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【管理栄養士執筆】一週間分の栄養バランス献立例。無理せず、朝昼晩のコツを押さえて健康を目指そう

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2024/03/13

管理栄養士が「栄養バランスのよい1週間分の献立(朝昼晩)」を紹介します。一人暮らしから、子どもがいる働き盛り世代まで使える簡単なメニューばかりです。
無理をしない献立には、作り置きや節約ポイント、ダイエットのためのカロリーを抑えるコツも大切。自炊を続けるため、料理の固定概念を外し、少しハードルを低くして自炊を楽しみましょう。

 

1週間分の栄養バランスのよい献立を作るためのコツ

栄養バランスのよい献立は、「主食(炭水化物)」「主菜(タンパク質)」「副菜(野菜)」を揃えるのがポイント。
しかし、「3食栄養バランスのよい献立を作ろう」と思うと大変です。とくに忙しい世代では、キッチンに立てる時間が限られてしまうでしょう。
忙しいなかでも、一日のトータルで栄養バランスがよくなる献立のコツを紹介します。外食のメニュー選びの参考にもなるので活用してみてください

「朝食」の献立のコツ

朝食は、「炭水化物」と「タンパク質」を必ず食べましょう。
朝、炭水化物とタンパク質を摂ると、体内時計がリセットされて体を活動モードにします。また、炭水化物には、脳のエネルギー源となるブドウ糖が含まれているため、勉強や仕事でパフォーマンスを発揮するためにも必要です。

「昼食」の献立のコツ

揚げ物やラーメンといった「脂っこい食事」を摂るなら、昼がおすすめです。
脂肪を蓄える働きを持つ遺伝子「BMAL1(ビーマルワン)」は、昼に働きが低下するため、昼食に食べた脂質はエネルギーとして消費しやすいとされています。
揚げ物やラーメンは、塩分過多になりやすいため、カリウムを含む「海藻」も一緒に食べるとよいでしょう。

「夕食」の献立のコツ

夕食は、タンパク質が多くなりがちなので、適量を意識しましょう。
1食の目安量は、自分の手のひらにのる大きさ(肉・魚の厚みは、手の厚み程度)を1~2つほどです。
また、「カルシウム」の補給源として1日に牛乳1本程度の乳製品の摂取が推奨されていますが、夜は日中よりもカルシウムの吸収効率がよいとされています。カルシウムを含む食材を夕食の献立にプラスするのもおすすめです。乳製品を使う場合は、カロリーを抑えるために低カロリー・低脂質を選ぶとよいでしょう。
夕食の献立を考えるのが面倒な人は、献立作成アプリを活用しましょう。栄養バランスのよい献立だけでなく、作り方や買い物リストまで提示してくれるので便利です。

関連記事:【管理栄養士執筆】栄養バランスのよい食事のメリットとは?1日の献立例を知り外食やダイエットにも応用!
 

1週間分の栄養バランスのよい献立例

【管理栄養士執筆】一週間分の栄養バランス献立例。

「栄養バランスのよい食事」を"毎食"作ろうと思うと、自炊が億劫になり長続きしません。1日のトータルで栄養バランスが整うように献立を考えていきましょう。

月曜日の献立

月曜日の献立

<献立のポイント>

朝食は、パンにのせて焼くだけの簡単メニューにして、野菜不足をトマトジュースで補います。
昼食は、脂肪を蓄えにくい時間帯なので、脂っこいエビ天をチョイスして食事の満足感を重視。塩分が多いので、カリウムを含む海藻の副菜も添えましょう。ビタミン補給の果物をデザートにするとバランスがとれます。
夕食は、カルシウムの吸収がよい時間帯なので、牛乳入りのスープに。炭水化物と野菜・タンパク質も忘れずに添えましょう。

月曜日の献立アドバイス

月曜日は、ランチに出かける方も多いでしょう。なるべく「野菜多め」を意識してメニューを選ぶのがおすすめです。

火曜日の献立

火曜日の献立

<献立のポイント>

朝食には、昨晩の残りのハンバーグを挟みます。ない場合はツナやゆで卵といったタンパク質食品を組み合わせてもOKです。
昼食のラーメンは、ひき肉・ゆで卵・もやし・人参・きくらげ・ねぎといったタンパク質食材と野菜をたっぷりにしましょう。1品の料理でも、栄養バランスのよいメニューはできます。デザートにはビタミンCを含むバナナを組み合わせましょう。
夕食の豚汁は、豚肉や豆腐・油揚げのタンパク質食材や野菜をたっぷりにして多めに作り、翌日に回すのが時短ポイントです。
副菜の和え物は、カルシウムを含む小松菜を電子レンジでチンして、市販の味付きなめ茸を和えるだけで完成します。

火曜日の献立アドバイス

まだまだ忙しい火曜日。
「具だくさん+多めに作る」を意識して、アレンジしながら時短しましょう。

水曜日の献立

水曜日の献立

<献立のポイント>

朝食は、昨晩の夕食の残りの豚汁に豆乳を加えるだけの簡単メニュー。
クリーミーでコクのある味わいが楽しめます。
昼食は、包丁いらずで作れるパスタです。(大葉は手でちぎってトッピング)
野菜ジュースで野菜を補います。サラダやおひたしといった、副菜をプラスできるとさらによいでしょう。

