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肌が乾燥するとなぜかゆい?バリア機能が低下する原因を知って、今年こそは繰り返さないための対策を

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2023/12/06

肌が乾燥してかゆい原因は、バリア機能の低下が考えられます。
外的刺激や異物から肌を守るのが、バリア機能本来の役割。しかし、空気の乾燥や生活習慣の乱れ、間違った洗顔などが原因で、うまく機能しなくなってしまうのです。
我慢できないかゆみ対策としては、かかずにひやすのが先決。食べ物や睡眠環境を見直すのも大切です。ときにはクリームや乳液といった市販薬にも頼りつつ、繰り返すかゆみに対応しましょう。

 

肌が乾燥するとかゆいのはなぜ?

肌が乾燥によってかゆくなる理由は、乾燥もかゆみもバリア機能の低下により起こるためです。バリア機能とは何なのか確認しながら、乾燥とかゆみの関係性を探っていきましょう。

バリア機能→乾燥肌→かゆみの仕組み

まず、バリア機能とは、すこやかな肌を守るための機能。外部刺激や異物(花粉やアレルゲン)の侵入を防いだり、うるおいのある肌を保ったりするのに欠かせません。機能が正常に働かないと、肌の水分を留めておけず乾燥を招いてしまいます。
肌が乾燥するとカサカサとした手触りになり、皮膚表面にはひび割れができる場合も。ひび割れからは、かゆみの元となる外部刺激や異物が入り込んでしまうと考えられるでしょう。
そもそもかゆみは、肌への異物付着を知らせる防衛反応の一つ。肌に異物が付き、防衛反応がはたらくと、細胞内からかゆみ物質が放出されます。かゆみ物質が知覚神経の末端に伝わると、脳がかゆみとして認識。「かゆい」といった感覚を覚えるのが流れです。
バリア機能が低下すると、かゆみを感知する知覚神経が上の方まで伸びてきます。結果、少しの刺激でもかゆみを感じやすくなってしまうのです。

 

バリア機能が低下する原因とは?

肌を乾燥させるバリア機能の低下の原因は、大きく分けて外的要因(外部・環境)と内的要因(肌・体内部)の二つがあります。

<外的要因>

  • ・ 空気の乾燥(湿度の低下)
  • ・ 紫外線

<内的要因>

  • ・ 肌・体内の水分不足
  • ・ 生活習慣の乱れ(睡眠不足や栄養不足)
  • ・ ストレス
  • ・ 加齢 など

「冬&春&季節の変わり目」は、バリア機能が低下しやすい

空気の乾燥から思い浮かべる季節といえば、冬。暖房による室内の乾燥と湿度の低下など、冬にはバリア機能の低下する原因がたくさんあります。
さらに、冬の娯楽といえる熱め・長めのお風呂は、バリア機能が低下した肌を刺激します。

厳しい寒さも肌に負担をかけ、乾燥によるかゆみを招きがちです。
冬に加え、実は春も空気が乾燥しやすい季節です。強い風が吹く日も多く、湿度が二桁を切るところもあります。加湿の習慣を止めてしまう時期であるのも、バリア機能の低下を招きやすい要因の一つです。
また、春といえば花粉シーズン。バリア機能の低下した肌に花粉が付着してしまうと、かゆみや肌トラブルを引き起こしやすいと想像できるでしょう。

春から夏にかけての季節の変わり目は、春の花粉でバリア機能が低下した肌に、夏を前にした紫外線が降り注ぎます。また、秋から冬にかけても、夏本番の紫外線を受けた肌に、空気の乾燥や湿度の低下が追い打ちをかけてしまうのです。
ほぼ1年をとおして、バリア機能は低下しやすいといえます。しかし、とくに冬と春、季節の変わり目には、乾燥によるかゆみ対策に力を入れてみてください。

 

セルフでできる乾燥肌のかゆみケアと注意点

バリア機能が低下する原因を知ったとはいえ、いくら対策してもしきれないケースも多いです。かゆみが我慢できないほどではないなら、まずはセルフでケアしてみませんか?
かゆみを伴う乾燥肌をケアするにあたって、おさえておきたい注意点も確認しましょう。

かゆくてもかかない!冷やして対処

強いかゆみに襲われても、決して肌をかいてはいけません。刺激に敏感になっているため、かきむしってしまうとバリア機能は低下をたどる一方です。
我慢できないなら、まず冷たく濡らしたタオルやハンカチ、保冷剤などで肌を冷やしてみてください。冷たいシャワーを浴びるのも有効でしょう。

