態です。原因は加齢に伴う肌のコラーゲンやエラスチンの減少をはじめ、複数あるといわれています。
マッサージが効果を発揮する、たるみの種類をチェックしておきましょう。
顔のマッサージは、表情筋の衰えとむくみによるたるみに効果的です。先述の通り、動かす機会が減って固まってしまった表情筋をほぐし、リンパの流れに沿ってマッサージすると老廃物を押し流してたるみ緩和につなげられます。
残念ながら、マッサージはコラーゲンやエラスチンの減少や紫外線、乾燥などによるたるみへのアプローチは困難です。「表情筋を使っていない気がする」「血行が悪く、顔がむくみやすい」といった方は、ぜひ挑戦してみてください。
近年では、長引くコロナウイルス感染対策による“マスク老け”に悩む人が増えています。マスクを着用するのが当たり前になった昨今、いざ外すシーンが増えてきて「頬あたりのたるみが気になる…」と感じる方も多いのではないでしょうか?
マスク老けもまた、人と話す機会の減少・顔の下半分をあまり動かさなくなった名残による表情筋の衰えが原因といわれています。マスクを外しても恥ずかしくない状態をつくりたい方に、たるみにはたらきかけるマッサージは向くでしょう。
たるみといっても、頬や口元、目元など、現れる場所はさまざま。とくに頬のたるみは、フェイスラインをぼやけて見せたり、ほうれい線をより目立たせてしまいます。
頬のたるみ緩和に向け、マッサージに必要なアイテムとやり方を確認してみましょう。
頬のたるみ緩和マッサージに必要なアイテムをそろえていきましょう。
● マッサージ用のクリーム(ジェル・オイルでもOK)
● マッサージ後に使用するスキンケア(化粧水・乳液・クリームなど)
基本的には、マッサージ用のクリームとスキンケアアイテムがあればすぐに取りかかれます。手のひらとの摩擦を軽減するため、クリームはたっぷりと用意しておいてください。
クレンジング中にマッサージする方がいるかもしれませんが、できれば別々に用意するのがおすすめです。なぜなら、クレンジングはメイク汚れの洗浄を目的としており、長時間肌にのせておくと負担となってしまいます。
また、マッサージ後はすぐに保湿できるよう、普段のスキンケアを備えておきましょう。
マッサージを行うときは、まずクリームを顔全体に広げます。次に手のひらでのばしたクリームを首にも塗布し、リンパに沿ってデコルテに向けて流すのがコツです。
以降の手順は以下の通り。
1.4本の指の腹を鼻の横に添え、ほうれい線を顔の外側へ引き伸ばすようにほぐす
2.手のひら全体で鼻の横から顔の外側へ流す
3.1でほぐした場所を上下に揺らして刺激する
4.2同様に流す(最後デコルテまで流すとよりGOOD)
5.手と反対側の側頭部を頭の後ろからかきあげ、空いた方の手で頬のお肉をつまみほぐす
6.グーをつくって、こめかみ辺りから頭に向け外側へ流す ※左半顔→右半顔の順で
たるみ緩和マッサージの頻度は、毎日行わず週に1回程度からはじめてみてください。摩擦軽減を目的としたマッサージクリームを使用したとしても、少なからず肌に負担がかかるのは避けられません。
頻度を減らしても肌に違和感がある場合は、すぐに中断して様子をみましょう。肌を引きずる感覚があるなら、クリームの量を増やすのも一案です。
顔のマッサージで得られるのは、たるみの引き上げといった肌の健康だけではありません。たるみが心の鉛となり、いつしか鏡を見るのが億劫になってしまっている人も多いのではないでしょうか?とはいえ、メイクやスキンケアのために鏡を避けては通れません。見るたびにストレスとなり、さらなる肌の不調を招いてしまうケースも少なくないでしょう。
キュッと引き上がった頬や口元を手にすると、気持ちもおのずと上向くはずです。
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