エアコン掃除はなぜ必要?業者に頼むべき?
エアコン掃除が必要な理由は、カビの発生を防ぐためです。エアコン内部は気温と湿度が高く、ホコリも溜まりやすくカビの住みやすい環境が揃っています。掃除しないままエアコンを稼働させると汚れた空気が部屋中にただよい、健康を揺るがしてしまうのです。
「風邪を引いていないのに咳が…」「原因不明の鼻水やくしゃみが止まらない」といった場合は、エアコン掃除が足りていないからかもしれません。
また、エアコンにカビが発生するリスクがあるのは、温度・湿度が高い夏だけではありません。暖房をつける冬もまた、エアコン稼働によって発生した熱が、カビの快適な環境をつくりだしてしまいます。エアコン掃除は一年中必要だと推測できるでしょう。
自分でエアコン掃除しつつ業者にも頼るのが理想
インターネットでは、100均グッズを使った送風ファン(シロッコファンなど)の掃除方法が多数紹介されています。しかし、解体を伴う掃除は推奨されていません。
自分で掃除できる範囲は以下の4つです。
<セルフでエアコン掃除ができる一般的な範囲>
- ・ フィルター
- ・ 本体カバー
- ・ ルーパー
- ・ 吹き出し口
送風ファンやドレンパン、熱交換器は、自分で掃除すると故障するおそれがあります。フィルターや本体カバーなど手が届きやすい部分は自分で掃除しつつ、エアコン内部は業者にクリーニングを頼むのが賢明です。
エアコン掃除の目安頻度は「約2週間~1ヶ月」
自分でできるフィルター掃除や本体カバー、吹き出し口の拭き掃除などは、約2週間から1ヶ月に1度の頻度を目安にするとよいでしょう。「◯年間お掃除不要」と書かれたエアコンでも、手の届く範囲は定期的にキレイにしておくと快適です。
また、業者に依頼する送風ファンやドレンパンなどのクリーニングは、約1~2年に1度を目安にしてみてください。時期としては、エアコンを使い始める「春から夏に移り変わるとき」や「秋から冬に移り変わるとき」がおすすめです。
エアコン掃除の方法と準備物
エアコン掃除を自分で行うときは、まず以下のアイテムを準備してください。
エアコン掃除を行う前には、電源プラグを抜いておきましょう。指したままにしていると漏電のおそれがあるため、掃除前に忘れず確認してください。
<エアコン掃除をする際に準備したいアイテム例>
- ・ 掃除機
- ・ ハンディモップ
- ・ ぞうきん
- ・ タオル
- ・ 使い古した歯ブラシ
- ・ 台所用洗剤
STEP.1 本体カバー表面のほこりを払う
まず、ハンディモップを使って、エアコン本体の上部やカバーについたほこりを払っていきましょう。いきなりカバーを開けてしまうと、ほこりが舞ってしまうため要注意です。
本体の表面が粗方キレイになったら、本体カバーを開けていきます。開け方はエアコンの種類によって異なるため、取扱説明書を確認するのがベストです。最後にパキッと音のする場合もありますが、やさしく持ち上げるように開けましょう。
STEP.2 フィルターを掃除機かけ→水洗い→乾燥
エアコンをキレイに保つ要は、フィルター掃除にあるといわれています。十分に時間がとれない場合は、フィルターの掃除を優先的に行うとよいでしょう。
フィルターを水洗いするときは、必ず裏面からシャワーをあてるようにしてください。表面からあててしまうと、かえって目詰まりを起こしてしまうため注意しましょう。
また、乾燥させるときはフィルターが劣化しないよう、天日干しを避けるのがコツです。
詳しいフィルター掃除の手順は、以下のとおりです。
<フィルター掃除の手順>
- 1. フィルター表面に軽く掃除機をかける
- 2. フィルターを本体から外し、掃除機でほこりを丹念に吸い取る
- 3. シャワーで水洗いし、残ったほこりを歯ブラシで取る(取れないときは台所用洗剤を使用)
- 4. タオルで水気をふき取って、半日~1日程度乾燥させる
STEP3. ルーパーと吹き出し口はぞうきんで拭き掃除
フィルターを乾燥させている間に、ルーパーと吹き出し口を掃除しましょう。
基本的には、硬く絞ったぞうきんで汚れを拭き取る程度がおすすめ。洗剤を使用したり、プラスチック以外の部分に触れたりしてはいけません。