肌はいつも清潔に。ゴシゴシ&お湯洗いはNG

バリア機能の低下した肌は、ちょっとした刺激にも敏感になっているとお伝えしました。肌に付着したホコリや汚れは、かゆみの元となってしまいます。外から帰ったら顔を洗い、肌を清潔に保ちましょう。化粧水やクリームによる保湿も、肌の水分を保つうえで大切です。
ただし、間違ったスキンケアもまた、実はバリア機能を低下させる原因のひとつ。「ゴシゴシ洗い」「熱いお湯で洗う」「長湯」は、肌のうるおいを奪ったり、状態を悪化させたりしかねません。
洗顔などは、石けんや洗顔料をよく泡立ててクッションをつくり、肌をなるべく擦らないように行ってください。また、熱いお湯&長時間の入浴は、肌表面の皮脂膜が剥がれやすくなる原因です。ぬるま湯で長湯しすぎないよう意識しましょう。

乾燥肌に保湿を。行き過ぎると逆効果かも

肌の乾燥には、化粧水やクリームでの保湿が欠かせません。洗顔後や入浴後は保湿を徹底し、不足しがちなうるおいを補給しましょう。
ただし、よかれと思ってする保湿も、肌へのさらなる刺激となる場合があります。丁寧に行っていても、保湿回数が多いぶん負担をかけてしまうのはたしかです。かゆみを引き起こす汗やホコリは洗い流したいですが、行き過ぎないようにしましょう。

 

乾燥肌のかゆみに効く市販薬の選び方

あまりにつらい乾燥肌のかゆみは、保湿剤やかゆみ止めといった市販薬に頼るのも一つの手です。我慢しすぎずかいてしまったり、ストレスを感じてしまったりしかねません。
市販薬を選ぶときは、自分が何を優先させたいのか明確にしておくとよいでしょう。

広範囲に塗るなら「乳液」・厚めなら「クリーム」

乾燥肌のかゆみに効く市販薬は、大きく分けて乳液とクリームの2タイプがあります。塗りたい範囲と使用感の好みに応じて選ぶと、使い続けやすいでしょう。
さらっとしたテクスチャの乳液タイプは、乾燥やかゆみが背中や脚、腕など広範囲に及ぶ場合に重宝します。一方、こっくりしたクリームタイプは、特定の部位の症状が気になり、しっかり塗り込みたい部位がある場合に選んでみてください。

乾燥ケアに力を入れたいなら「尿素入り」

市販薬を選ぶときは、成分のチェックも大切です。とくに肌の乾燥が気になるときは、体内の水分を取り込んで、しっとりなめらかにしてくれる尿素入りに注目してください。
保湿成分である尿素には、固くなってしまった古い角質を剥がす効果も。水仕事でガサガサになってしまった手指や、カチカチになってしまったかかとを和らげられるでしょう。

かゆみを鎮めたいなら「ジフェンヒドラミン塩酸塩」

とにかくかゆみを鎮めたいなら、かゆみ止め成分であるジフェンヒドラミン塩酸塩入りの市販薬を検討してみましょう。抗炎症成分のグリチルレチン酸も、炎症を抑えかゆみのもとの発生を抑えるのには有効です。
ジフェンヒドラミン塩酸塩とグリチルレチン酸に加え、保湿成分の尿素が含まれていれば、乾燥により繰り返すかゆみを止めたい方にも向いています。

 
乾燥によるかゆみを誘発しにくい習慣も大切

乾燥によるかゆみを防ぐためには、バリア機能を低下させない習慣や備えが大切です。室内にいるときは湿度を下げすぎないよう注意し、屋外では紫外線対策を心がけてください。肌あたりのやさしいパジャマに切り替え、なるべく刺激を避けるのも一案です。
生活習慣を整えるのも、バリア機能を正常に保つのに貢献してくれるはずです。肌が乾燥しているからといって、脂質の多い食べ物を摂取しすぎるのはよくありません。バランスのよい食事を意識するとともに、睡眠不足を防いで健康的な肌をキープしましょう。

  • 白井未奈子

    セラピストライター白井未奈子

    サービス業を10年経験するなかで、リラクゼーション業務に出会い「人を癒す」ことに目覚める。
    フリーランスに転向して以降は、ボディートリートメントとフェイシャルエステの知識を活かし、美容・健康系の記事執筆を中心に担当。今は手ではなく、文章で読者にくつろぎとすこやかさを届けることを目指している。

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