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【医師監修】エクオールとは?女性の健康と美を支える注目の効果。今知りたい食事のポイントやサプリの選び方

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2024/03/01

エクオールとは、どのような成分なのでしょうか?エクオールを体内で作れない人はサプリメントなどの健康食品から直接とる必要があります。サプリメントを利用する場合の注意点や、飲んではいけない人、いつ飲むのが効果的なのかについても詳しく解説します。またエクオールを作れるかどうかは検査キットなどで検査する方法があるため、検査方法についても知っておきましょう。

  • 成田

    監修医師成田 亜希子

    2011年医師免許取得。総合診療医。
    行政機関で医療行政に携わっていた経験もあり。地域住民の女性健康相談のリーダーとして思春期から妊娠出産、更年期障害など女性のライフステージごとのお悩みに寄り添ってきた。 現在、医療法人ウェルパートナー主任医師。女性の美容に関するお悩みにも医学的にアプローチしている。

 

エクオールとは

エクオールとは、年齢とともにゆらぎがちな女性の健康づくりや美容のために注目されている成分です。
エクオールは大豆イソフラボンから作られます。大豆イソフラボンにも健康や美しさを保つことなどが期待されていますが、大豆イソフラボンのままよりも、エクオールに変換されたほうがより強い力を持っていることがわかってきました。
女性は年齢とともに心や体が変化しやすいことが知られていますが、より美しく元気に生き生きと過ごすために、エクオールの力が役立ってくれるのです。

 

エクオールを作るのは腸内細菌の力

エクオールは腸内細菌によって作られる成分です。豆腐、納豆、豆乳といった大豆製品を摂取すると、大豆イソフラボンに含まれる「ダイゼイン」という成分が「エクオール産生菌」により代謝されてエクオールが作られます。

エクオールは作れる人と作れない人がいる

エクオールは誰でも作れるわけではありません。エクオールを作るにはエクオール産生菌が必要で、持っていない場合は作りだせないのです。
エクオールを作れる人は、日本は欧米に比べると多いようですが、そう多くはありません。2人に1人とされていますが、年齢の若い方は、産生能力が低いことがわかってきました。これは、日本人の食生活が変化し、腸内環境を整えるための大豆製品の摂取量が低下したからではないかと考えられています。
またエクオールを作れない人が、今後エクオールを作れるようになるかどうかは、あまり期待できないとの研究結果も公表されています。エクオール産生菌のない人が食生活などを整えて腸内環境を改善してもエクオール産生菌が作られなかったとのこと。食生活の工夫でエクオールを作れるようにならない可能性が示唆されました。

検査キットでエクオールを作れるかを知れる

エクオールが作れるかどうかは、尿検査で調べられます。排泄された尿を調べて、エクオール産生菌が腸内に存在するかどうかを調べる検査です。
調べるには、検査キットを用いて自分で行う方法や、検査を実施している医療機関で行う方法があります。エクオールの恩恵を得たいと考えている方は、一度検査してみるのもよいかもしれません。

 

エクオールを食事から摂るポイント2つ

エクオールとは?

エクオールを体の中で増やしてよりいきいきと過ごすためには、食事の工夫が欠かせません。どのような点に気をつけるとよいのか、2つのポイントを紹介します。

1.毎日大豆製品をとる

毎日大豆製品をとり、エクオールの材料となる大豆イソフラボンを摂取しましょう。エクオールを作れる人でも、材料となる大豆製品をとらなければエクオールは作れません。
1日あたり大豆イソフラボンの推奨量は75㎎程度とされています。食品でいえば、豆腐一丁(300㎎)に約80㎎、納豆1パックに約70㎎、豆乳1パックに約40㎎含まれていますので、バランスよく食品を組み合わせて摂取してください。
エクオールを作れない人は「エクオールを作れないなら大豆製品をとっても意味がないのでは?」と思うかもしれません。しかし、大豆製品にはカルシウムなどさまざまな栄養素が含まれ、健康づくりに役立つため、ぜひ毎日取り入れるようにしましょう。
ただし、体によいからといって食べすぎは禁物です。食事のバランスが崩れて、ほかに必要な栄養素が不足する恐れがあります。特に大豆イソフラボンは過剰に摂取すると女性ホルモンバランスが乱れてさまざまな不調を引き起こすと報告されています。上記を目安に、適度に取り入れるようにしましょう。

