美容×健康ライター中村里歩
元美容師で「超」がつく美容・健康マニア。試した美容法・健康法は数知れず…。経験を活かし、美意識の高い女性や、健康に悩む男性に寄り添う記事を執筆するべく活動中。
モットーは「明るく前向きに」「日進月歩」。AIに負けない、読者への愛がたくさん詰まった記事を執筆するため日々勉強中。
年末の大掃除を成功させるコツは、前準備にあります。大掃除チェックリストを作成し、掃除の順番・スケジュールを決め、掃除用具をリストをもとに用意してから、部屋に放置された不要な物を処分しましょう。下準備は万端、心構えを胸に刻んだら大掃除開始です。
大掃除が楽しいと思えたら200点満点!スムーズに大掃除を進め、ピカピカのお家と清々しい気持ちで新年を迎えましょう。
忙しくて寒い年末には、できれば大掃除なんてしたくないもの。そもそもなぜ年末に大掃除をしなければならないのでしょうか。
もともと大掃除は、神様を迎えるための「神事」としておこなわれていました。起源は平安時代の「煤払い(すすはらい)」だとされています。江戸城は12月13日を煤払いの日と定め、当日は大掃除をおこなっていたのだとか。煤払いの風習は庶民にも広がり、現代へとつながります。
いまでこそ新年へ向けて部屋をキレイにするための大掃除ですが、起源をたどれば、一年の厄を払い、正月の神様である歳神様(としがみさま)を迎えるために家を清潔にする「清め」の意味をもつ行事なのです。
「大掃除は神様を迎えるためにおこなう神事」として受け止めれば、大掃除の作業そのものへの意識が変わり、より前向きに取り組める…かもしれません。
大掃除の起源に倣えば、12月13日頃に大掃除を始めたいところです。とはいえ、仕事がお正月休みに入る25日以降におこなう方もいるでしょう。
いずれにしても「年末に集中的におこなう」イメージが強い大掃除ですが、できれば早い時期から始めるのがおすすめです。
余裕をもって予定を組めるだけでなく、寒くて辛い水回りや屋外での掃除を早めに終わらせておけたり、気温が低すぎないので油汚れが落としやすかったりするメリットがあります。年末ギリギリで「掃除道具がない!」「大掃除の時間が終わらない!」と慌てる心配もありません。
何より、年末特有のあの忙しくて殺伐とした雰囲気を回避できるのが個人的にはうれしいポイントです。
年末の大掃除をいかにスムーズに、楽に終わらせられるかは、準備にかかっているといっても過言ではありません。一見面倒に見えますが、急がば回れです。まずは大掃除に向けた下準備をおこないましょう。
大掃除を効率的に進めるために、まずは「大掃除チェックリスト」の作成をおすすめします。大掃除チェックリストは、掃除するエリアやポイント、担当者や予定・実施日を一覧化したものです。チェックリストで可視化すると全体像が把握でき、大掃除の進行がスムーズになります。
例えば、以下のようにリスト化します。
リストは自分の家の状況に合わせてカスタマイズしてください。また、一度に全部をやろうとせず、1日〇箇所や1日〇作業と制限を設けて無理なく進めるのもポイントです。
大掃除チェックリストが完成したら、大掃除の順番とスケジュールを決めてリストに記入しましょう。基本的には、奥の部屋から始めて最後に玄関……の順番が一般的とされています。ほこりを奥から手前に掃き出し、最後は玄関から掃き出すのが効率的とされているためです。
一方で、大掃除を1日で終わらせたいときは、いかに効率よく進められるかを考えたスケジュール管理が重要です。大掃除を1日でおこなうときのスケジュールの例を紹介します。
大掃除を1日で終わらせたいときは、1日の前半につけ置きが必要な掃除や水回りの仕事をもってくるのがポイントです。あくまでも一例なので、参考にして順番やスケジュールを決めてくださいね。
大掃除をおこなう場所が明確化したら、大掃除の前に掃除道具を揃えておけるよう、必要な掃除道具をリストアップしましょう。以下は、一般的な大掃除で使う道具のリストです。
掃除道具を事前に用意しておけば、大掃除時に道具を探す手間が省け、効率的に作業を進められます。また、道具が揃っていると掃除のモチベーションも上がりますね。
リストは一例なので、住まいの環境や汚れ具合に合わせて適宜追加・調整してください。
大掃除の前に、あらかじめ不要な物を処分しておきましょう。棚や床に不要な物がなくなり、掃除するスペースがひらけば、それだけ掃除がはかどるからです。衣類・食器・おもちゃ・家具など、数ヵ月間使っていない物は処分候補と考えてよいでしょう。
ステップ4を進めておくだけでも、掃除の効率が格段に上がります。断捨離により、気持ち的にもやる気がわいてくるはずです。大掃除の前に一度、自宅の不要な物を見直してみてください。
準備ができたら、大掃除を始めましょう。大掃除の順番は「上から下へ、奥から手前に」が基本です。基本を押さえたら、それぞれの場所ごとに詳しく大掃除のポイントをみていきましょう。
キッチン周りの油汚れは、アルカリ性洗剤が相性ぴったり。重曹やセスキ炭酸ソーダを使用すると効率よく汚れを落とせます。洗剤やお湯を使うので、手荒れ防止のためにゴム手袋を着用しましょう。
軽度な汚れは、重曹やセスキ炭酸ソーダを水に溶かした「重曹水」「セスキ炭酸ソーダ水」で掃除します。一方、頑固なギトギト汚れには、重曹3:水1の割合で練った「重曹ペースト」を塗りこんでからスポンジで汚れを落とすのが効果的です。セスキ炭酸ソーダペーストも同様につくれます。
