セラピストライター白井未奈子
サービス業を10年経験するなかで、リラクゼーション業務に出会い「人を癒す」ことに目覚める。
フリーランスに転向して以降は、ボディートリートメントとフェイシャルエステの知識を活かし、美容・健康系の記事執筆を中心に担当。今は手ではなく、文章で読者にくつろぎとすこやかさを届けることを目指している。
食事制限なしのダイエットで痩せないのは、多角的なアプローチができていないからかもしれません。食生活と生活習慣のどちらも見直し、摂取カロリーと消費カロリーのバランスをとるのが大切なのです。たとえば、筋トレなどの運動なし、あるいは運動だけしても、順調とはいかないでしょう。我慢のしすぎはリバウンドにつながるおそれもあるため要注意。継続を第一に、健康的にすすめていく方法を探っていきましょう。
ダイエットをするにあたって、必ずしも食事制限をしなければならないわけではありません。「何を食べるか」ではなく、食べ方やバランスが肝心です。
ダイエットはひとつの方法に絞るのではなく、多角的にアプローチする方が効果的です。食事制限なしでも、運動や入浴、睡眠の工夫などを組み合わせると、成功に向かいやすくなります。
ダイエットを本気でするなら、むしろ食事制限なしの方が効率的といえます。なぜなら、摂取カロリーが減りすぎず、消費のための代謝がきちんとキープされるためです。もし摂取カロリーが低ければ、消費しなくてよいぶん、代謝が落ちてしまうと考えられます。結果、もえにくいカラダになってしまい、脂肪がもえにくく筋肉もつきにくくなってしまうでしょう。さらに、カロリー制限ばかりに気を取られると、栄養不足にもなりかねません。
いくら食事制限なしのダイエットがよいといっても、食べすぎはダイエット失敗のもと。
運動などによる消費カロリーが、食事から得た摂取カロリーを上回るのが理想です。なかなか痩せない方は、摂取カロリーが上回っているかもしれません。
ダイエット中の食事について、内容と食べ方をわけてチェックしていきましょう。
食事制限なしでダイエットするときは、まず「一汁三菜」を目指してみてください。
日本人の食事に欠かせないごはんと汁物、満足感を得やすい3品のおかずで構成された食事では、1日に必要な栄養素をバランスよく摂取できます。さらに、歯ごたえがあるおかずを充実させると、糖質が多いごはんや麺を食べ過ぎなくて済むかもしれません。
ダイエットを助ける一汁三菜をベースに、ほかのポイントも確認していきましょう。
ダイエット中のおかずは、たんぱく質を多くとるのがコツです。体づくりをサポートしてくれるうえ、歯ごたえのある食品が多いため、少量から満足感を得やすいメリットもあります。高たんぱくな食事を心がけると、全体的に食べる量を抑えられるでしょう。
また、噛む回数が増えると、顎まわりの筋トレにもなり一石二鳥です。たんぱく質は、生ハムや鶏ささみ、イワシの丸干し、生卵(卵黄)などに多く含まれています。
食事内容に迷ったら、高たんぱくな食材を選びましょう。
ダイエット中のおかず選びに迷ったら、蒸し料理に注目してみてください。
油を使わないため低カロリーで、最近は電子レンジで簡単につくれるレシピも豊富です。なかには、加熱する方が栄養素を十分摂取できる野菜もあります。
食事制限なしとはいえ、揚げ物はご法度です。脂っこくカロリーの高い揚げ物は避け、ヘルシーな蒸し料理に挑戦してみましょう。
揚げ物以外でも、油を選ぶなら、植物由来を重視してみてください。とくにオリーブオイルや亜麻仁油、ごま油はダイエット中の味方になるでしょう。健康によいといわれ、今注目のMCTオイルは、ココナッツやパームの種子からつくられた植物由来の油です。
反対に、バターやラードといった動物性の油には注意してください。コレステロールや中性脂肪を増加させ、痩せにくくなってしまうかもしれません。
ただ、脂肪は美容にも役立つ栄養素のひとつです。一定量は必要な栄養素なので、質にこだわって選びましょう。
食べる順番やお米の量など、食事制限なしのダイエットは食べ方も重要です。痩せないと思っている方は、自分の食べ方を振り返ってみてください。
食事制限なしのダイエット中は、食べる順番にも気を配ってみてください。最初に野菜、次におかず、最後にごはんや麺を食べるのが基本です。
野菜をはじめに食べる「ベジファースト」が叫ばれているのは、野菜は食物繊維が豊富なため。食物繊維は腸の中で糖質をつつみこみながらゆっくりとすすむため、血糖値の上がり方がゆるやかになります。血糖値の急上昇はダイエットを妨げるおそれがあるため、糖質の多いごはんは最後に食べましょう。
一汁三菜をベースに、ごはんは「昼食多め&夕食少なめ」が理想的といえます。先述のとおり、ごはんには糖質が多いです。栄養バランスのとれた食事で構成しつつも、食べたあとは寝るだけの夕食で多くとるのはおすすめしません。
