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髪は自然乾燥がいいって本当?ドライヤーが大切な理由や、髪を傷めず自然に乾かすポイントを美容師が伝授

へアケアHAIRCARE
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2024/05/22

「髪は自然乾燥がよい」と思っていませんか?髪を濡れたまま長時間放置すると、キューティクルが開いて髪がパサついたり、頭皮環境が悪化して髪のツヤやコシが失われたりする可能性があります。
自然乾燥でコンディションのよい髪をキープするには、髪と頭皮の両方にうるおいを与えてあげるのがポイントです。自然乾燥による髪への影響を知って、髪との付き合い方を考えてみましょう。

 

髪は自然乾燥の方がサラサラになる?

たまに「髪は自然乾燥の方がよい」と耳にします。しかし、結論からいうと、自然乾燥は髪によくありません。濡れたまま髪を放置すると、パサつきが悪化したり、頭皮に悪影響を及ぼしたりする可能性があります。
「自然乾燥の方が髪がサラサラになった」と感じた経験のある方は、ドライヤーの当て方が間違っているのかもしれません。乾かしすぎたり、近くで熱を与えすぎたりすると、かえって髪にダメージがかかる恐れがあります。
髪を自然乾燥させるメリットやデメリットを詳しく解説します。

 

髪を自然乾燥させるメリット

髪を自然乾燥させるメリットは、「ない」に等しいでしょう。強いていえば、髪のケア時間を短縮できるところです。たとえば、ロングヘアの方は、ドライヤーを使うと10分ほどかかるところ、自然乾燥すればその分の時間を節約できます。

 

髪を自然乾燥させるデメリット

自然乾燥にすれば、ドライヤーの熱によるダメージを抑えられます。しかし、ドライヤーの熱によるダメージよりも、実は自然乾燥させる方が髪にとっては負担が大きいのです。

キューティクルが開いて髪がパサつく

キューティクルは、濡れると開く性質を持っています。つまり、自然乾燥の場合は、キューティクルが開いたままの時間が長くなるのです。キューティクルは、髪を保護するためのフタ。ラップをしないと水分が蒸発してご飯がパサつくように、髪もうるおいが奪われてしまうのです。また、外部からのダメージを受けやすく、カラーリング成分も流出しやすくなります。ダメージが蓄積され、手触りが悪く、ツヤの失われた残念な髪へと変化していまいます。

頭皮の状態が悪化しやすくなる

髪を自然乾燥すると、頭皮が濡れている時間が長くなります。長時間湿気にさらされている頭皮は、菌が繁殖しやすいため、衛生的とはいえません。ニオイやフケがでる可能性もあります。
また、頭皮の冷えによる血行不良も問題です。血流が滞ると頭皮に十分な栄養が行き渡らず、髪が十分に成長できないリスクが高まります。結果として、髪が細くなったり抜け毛につながったりする可能性があるのです。
「自然乾燥はハゲる」の真相は定かではありませんが、頭皮の血行不良が髪にとってよくないのは、おわかりいただけるのではないでしょうか。

クセが強くでる

髪は乾くときに形づけられますが、自然乾燥は乾くタイミングが部分ごとに異なるため、髪がまとまりにくくなります。とくに、うねりやクセがでやすい髪の内側は乾きが遅いので、自然乾燥をするとクセが強くでるでしょう。
また、完全に乾いていない状態で寝てしまうと、寝具と髪の摩擦で髪が乱れ、ひどい寝ぐせがつく可能性も。髪がバラバラの方向を向いているので、思ったスタイリングもできなくなってしまいます。

 

ドライヤーをした方が髪によい理由

髪は自然乾燥がいいって本当?