シンクの水あかは、クエン酸で掃除しましょう。クエン酸で落ちないときは、水あか用のサンドペーパーで擦り落とすのも効果的です。シンクや蛇口が輝いているとキッチン全体がキレイにみえるので、ぜひピカピカに磨いてみてください。
お風呂にはびこる黒カビは、大掃除でしっかり撃退。強い薬を使用するので、ゴム手袋は忘れずに。まずはカビ取り用洗浄剤を浴室にまき、放置時間を活用して洗面所の掃除をしましょう。
キッチンのシンクと同様、水あか汚れはクエン酸で掃除します。鏡もキレイな布巾でピカピカに磨きましょう。洗面所全体の掃除が終わったら、排水溝に専用の洗浄剤をまいて放置します。
洗面所の掃除が終了したら、浴室の掃除に戻ります。シャワーでよくすすぎ、鏡や蛇口、浴槽をクエン酸系洗剤で掃除しましょう。光り物はピッカピカに仕上げるのがコツです。最後に洗面所の排水溝洗浄剤を水で流すのもお忘れなく。
トイレは定期的に掃除している方も多い箇所ですが、大掃除では盲点になりがちな部分を掃除するのがポイントです。例えば、換気扇やトイレと床のすき間の掃除でしょう。
換気扇はほこりが溜まりやすい箇所です。専用のブラシ等を使って丁寧に掃除しましょう。
トイレと床のすき間は非常にわずかなすき間なので、竹串やつまようじといった細い棒状のアイテムに中性洗剤や重曹をつけた布を巻きつけてしっかり拭き取りましょう。目にはみえなくても、意外と壁にも汚れが付着しているので全体的に拭き掃除をしてみてください。
便器の掃除は、塩素系漂白剤でおこなうのがおすすめです。環境にやさしいアイテムを使用したい方は、クエン酸を選ぶのもよいでしょう。ただし、クエン酸のすすぎ残しはサビの原因なので注意が必要です。
リビングもトイレと同様、大掃除では普段あまり意識しない箇所を集中的に掃除しましょう。例えば、照明や家具の下、エアコン、カーテンの洗浄です。掃除の基本は上から下なので、手順は【 照明→エアコン→棚→テレビ台などの家具→家具の下 】が無難でしょう。
家具を移動させるのはひと手間なので、この機会にレイアウトを変更してみるのもよいかもしれません。
窓ガラスが輝いていると、部屋全体が明るく感じます。大掃除では、いつも以上に念入りに窓の掃除をおこないましょう。
まずは、きりふきで窓全体を濡らし、スクイージーで水切りをします。仕上げに重曹水をスプレーしたマイクロファイバークロスで拭きあげましょう。乾拭きの必要はありませんが、気になる場合は乾いたマイクロファイバークロスで拭きます。
網戸掃除は、掃除機でおこなうと簡単です。先端をブラシ状に替え、細かく動かしながら汚れを吸い取りましょう。
最後にサッシの掃除です。サッシ用のブラシとペットボトルを用意して洗います。泥汚れは固まりがちなので、多めの水で泥を流すイメージで掃除しましょう。
玄関は、素材によって掃除方法を変えましょう。タイルやコンクリートといった素材はブラシでこすり洗いを、天然石などの素材は傷つきやすいため、やわらかなほうきと雑巾を使用します。
玄関のドアも忘れずしっかり拭き掃除を。ドアノブにはアルコールをスプレー。表札やインターホンもついでにキレイにしておきましょう。外からは見えないところですが、靴箱もキレイにしておくと運気アップ。サイズアウトした靴や履いていない靴はこの機会に破棄してしまいましょう。
最後に、大掃除をスムーズに終わらせるコツを紹介します。ここまでポイントを押さえておけば、もう大掃除に苦しむ年末とはオサラバできるでしょう。
大掃除は「完璧を求めすぎない」心構えがポイントです。大掃除は無理なく、適度に休みながら実行しましょう。あくまで目指すのは「自分が気持ち良く過ごせる環境」です。
次に、一人で頑張りすぎないようにしましょう。家族全員で分担して一緒に取り組む方が効率的であり、また楽しみながら大掃除に取り組めます。それぞれの作業を適性に合わせて分担してみてくださいね。
最後に、掃除後の自分のためにやる意識をもちましょう。大掃除により清潔で快適な空間が手に入れば、清々しい気持ちで新年を迎えられます。
今年の大掃除は、ただの家事や負担として捉えるのではなく、「リフレッシュの時間」や「新たなスタートの準備」と考えてみてはどうでしょうか。
音楽を聴きながら、エクササイズだと思いながら掃除する。終わった後のご褒美を設定する。お気に入りの掃除道具を揃えておくのもよいでしょう。掃除を楽しみながら進められる工夫により、掃除の効率も上がり、達成感も得られます。
年末の大掃除は全体的に見て大きなタスクです。時間が限られているなかで一気にすべてを終わらせようとすると、逆に身体を壊したり、思うように進まないストレスに見舞われたりします。
「厳しい」と感じたときは、専門の掃除業者に頼む選択肢も検討しましょう。プロの掃除業者は専門的なスキルと道具をもっているため、効率よく、そして適切に掃除をおこなってくれます。
大切なのは、自分一人で抱え込みすぎないことです。必要なときにプロの力を借りるのは甘えではなく、結果的にストレスフリーな大掃除を実現できます。
せっかく大掃除をするのですから、キレイな状態をキープできるよう工夫しましょう。例えば、お風呂掃除のあとに防カビ剤をまいておく、水がついたところはこまめに乾拭きをする、こまめなちょこっと掃除を習慣にする、などです。
大掃除のもっとも大切なポイントは、「無理をしない」。完璧にこだわりすぎず、今年は大掃除も楽しみながらおこなってみませんか。家も心もスッキリとした状態で、新しい年を迎えましょう。
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