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子どもの紫外線対策とは?日焼け止めを学校で使うポイントや失敗しない選び方のコツを紹介

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2024/03/27

紫外線が子どもに与える影響は大きく、肌荒れが気になる方も多いはず。日焼けによるシミを防ぐには対策が必要です。ノンケミカルや紫外線吸収剤不使用といった、子どもに合った日焼け止めを選び、生活の中で上手に使っていきましょう。紫外線防止効果のあるメガネや衣類の使用も効果的です。
学校によっては、日焼け止めが禁止されている場合もあります。持っていけない際の対処法、持参できる時の塗り直しのタイミングを、子どもと一緒にみていきましょう。

 

子どもの頃から紫外線対策は必要?

紫外線はビタミンDの生成などのために必要ですが、浴びすぎると弊害につながるといわれています。

  • ・ 日焼けによるシワやシミといった皮膚老化を早める
  • ・ 将来、皮膚ガン(メラノーマ)を起こしやすくなる
  • ・ 目の病気(白内障、翼状片など)を起こしやすくなり、視力低下につながる

日焼けで皮が剥けてしまうといった、肌荒れも気になりますね。
小さいうちから紫外線対策をし、日焼けをしすぎないよう心がけるのは、子どもが生涯を健康に過ごすために大切なのです。

参考:環境省「紫外線環境保健マニュアル2020」
 

子どものために紫外線対策が必要なシーンと具体的な方法

子どもの紫外線対策とは?

日常生活の中でも、紫外線はつねに降り注いでいます。晴れた日はもちろん、曇りの日でも紫外線対策を習慣化するとよいでしょう。
紫外線量は午前10時から午後2時までが一番強くなります。戸外で遊ばせる時は、できるだけ朝早い時間帯や夕方を選んでください。時間を変えるだけでも、日焼けのリスクを減らせます。

外遊びやアウトドア

長時間直射日光を浴びないよう、屋根やパラソルといった日陰で過ごす時間をつくりましょう。
長袖が安心ですが、暑い日には嫌がる子どもが多いはず。できるだけ肌の露出が少なく、目の詰まった紫外線防止効果のある衣類を選びましょう。帽子を選ぶ際はつばの広さに着目してください。首の後ろに布がついた帽子も、日焼け防止に効果的です。

プールや海水浴といった水遊び

体が濡れると暑さを感じにくいため、長時間夢中で遊んでしまう場合があります。
紫外線対策だけでなく熱中症対策のためにも、こまめに日陰で休憩をとらせましょう。
水はわずかな紫外線しか防げず、水面の反射は紫外線のばく露量を増加させます。つまり、水の中にいても日焼けをするのです。
ウォータープルーフの日焼け止めやラッシュガードを準備しましょう。UVカットゴーグルの使用もおすすめです。

 

子どもに日焼け止めを塗ってもよい?何歳から使用できる?

子どもに合った日焼け止めなら、積極的に使ってもかまいません。
生後すぐから使用可能と表示されている日焼け止めもありますが、生まれたばかりの赤ちゃんは外出の機会がそもそも少ないはずです。日焼け止めは外出が増える生後2~3か月ごろから使用するとよいでしょう。

 

大人用の日焼け止めは子どもにも使える?

大人用と子ども用では含まれている成分や製品の特徴が異なっています。
ただし、大人用の日焼け止めでも、敏感肌用の商品では兼用が可能な場合も。

大人用と子ども用の違い

子ども用が紫外線防止に特化しているのに対し、美容や使いやすさといった他の要素も含まれるのが大人用の日焼け止めです。落ちにくい商品は肌に負担をかけますし、香料や肌を美しく見せる成分が含まれている場合もあります。

子ども用日焼け止めの選び方

子ども用日焼け止めと一口にいっても、効果や特徴はさまざま。
以下の項目を参考に、用途にあった日焼け止めを選んでください。

紫外線をブロックする成分

紫外線をブロックする成分には大きく分けて以下の2つがあります。

  • ・ 紫外線散乱剤
  • ・ 紫外線吸収剤

紫外線吸収剤は日焼け止め効果が高いのですが、肌への影響を考えると、おすすめは紫外線吸収剤不使用の日焼け止めです。
紫外線散乱剤とは、紫外線を肌の上で物理的に反射させる物質。紫外線散乱剤のみ配合し、紫外線吸収剤を含まない商品は「ノンケミカル」とも呼ばれます。
とくに年齢が低いうちは、ノンケミカル処方を選ぶことをおすすめします。

SPF・PA値

SPFは、肌を赤くヒリヒリさせる紫外線B波をカットする目安であり、PAは、主に老化の原因となる紫外線A波をカットする目安です。
SPF・PA値が高い日焼け止めはもちろん効果が高いのですが、それだけ紫外線防止剤の濃度も高くなり、肌への負担は大きくなります。
使用シーンによって日焼け止めを使い分けるのがおすすめです。
日常生活で浴びる紫外線をカットする程度であれば、「SPF15~20」「PA++」で十分とされています。一方、アウトドアや水遊びといった長時間戸外で強い紫外線にさらされる場面では、「SPF20~40」「PA++~+++」を目安にしましょう。

