管理栄養士ライター高村恵美
12年間管理栄養士として病院などに勤務。家族にいつでも"おかえり"が言えるようライターへ転身後は、忙しいひと・働くひとに寄り添うレシピの提供や、健康コラムを数多く執筆。
自分も同じ立場だからこそ「仕事と家庭の両立に悩む女性を応援したい」気持ちが高まり、悩めるママに向けたコラム執筆も行っている。
犬に与えると数々のメリットがある乳酸菌。「愛犬のおやつは乳酸菌入りの食べ物を」とお考えの方もいるのではないでしょうか。腸内の乳酸菌量を増やすには、乳酸菌をそのまま摂るだけでなく、乳酸菌のエサとなる食べ物を摂取して増やす方法もあります。
種類によっては、下痢になる食べ物もあるので、しっかりと基礎知識をつけてからおやつを与えましょう。注意点とともに、腸内の乳酸菌を増やすためにおすすめの食べ物をご紹介します。お腹がゴロゴロしにくいおやつや、手軽なサプリメントについても触れているので、参考にしてみてください。
健やかな腸内環境を保つために重要な乳酸菌。人間だけでなく、犬にも同様の役割があります。健やかな腸内環境とは、腸内細菌に占める善玉菌の割合が多い状態です。善玉菌の一種である乳酸菌の補給や、乳酸菌のエサとなる食物繊維の摂取により、腸内の善玉菌を増やせます。
しかし、善玉菌は、加齢や環境の変化によるストレスで減少してしまうのです…。善玉菌の割合が減ると、免疫力が下がったり、病原菌が増えたりして健康が脅かされます。
また、食べ物から摂取した乳酸菌は腸内で長い期間留まり続けられません。
健やかな腸内環境を保つには、毎日、乳酸菌を増やす食品を補給する必要があります。ごはんやおやつで積極的に乳酸菌を与えて、善玉菌が優位な状態をキープしてあげましょう。
腸内環境と健康の良し悪しは、相互に関連し合います。乳酸菌の補給により健やかな腸内環境をキープすると、どのようなメリットにつながるのでしょうか。さっそく、みていきましょう。
腸内細菌叢が整い、健康が維持されると免疫力もキープできます。
乳酸菌の補給により腸内の善玉菌が増加し、フンのニオイが軽減されます。
また、乳酸菌が腸内の水分や内容物のニオイを吸着して、尿の臭い軽減にも効果的です。
犬の腸内の乳酸菌を増やして健やかな腸内環境を維持するために、おやつとして積極的に与えたい食べ物を3種類ご紹介します。
ヨーグルトは、乳酸発酵により消化吸収しやすい状態に変化しているので、犬でも食べやすい食品です。牛乳と比較して、乳糖が少なくお腹がゴロゴロしにくい特徴があります。
しかし、ヨーグルトに含まれる微量な乳糖をうまく消化できず、下痢になる体質の犬もいるので注意が必要です。愛犬の様子をみながら、少しずつ与えましょう。
ちなみに、牛乳は乳糖が多いので、犬が飲むと消化不良や下痢をまねきます。犬は、乳糖を消化する酵素(ラクターゼ)を十分に保有していないのです。ミルクを与えたい場合は、犬用のミルクを使用しましょう。予め乳糖を分解した状態ですので、消化不良や下痢の心配が軽減できます。
旨みたっぷりのチーズは、犬にはごちそう。脂質やカロリーが高いので、おやつには少量をご褒美として与えましょう。過剰に与えると、肥満や糖尿病を招く危険性があります。
チーズのなかでも比較的塩分や脂肪分・乳糖が少ないカッテージチーズ・やぎのチーズ・モッツァレラチーズがおすすめです。
なお、塩分が強いプロセスチーズは、犬には向きません。最近は、チョコレートやレーズン入りのチーズもありますが、犬には危険な食品です。犬が欲しがる場合でも与えないようにしましょう。
納豆は、犬のおやつやごはんのトッピングにもぴったりです。乳酸菌だけでなく、腸内の善玉菌を増やす食物繊維も含まれているため、健やかな腸内環境を目指せます。
関連記事:犬が食べてはいけない「ダメな食べ物」とは?愛犬の健康を守るための飼い主の基礎知識犬に乳酸菌を手軽に与えたい場合は、乳酸菌や食物繊維が配合された犬用サプリメントがおすすめです。犬の腸内に存在する乳酸菌は、ストレスや加齢により減少します。また、食品から補給した乳酸菌は、腸内に長く留まらないため、毎日乳酸菌を補給する必要があるのです。
しかし、塩分や脂肪分・乳糖を控えながらカロリーオーバーにならないように犬のごはんを毎日用意するのは簡単ではありません。サプリメントであれば、いつもの食事にプラスして与えるだけなのでお手軽です。
犬用サプリメントは、食品なので決まった与え方はありません。パッケージに記載の目安量を1日1回、または数回に分けて、犬のごはんやおやつに混ぜてあげましょう。そのほか、水に混ぜたり、手にのせて愛犬に舐めさせたりしてもOKです。
犬用のサプリメントを選ぶ際のポイントを3つご紹介します。
着色料や保存料・香料・化学調味料といった添加物を含まないサプリメントがおすすめです。添加物は、保存性を高めたり、味をよくしたりといった用途があります。しかし、度を越して大量に摂取すると健康を害するリスクがあるのです。
飼い主が、添加物を摂り過ぎないように配慮してあげるのが望ましいでしょう。原材料欄をみて、なるべくシンプルなサプリメントを選ぶのがポイントです。
粉のサプリメントの場合、量が多いとフード全体が粉っぽくなり、犬の食いつきが悪くなる可能性があります。また、食が細くなった犬でも無理なく摂取できるよう、少量でも健康維持が期待できるサプリメントがおすすめです。
無味無臭タイプのサプリメントであれば、どんなフードにも合わせやすく与えやすいです。
犬の腸内環境は、ストレスや加齢・環境の変化にも影響を受けて悪くなります。
愛犬の健康維持のためには、善玉菌の一種である乳酸菌や、乳酸菌のエサとなる食物繊維を補給して、腸内細菌のバランスを整えてあげたいところ。
また、食品から摂取した乳酸菌は、長い期間腸内に留まれないので、毎日しっかり補給する必要があります。
ごはんやおやつには、乳酸菌を増やす食べ物を積極的にあげましょう。でも、カロリーや塩分・脂肪分・乳糖に配慮しながら、毎日の食事を用意するのは大変ですよね。そんなときは、乳酸菌や食物繊維配合のサプリメントの活用もおすすめです。
いつもの愛犬のごはんにかけるだけなのでとっても簡単。毎日の食事のサポートに常備しておいてみませんか?
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