ずばり妊活とは?言葉の広がりやタイミングについて
妊活とは、すこやかな出産を迎えるための活動です。妊娠前から妊娠後にかけて、十分な健康を保つための食事の見直しや、妊娠に備えた体づくりなどの活動を指します。
妊活と聞くと、婦人科を受診するといった、女性にあてはまる活動であるとイメージする方も多いでしょう。しかし、妊活は、男性にも大きく関係してきます。夫婦そろって健康維持に努め、新しい命を授かる準備をする活動が一般的な「妊活」なのです。
妊活が注目されるようになった背景
「妊活」をよく耳にするようになった理由には、晩婚化が関係しています。
厚生労働省の「出生に関する統計」によると、世代を追うごとに年齢別の初婚率と出生率に変化がみられます。具体的にいうと、昭和40年生まれの女性の最も初婚率が高い年齢は24歳なのに対し、昭和60年生まれの女性は27歳がピークです。
また、第1子の出生率に関しても、26歳(昭和40年生まれの女性)と29歳(昭和60年生まれの女性)と、晩婚化とともに晩産化が進んでいるとわかります。以前に比べ出産年齢が上がっており、健康に妊娠・出産できる環境が整いにくいと想像できるでしょう。※
※参照:「令和3年度 出生に関する統計の概況/厚生労働省」
妊活を始めるタイミングは「なるべく早く」
健康な状態で出産を望むなら、妊活のタイミングに早いも遅いもありません。また、妊娠する予定があるなら、なるべく早い段階での開始をおすすめします。また、正しい妊活の情報を知るのは、今後の結婚生活において役に立つはずです。
例えば、若い女性は「時間は十分あるし、健康だし大丈夫」と思いがち。しかし現代日本の若い女性は、朝食を十分に摂らないなどの影響でエネルギー不足が懸念されています。痩せ型の出産は何かとリスクが高いのです。
まずは、妊娠に向けて十分な体をつくる妊活に注目してみましょう。
妊活には男女の協力が欠かせません
妊活は女性だけに関連する活動ではありません。授かる準備をするにも、男性と女性の協力が必要不可欠。どちらか一方でも意識が欠けていると、妊活がうまく運ばない可能性もあります。
また、ストレスは健康を妨げるおそれがあり、妊活の取り組みに温度差があると、一方に不満が生じ、よくない影響も…。男性も妊活に向け正しい知識と役割を知り、夫婦で手を取り合って取り組んでいくのがベストです。
妊活前に夫婦でしておくべき2つのポイント
妊活すると決めたら、実際に活動する前に「やっておくべき項目」があります。モチベーションの維持や夫婦の足並みをそろえるのにもつながるため、健やかな妊活期間を過ごすべく、よいスタートを切るために確認しておきましょう。
いつ?何人?妊活に向けた話し合い
妊活に向け、まずは夫婦間での話し合いを。
夫婦で認識や方向性が食い違っていると、途中で妊活への温度差を感じ不安になったり、妊活にあわせたライフスタイルへの意識に差が出てしまうかもしれません。
以下の内容が、話し合うポイントです。お互いの気持ちをすり合わせると、おのずと結束力は高まり連帯意識が生まれます。妊娠後のプランも考えておくと、よりスムーズに計画を進められるでしょう。
【妊活前にパートナーと確認しておきたいポイント】
- ・ 子どもを授かりたいタイミング
- ・ 子どもは何人授かりたいか
- ・ 妊活にかける費用や時間はどうするか
- ・ マイホームを購入するのか
- ・ 妊娠~出産後の仕事について(産休・育休など)
生理周期と基礎体温の把握
妊活をする前に、お互いの健康状態をチェックしましょう。
女性の場合は、授かる準備のなかで重要な要素「生理周期」の正確な把握を。生理周期は健康を維持できているかどうかの目安にもなります。
生理周期を知るためには、基礎体温の計測が欠かせません。基礎体温とは、安静時の体温を指します。運動量が多い日中ではなく、起床直後に計りましょう。
最近では、生理周期や基礎体温を効率よく管理できるスマートフォンアプリがリリースされています。ぜひ妊活前から妊活中に、継続して活用してみてください。