落としやすさ

日焼け止めが肌に残ったままだと、肌荒れにつながるでしょう。
普段使いの石けんや洗浄料で落とせる日焼け止めだと、入浴のついでにラクに落とせるので手軽に使えます。
ただし、落としやすさと紫外線防止効果は反比例する傾向があります。「日常使いには、すぐに落とせる日焼け止め」「今日は炎天下のプールで遊ぶので、落としにくいけれどウォータープルーフにしよう」といった具合で、用途に応じて選んでください。

刺激となる成分

日焼け止めには香りがつけられている商品があります。しかし、子どもは大人よりも香りに敏感です。香りが気になって活動に集中できなかったり、気分が悪くなったりしないよう、香料不使用の無香タイプを選びましょう。
また、石油系成分・合成界面活性剤・エタノールなどが含まれる日焼け止めは、デリケートな子どもの肌には刺激が強い場合があるので注意が必要です。

 

日焼け止めは学校で使用禁止?

通学・休み時間の外遊び・体育と、学校生活でも紫外線にさらされる場面は意外と多いもの。しかし、日焼け止めを禁止している学校が多いのが実情です。なぜなのでしょうか。
水泳学習や体育の着替えにかけられる時間が短い、持参した日焼け止めを安全に管理できるかどうかといった懸念が要因として挙げられます。
また、水泳学習では「日焼け止めが溶け込み、プールの水質に影響がある」とし、日焼け対策としてラッシュガードの着用を推奨する学校もあるのです。
しかし、耐水性の日焼け止めであれば水質には影響がないとの研究結果もあり、許可するケースも増えています。

 

学校で日焼け止めを使う場合の注意点

子どもが学校で日焼け止めを使う場合は担任の先生に知らせておくと安心ですが、自分で塗れるのが大前提です。家庭で練習しておきましょう。耳の後ろや利き手は塗りづらく忘れやすい箇所です。最初は鏡を見ながら練習するとよいでしょう。
慌ただしい中では、日焼け止めを紛失する可能性もあります。持参する日焼け止めには大きく記名し、保管場所を「ランドセルのポケットにしまう」といったように、あらかじめ決めておきましょう。

子どもが学校で塗り直すタイミング

学校はスケジュールがぎっしり。子どもが学校で日焼け止めを塗り直すタイミングは、子どもの発達段階によって異なります。
年齢が高く、手早く塗れる子どもであれば、着替えのタイミングでサッと塗り直すのがよいでしょう。服を脱いだ状態であれば塗りやすいです。
一方、年齢が低く日焼け止めに不慣れな子どもの場合、着替えの時間では足りないかもしれません。水着に着替える場合は、とくに時間との戦いです。給食のあとの昼休みに塗り直して、午後の授業に備えるくらいがちょうどよいでしょう。
いずれの場合も「前の授業が延びて塗り直す時間が無くなった」といったケースは十分に考えられます。登校直前に家庭でもしっかり塗っておくようにしてください。

自分では塗り直しが難しい子どもや、学校に持っていけない場合の紫外線対策

低学年のうちは、自分で日焼け止めを塗り直すのは難しいかもしれません。「日焼け止めの塗り直しに時間がかかってせっかくの休み時間にお友達と遊べなかった」といった結果になるのはかわいそうですよね。
塗り直しが必要ない方法を考えておけば、学校に日焼け止めを持っていけない際にも役立ちますよ。

塗り直しが必要ない日焼け止めを使用する

できるだけ持続時間が長い日焼け止めを選べば、塗り直しの回数を減らせます。
ただし、長時間効果が続く日焼け止めはそれだけ肌に負担となるのも事実。肌の弱い子どもは別の方法を選んでください。

ラッシュガードなど衣類で紫外線をカットする

長袖の衣類やラッシュガードといった、UVカット効果のある衣類を選べば、日焼け止めの必要性は下がります。
安全面を考えて、ファスナーやひもが少ない衣類がおすすめです。

メガネといった紫外線防止効果のあるグッズを使う

サングラスには抵抗のある子どもが多いでしょうが、メガネなら取り入れやすいのではないでしょうか。普段からメガネを使用している子どもならなおさらです。UVカットレンズに変えるだけで紫外線対策ができます。

 
発達に応じた紫外線対策を

紫外線対策は性別や年齢にかかわらず、今や必須です。「男の子は真っ黒に日焼けするまで外で遊ばせる」「小さいうちは日焼けは気にしなくてよい」は過去の常識。子どもの発達段階に応じて、赤ちゃんのうちから上手にUVケアを取り入れていきましょう。

  • 中村藍

    教育・福祉・取材ライター中村藍

    小学校・特別支援学校での20年の教師経験を活かし、教育や発達支援、福祉分野で活動するライター。
    現在も公立学校非常勤講師として教育に携わる。日本音楽療法学会認定音楽療法士の資格をもち、社会福祉法人にて非常勤の音楽療法士としても勤務。
    「わかる・できる・ラクになる」をモットーに、子どもたちや保護者に寄り添い、学校生活や家庭でのお悩みごとを解決に導く記事を心がけている。

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