また、糖質はごはんや麺類のほか、小麦粉にも多く含まれています。パンが好きなかたは、食後にカロリーを消費しやすい昼食に取り入れましょう。
食事制限なしのダイエットで1日3食とるなら、夕食はベッドに入る3~4時間前までを目安にしましょう。
ごはんを少なめ、もしくはとらなかったとしても、摂取カロリーは少なからず消費しないまま眠ります。脂肪の蓄積をなるべく抑えたいなら、就寝までの間に消費できるぶんの時間をつくってあげましょう。
帰宅が夜遅く時間を空けづらいなら、カロリーが低く、消化のよい食べ物を選んでください。
運動は、摂取カロリー<消費カロリーに大きく貢献します。運動なしでは、カロリーを消費するのはむずかしいかもしれません。
ダイエット中に取り組みたい運動をチェックしてみましょう。
食事制限なしのダイエットには、有酸素運動が欠かせません。効率よくカロリーを消費できるだけでなく、もえやすい体づくりをサポートできます。ジョギングや水泳のほか、運動に慣れていないなら、軽めのウォーキングからはじめるのでも構いません。
また、夜はストレッチに取り組んでみましょう。ストレッチはリラックス感を与えるため、睡眠不足による食べすぎを避けるのに有効といわれています。
運動が苦手なかたや続かないかたは、通勤や家事の合間にできる「ながら運動」を取り入れてみてください。駅のエスカレーターではなく階段を使う、洗い物中はかかとを浮かせてつま先立ちをしてみるなど、考え方次第で何でも運動に変わるでしょう。
運動だけでも頑張りたいなら、有酸素運動と筋トレをダブルで行ってみましょう。筋トレは無酸素運動の一種ですが、今ある筋肉を維持する効果が期待できます。プランクやスクワットといったなかから、気になる部位にアプローチするメニューを選んでみましょう。
運動だけでなく、睡眠や入浴でも、カロリーは消費されます。生活習慣をまるごと見直して、ダイエット向きのルーティンをつくってみましょう。
まず、朝は1杯の白湯を飲むところからはじめてみませんか。
白湯は冷えがちな朝の胃腸をやさしくあたためてくれるうえ、カロリーは0。ダイエット中にうれしい飲み物です。
温度は50℃前後が基本といわれています。一気に飲むとかえって消化を妨げるおそれがあるため、20分ほどかけて少しずつ飲みましょう。
正しい姿勢で過ごすのも、ダイエット中には大切です。筋肉を正しく使えるようになるため、代謝をスムーズにして安定した運動効果が得られるでしょう。正しい姿勢をキープするためには、ストレッチや筋トレが有効です。運動を習慣化するとともに姿勢を意識して、ダイエットに役立てましょう。
ダイエット中の睡眠は、適度な睡眠時間を確保する意識を。睡眠時間は1日7~8時間程度がよいといわれていますが、実際のところ個人差があります。朝起きたときのスッキリ感を確認しながら、まずは自分に合った睡眠時間を知りましょう。
また、枕やマットレスといった、寝具の快適さも重要です。寝具のせいで寝苦しいと、夜中に起きてしまったりと、睡眠の質の低下につながります。睡眠環境の悪化は、ときに食欲を加速させてしまうケースも。質の高い睡眠が得られるよう工夫しましょう。
湯船にお湯をはり、入浴するのもダイエットを後押しする習慣のひとつ。余裕があまりないなら2日に1回の入浴でも構いません。
お風呂に入ると汗をかいてカロリーを消費しやすいうえ、ダイエット中の天敵となる冷えやストレスも対策できます。湯船につかりながら気になる箇所をマッサージすれば、ダイエットだけでなく癒しにもつながり、タイムパフォーマンスも良好です。
仕事や家事に忙しく、きちんと食事をつくる時間がないなら、必要な栄養素を補えるサプリを活用してみませんか。
サプリメントは摂るだけで痩せるわけではありませんが、ダイエットをサポートし、不足しがちな栄養素の補給に役立ちます。
また種類が豊富なため、自分の生活習慣でどうしても改善が難しい点をカバーしやすくなっています。
余裕がないのに一汁三菜を目指し、ストレスを溜めたり睡眠を削ったりするのは体にも心にもよくありません。サプリをうまく活用し、むりなくダイエット期間を過ごしましょう。
食事制限なしのダイエット中は、間食をしても構いません。内容によっては必要な栄養素を補給でき、夕食の食べすぎ防止にも役立ちます。
ただし、食事と同様、内容と時間帯がカギです。内容は食物繊維たっぷりなさつまいもや、噛み応えのある昆布、糖質控えめなダークチョコレートなどがおすすめ。時間帯は、昼食から2~3時間後までを目安にしましょう。
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