ただし、吹き出し口はエアコン内部の空気が押し出されてくる部分です。細かな汚れがあれば、キッチンペーパーを巻きつけた割りばしなどで掃除しておきましょう。
ルーパーと吹き出し口に加え、本体カバーの裏側も汚れが溜まりやすい場所です。一緒に掃除しておくとスッキリするでしょう。
STEP.4 室外機のドレンホースは歯ブラシを駆使
エアコン本体だけでなく、室外機も年に約1~2回の頻度で掃除するのがおすすめです。「室外機から異様な音がする」「水漏れしている」といった場合は、まず自分で室外機を掃除してみましょう。
室外機のパーツのなかでも、とくに側面と裏面にあるフィンは衝撃に強くありません。変形してしまわないためにも、なるべくやさしく掃除するのが大切です。
また、室外機の水漏れは、ドレンホースの詰まりが原因ともいわれています。クモの巣が張っている場合があるため、一度なかを覗いてチェックしてみてください。
室外機の掃除に必要なアイテム&掃除の手順は、以下のとおりです。
<必要なアイテム>
<掃除の手順>
- 1. 室外機上部の汚れをほうきで払い落とし、ぞうきんで乾拭きする
- 2. 室外機正面にある吹き出し口の汚れを歯ブラシでかき出し、掃除機で吸い取る
- 3. 室外機側面・裏面のフィン(熱交換のための金属板)の汚れを、歯ブラシで落とす
- 4. ドレンホースの内部に溜まった汚れを、歯ブラシでかき出す
エアコン掃除のQ&A|賃貸物件の場合など注意点
重要性や方法がわかったとしても、エアコン掃除には疑問が付き物です。
エアコン掃除にありがちな疑問点を解決するとともに、エアコンクリーナーの使用や賃貸物件のクリーニングなど、注意すべきポイントをチェックしていきましょう。
Q.エアコンクリーナーの使用は? A.「△」
結論からいうと、エアコンクリーナーの使用は推奨されていません。自分で手軽に使えるアイテムとして販売されていますが、先述のとおり、送風ファンやドレンパンなど、エアコン内部の掃除は業者にお願いするのがおすすめです。
どうしても自分で掃除したいなら、エアコンクリーナーの注意書きに沿って行ってください。排水不足におちいる可能性があるため、使用量を節約せず「エアコン1台につき1本」を守りましょう。
Q.お掃除機能付きのエアコンは掃除不要? A.「NO」
エアコンにお掃除機能がついていても、自分での掃除が不要なわけではありません。実際のところ、自動で掃除してくれる範囲は限られています。機能がついているからといって放置していると、カビが発生しやすい環境をつくってしまうのです。
ダストボックスに溜まったホコリを取り除くなど、お掃除機能付きならではの掃除が必要な場合もあります。取扱説明書をよく読んで進めましょう。
Q.賃貸物件で業者を呼んでもいい? A.「要確認」
賃貸マンションやアパートに住んでいる場合、部屋のエアコンは自分での掃除が可能です。そもそも法律に基づき、備え付けの家具や家電は自力でお手入れをする必要があります。掃除不足による故障は、修理費用を負担しなければならないケースも少なくありません。ぜひ定期的に掃除しておきましょう。
ただし、業者にクリーニングを頼む場合は、管理会社や大家さんにあらかじめ確認をとっておくのが無難です。分解による故障のリスクも付きまとうため、トラブルを回避する意味でも報告なしでのクリーニングは止めましょう。
エアコン掃除&約1時間の送風運転で、カビの発生をW予防
エアコンの使用後は、1時間ほど送風モードで稼働させておくのが大切です。電源をすぐに切ってしまうと、エアコン内部と室内で温度・湿度差が生まれます。水分が発生しカビの発生につながってしまうため、送風運転をさせて内部を乾燥させるようにしてください。
なるべく温度や湿度に差が出ないよう、エアコンを稼働させるシーズンは定期的に換気をするのも重要です。フィルターや室外機は自分で掃除しながら送風運転や換気に努め、カビの発生をブロックしましょう。
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