水曜日の献立アドバイス

一週間の真ん中、水曜日の夕食は、炊飯器に鮭をのせてスイッチオンするだけで完成する炊き込みごはんで時短しましょう。鮭を焼くと有用成分DHAやEPAが油分として流出してしまいますが、炊き込みごはんだと、お米に染みて丸ごと摂取できます。

木曜日の献立

木曜日の献立

<献立のポイント>

夕食の鶏ハムを手作りする場合は、多めに作り置きしておくと便利です。煮汁はスープに使えます。化学調味料を加えなくても、わかめと塩を加えるだけで旨みたっぷりの汁物が完成です。
刺身とスープの組み合わせが気になる場合は、好みの汁物にしましょう。
しかし、毎日の料理を続けるコツは、固定概念を外すことです。
「今日は、刺身だから和風で統一しないと…」と考えると、次第に面倒になります。
給食や小料理屋さんでは、食事の組み合わせに気を遣いますが、自宅のごはんは少しハードルを低くして自炊を楽しみましょう。

木曜日の献立アドバイス

わかめは、意外にもカルシウムがたっぷりの食材です。
乾燥わかめを常備しておけば、忙しい平日も手軽にチョイ足しできます。

金曜日の献立

金曜日の献立

<献立のポイント>

忙しい朝は、キムチやぬか漬けといった常備菜で野菜を摂るのがおすすめです。
昼食のそうめんは、炭水化物に偏りがちなので、タンパク質と野菜も忘れずに組み合わせましょう。鶏ハムがない場合は、市販のサラダチキンや卵でも代用できます。

金曜日の献立アドバイス

週末にまとめて買い物に行く場合は、冷蔵庫の余り食材を使いきるのにカレーが重宝します。多めに作り置きして、翌日はカレーをアレンジしてもよいでしょう。

土曜日の献立

土曜日の献立

<献立のポイント>

朝食のお茶漬けは、ごはんの代わりにオートミールでもよいでしょう。水を注いで、電子レンジでチンしてお茶漬けの素をかけるだけで簡単にできます。
昼食には、昨晩の残りのカレーをアレンジして時短しましょう。カレーうどんのほかに、チーズをのせてドリア風にするのもおすすめです。

土曜日の献立アドバイス

平日最終日で疲れた夕食は、食材をカットしてホットプレートで焼くだけの焼肉を楽しみましょう。カット野菜を活用するのもおすすめです。
お肉だけでなく、玉ねぎ・いも・こんにゃくといったヘルシー食材もたっぷりにすると、カロリーダウンと食物繊維アップができます。また、節約にもなるので一石三鳥です。

日曜日の献立

日曜日の献立

<献立のポイント>

朝食は、手軽にできるホットケーキと、手間いらずのバナナと牛乳を組み合わせましょう。余力があれば、ミニトマトやちぎったレタスを添えるとさらに栄養バランスがよくなります。
昼食は、お好みのタンパク質食材(しらす・お肉・卵など)と、冷蔵庫にある野菜をたっぷり入れてチャーハンにしましょう。スープも野菜をたっぷり入れて具だくさんにするのがポイントです。

日曜日の献立アドバイス

休みの日の夕食は、食材をカットして煮るだけのお鍋を楽しみましょう。しゃぶしゃぶやすき焼きもおすすめです。
豆腐やしらたきといったカサ増し食材を入れるとヘルシーかつ節約にもなります。
お子さんがいる場合は、〆にごはんとチーズ(カルシウム食材)を加えてリゾット風にすると食べやすいでしょう。汁に溶け出た栄養素も無駄なく摂取できます。

 
栄養バランスのよい食事はメリットいっぱい

栄養バランスのよい食事は、健康だけでなく、おいしさ・美容・家計にもメリットがいっぱいです。
多種類の食材をまんべんなく使うため、彩り豊かで味や食感が単調にならず、飽きの来ない食生活が楽しめるでしょう。
また、大豆製品や野菜・きのこ・こんにゃく・海藻といったカサ増し食材をたっぷり使えば、カロリーダウンや、ビタミン・ミネラル・食物繊維補給ができ、節約にもなります。
あまりに理想を求めすぎると面倒になるので、「炭水化物・タンパク質・野菜の3つを摂る」を基本に考えましょう。1品メニューでも具だくさんにしてしまえば、栄養バランスのよい食事になるので、ぜひトライしてみてください。

  • 高村 恵美

    管理栄養士ライター高村恵美

    12年間管理栄養士として病院などに勤務。家族にいつでも"おかえり"が言えるようライターへ転身後は、忙しいひと・働くひとに寄り添うレシピの提供や、健康コラムを数多く執筆。
    自分も同じ立場だからこそ「仕事と家庭の両立に悩む女性を応援したい」気持ちが高まり、悩めるママに向けたコラム執筆も行っている。