妊活は何から始めたらいい?|食事・お酒・運動など
妊活スタートにあたって「妊活は何からするべき?」と難しく考える必要はありません。パートナーと妊娠に向けしっかり話し合った後は、生活習慣の見直しからスタートしましょう。
生活習慣は長年の環境から培ってきているケースが多く、自身の状況によっては、すぐに正しく改善できるとは限りません。まずは「食事・運動・睡眠」を確認してみましょう。
栄養バランスのいい献立を1日3食とる
妊娠中の健康を保つためには、妊娠前からの体づくりが肝心。
「これを食べると妊娠しやすくなる」といった食べ物はありません。栄養が十分いきわたった健康な体をつくるため、1日3食、バランスのとれた献立を用意しましょう。
葉酸を多く取り入れた食事をする
栄養素のなかでも、妊活中におすすめなのが葉酸です。通常の食事で不足する可能性は低いといわれていますが、妊娠前後に不足しがちな栄養素として知られています。
例えば、焼きのりには1枚あたり(2g)1,900㎍、鶏や牛の肝臓には100gあたり1,300㎍の葉酸が含まれているといわれています。※
※参照:「葉酸の働きと1日の摂取量/公益財団法人長寿科学振興財団」
高頻度のお酒やダイエットは禁物
飲酒やダイエットの習慣があったとしても、妊活中はできるだけおやすみしてください。お酒を高頻度で飲んだり、無理に食べる量を減らしたりすると、健康を維持できなくなるおそれがあります。ダイエットによる食事制限は栄養不足を引き起こしかねません。
アルコールとともに、妊活中はカフェインの過度な摂取も控えましょう。コーヒーや紅茶に含まれるカフェインは、健康をおびやかす原因となり得ます。
「妊活中だけど、コーヒーや紅茶が恋しい」といった状態になったら、カフェインレスやノンカフェインの飲み物にシフトしてみてください。
適度に運動し、ストレスを発散する
新たな命を授かったあとは、どうしても女性の体に負荷がかかります。
妊活中から妊娠後まで、変わらず健康を保つため、適度な運動を心がけましょう。激しすぎる運動は妊活には適さないため、適度な有酸素運動を目安にしてみてください。
妊活中におすすめの運動
- ・ウォーキング
- ・ストレッチやヨガ
- ・ピラティス
- ・水泳
運動は健康な体づくりに役立つほか、肥満により生じるリスクの軽減や、ストレス発散にも役立ちます。ストレスを溜め込むのは健康を損ねる元に。
妊活への意識を互いに高めるため、夫婦で時間を合わせて取り組むのもおすすめです。
睡眠環境を整えて、気持ちをくつろげる
睡眠環境の改善は、妊活によい影響を与えてくれる要素のひとつ。
日頃、残業で就寝が遅くなる方や、生活リズムが夜型の方も、妊活期間のうちは十分な睡眠時間を確保できるよう工夫してみてください。成人の場合、6時間以上8時間未満が標準です。※
よりよい睡眠を得るためには、適切な環境づくりも重要です。適度な運動を済ませたあとは熱すぎないお風呂に浸かり、就寝前はスマホやパソコンなど、電子機器の使用は控えてください。起床後に朝日を浴びるのも、翌日の快適な睡眠環境につながるでしょう。
※参照:「健康づくりのための睡眠指針 2014/厚生労働省健康局」
妊活がうまくいっていないなと感じたら…
いくら生活習慣を整えて妊活に取り組んでも、うまくいかない場合も当然あります。
セルフの妊活が厳しいと感じたなら、専門の医療機関の受診を検討してみてください。抵抗があるなら、国や各都道府県に設けられている相談センターに相談から始める方法もあります。
また、もし時間や気持ちに余裕がなく「食事を改善できない!」悩みには、妊活にうれしいサプリメントの利用も検討してみましょう。妊活中に不足しがちな葉酸を含むアイテムもあります。自分たちだけで煮詰まらず、妊活をサポートするアイテムやサービスを取り入れてみてくださいね。
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