自然乾燥よりもドライヤーを使用する方が、髪にとって好ましいでしょう。理由は単純で、自然乾燥のデメリットを克服できるからです。
ドライヤーを使う方がよい理由を、簡単にまとめてみました。

・ キューティクルを素早く閉じられる
・ 頭皮を健やかな状態に保てる
・ 髪にまとまりがでやすい

ただし、ドライヤーのかけ方には注意が必要です。ドライヤーを使うときは、手早くおこなうのがポイント。長時間ドライヤーをあてると、かえって髪や頭皮にダメージを与えてしまいます。
根元にしっかり風をあて、髪を立ち上げるイメージで乾かすと、スタイリングしやすいベースができあがります。

 

自然乾燥でも髪にダメージを与えないようにするポイント

自然乾燥派さんのために、自然乾燥でも髪にダメージを与えないようにするポイントをご紹介します。覚えておくと、ドライヤーを使えない状況のときにも役立ちますよ。

なるべくタオルドライで水気を切る

自然乾燥の悪いところは、髪が乾くまでに時間がかかる点です。そのため、吸水性のよいタオルで水気を取り、なるべく早く髪が乾くように工夫する必要があります。
ただし、髪をごしごしと拭いてしまうと、摩擦によって髪が傷むので要注意。頭皮の水気はしっかり拭き取り、毛先はタオルで挟むようにして水気を切りましょう。

洗い流さないトリートメントをつけて髪を保護する

タオルドライで水気を切ったら、洗い流さないトリートメントをつけて髪を保護しましょう。キューティクルの代わりに、髪にフタをしてあげるイメージです。
乾燥が気になる方・髪が硬く太い方はオイルタイプ、髪が細い・毛量が少ない方はミルクタイプがおすすめ。保湿成分配合のアイテムがよいでしょう。

頭皮の保湿剤をつける

できれば、頭皮も保湿をしてあげましょう。タオルドライ後に頭皮専用のローションをつけてみてください。「グリセリン」や「ベタイン」「DPG(ジプロピレングリコール)」などの保湿成分が含まれているローションが最適です。
保湿剤をつけたら、軽く頭皮をマッサージしてあげるのもよいでしょう。血行が促進され、健やかな頭皮環境を維持できます。

寝るときはシルクのナイトキャップをつける

シルクのナイトキャップをつけて寝ると、髪の摩擦によるダメージを軽減できます。また、シルクは保湿性・吸湿性に優れているため、髪の乾燥や頭皮のムレを防ぐ効果も期待できます。自然乾燥の髪は水分が不足しがちなので、シルクのナイトキャップはお助けアイテムとして役立つはずです。
ただし、髪がしっかり乾いていないと、キャップ内がムレて雑菌が繁殖し、頭皮のトラブルを引き起こす可能性があります。自然乾燥後は、しっかり髪が乾いているかを確認してから、ナイトキャップを使用しましょう。

 
髪の自然乾燥派は保湿成分入りのシャンプー・トリートメントがおすすめ

自然乾燥の悪い点は「頭皮や髪が乾燥しやすい」ところです。できればドライヤーを使ってほしいものですが、自然乾燥にこだわりたい方は、なるべく髪のうるおいを維持できるよう、使用するシャンプーやトリートメントにも目を向けてみてください。シャンプー・トリートメントは、保湿成分入りのアイテムを選ぶのがポイントです。

<おすすめの保湿成分>
・ ラウリン酸ポリグリセリル-10
・ ヒアルロン酸
・ グリセリン
・ セラミド
・ プロパンジオール
・ カプリロイルグリシン

ぜひ参考にして、自然乾燥派さんもドライヤー派さんも、健やかな髪と頭皮を維持してください。

  • 中村里歩

    美容×健康ライター中村里歩

    元美容師で「超」がつく美容・健康マニア。試した美容法・健康法は数知れず…。経験を活かし、美意識の高い女性や、健康に悩む男性に寄り添う記事を執筆するべく活動中。
    モットーは「明るく前向きに」「日進月歩」。AIに負けない、読者への愛がたくさん詰まった記事を執筆するため日々勉強中。