2.乳酸菌や食物繊維を含む食べ物をとる

エクオールを作り出すには、腸内細菌が元気に活動できるよう、腸内環境を整えるのもポイントとなります。
腸内で善玉菌として働く乳酸菌を含む食べ物や、善玉菌のエサとなる水溶性食物繊維を含む食べ物を意識して取り入れましょう。とくに乳酸菌は、腸に住み着けないとされているため、毎日続けて取り入れるのがポイントです。
下記の食べ物を参考に、ぜひ取り入れてみてください。

【乳酸菌を含む食べ物】
ヨーグルト・チーズ・味噌・ぬか漬け・キムチなど

【水溶性食物繊維を含む食べ物】
野菜類(モロヘイヤ、おくらなど)・海藻類(ひじき、わかめなど)・いも類(じゃがいも、さといもなど)・果物(りんご、みかんなど)など

 

エクオールを補給できるサプリメントについて

エクオールを作り出せない人は、食べ物からの摂取が期待できないため、サプリメントなどの健康食品を利用するとエクオールをそのまま摂取できます。
健康づくりは食事が基本ではありますが、より元気に毎日を過ごしたい場合には、健康食品の利用を検討してみるのもよいでしょう。
エクオールを摂取できる健康食品を取り入れる場合の注意点や、タイミングについてお伝えします。

飲んではいけない人は?

エクオールを補給できるサプリメントといった健康食品をとってはいけない人は、下記のとおりです。

  • ・大豆アレルギーのある方
  • ・妊娠・授乳中の方
  • ・乳幼児・小児

治療中の病気がある方は、医師に相談が必要です。 健康食品のパッケージには、とってはいけない人などの注意書きが記載されているため、購入時によく確認するようにしましょう。

エクオールを作れる人は飲んではいけない?

エクオールを作れる人でも、サプリメントといった健康食品をとってはいけないわけではありません。エクオールは体内にため込まれずに排出され、また産生量も毎日変わることが知られています。食事の工夫を忘れずに行いながら、健康食品を利用するかどうか考えるようにしましょう。

いつ飲むのが効果的?

サプリメントは食品であるため、いつ飲んでも問題ありません。タイミングを気にするよりは、毎日続けることが大切です。
飲むのを忘れてしまわないよう、自身が取り入れやすいタイミングを決めてみるのもよいでしょう。

 
女性の健康と美容を支えるエクオール

エクオールは、毎日を元気に美しく過ごしたいときに取り入れたい成分です。ただし健康づくりや美容には、エクオールを取り入れるだけでなく、十分な睡眠や規則正しい生活、バランスのよい食事、適度な運動を心がけることが大切です。忙しい中でもできる工夫を見つけ、元気な毎日を過ごしましょう。

 
監修医師からのアドバイス

女性の健康や美容に良いとされて注目されているエクオールですが、エクオールは年齢を重ねると減少していくエストロゲンという女性ホルモンによく似た構造をしています。
そのため、エストロゲンの減少によって引き起こされる心身の不調や肌トラブルなどを和らげてくれる効果が期待できます。

しかし、エクオールは誰もが体内で産生できるわけではありません。今回ご紹介したように、若い人ほどエクオールを産生する力は弱いとされています。
何となく体がだるい、イライラすることが増えた、肌のハリがなくなってきた…こんな年齢によるお悩みを抱え始めた人はエクオールをそのまま摂取できるサプリメントを試してみるのもよいでしょう。

ただし、更年期障害などによる心身の不調は医学的な治療が必要な場合もあります。もちろん補助的な手段でエクオールを摂取するのは問題ありませんが、それでも不調が続くときやさらにひどくなるときは婦人科や内科などで相談してください。

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