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【動画有り】自律神経を整える運動3選。しっかりと効果を出すための注意点や生活習慣も紹介

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2024/06/26

自律神経の乱れが気になったら、運動を取り入れるのがおすすめです。とくに有酸素運動は、心肺機能の改善や、毛細血管を発達させ、血流が改善します。結果、体全体に栄養がいきわたり、体の不調を改善する効果が期待できるのです。
有酸素運動は、簡単な動作を短時間行うだけでも効果が期待できます。体力に不安のある人や運動習慣のない人でも手軽にできるおすすめ方法を動画付きで紹介していますので、ポイントをおさえて日常に取り入れてみましょう。

 

自律神経とは?ストレスや運動との関係を解説

そもそも自律神経とはどんな神経で、どんな役割をもっているのでしょうか?自律神経の働きと役割を理解し、自律神経が乱れてしまう理由をおさえましょう。

自律神経の働きと役割

自律神経は自らの意志とは関係なく、環境やストレスに合わせて体の状態を変化させようと「自律」して働く神経です。
人は常に環境の変化やストレスに晒されており、環境やストレスに合わせて体を適応させようとします。たとえば、暑ければ汗をかいたり血管を拡張させたりして放熱し、寒ければ体を震わせたり血管を収縮させたりし、熱を生み出し保持しようとします。さまざまな環境の変化やストレスから、体を守ろうと適応させるのが自律神経なのです。
また、自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の2種類があります。体をアクティブにするために働く交感神経は、活性化すると心拍数や呼吸数の増加につながり、逆にリラックスするときに働く副交感神経は、心拍数や呼吸数の減少などを起こすのです。
交感神経・副交感神経が、環境やストレスに対して適切に働いている状態になると、自律神経が整った状態といえます。

自律神経の乱れを引き起こす原因と影響

自律神経の乱れの原因は、過剰な環境・身体的・精神的なストレスや、生活習慣、疾患などによって発生します。
たとえば、仕事の人間関係がうまくいかず、過度な緊張によって交感神経が働き続けてしまうと、副交感神経が優位になる場面でも切り替わらず、交感神経が優位になり続けてしまいます。そのため、ストレスや疲労が蓄積し、全身の倦怠感といった変調につながるのです。

 

自律神経を整えるには運動が効果的

自律神経を整えたいなら、血流が大切。血流を適度にコントロールすると、脳や体の機能が改善し、適度な交感神経と副交感神経の切り替えにつながります。
自律神経を整えるために、血流の改善が効果的な理由、有酸素運動が効果的な理由についてみていきましょう。

血流の改善で自律神経が整う

自律神経を乱す原因の一つは、血流の悪化です。血液は、酸素や栄養を全身の細胞に届けるといった働きがあります。血流が悪化すると、脳の働きが悪くなり頭がボーッとしたり、老廃物の排出がしにくくなったりと、体の変調につながるのです。
血流の乱れから自律神経が乱れにつながると、交感神経が過剰に働くでしょう。交感神経は血管を収縮させ血流を悪くさせるため、さらに自律神経を乱すといった悪循環におちいるのです。
反対に、血流の乱れを改善すれば、全身に血液を送り込めるようになります。頭がフレッシュになり、老廃物も排出しやすくなり、身体の調子は改善するでしょう。

血流を改善し自律神経を整えるには有酸素運動がおすすめ

血流を改善するためには、強度が低く長時間継続できる有酸素運動がおすすめ。有酸素運動はエネルギーを生み出すのに酸素を必要とし、酸素は血液によって全身の細胞に運ばれます。そのため、有酸素運動を行うと全身の血流がよくなるのです。
さらに、有酸素運動を行うと、末梢血管の発達を促します。末梢血管が発達すると、体の隅々まで酸素や栄養を送り届けられるようになるため、細胞が酸素を取り込む力を高めたり、血管の柔軟性を高めて血流がスムーズになるのです。
同じように血流をよくするサウナやお風呂は、一時的には血流を改善しますが、酸素を取り込む力や血管の柔軟性は高めません。自律神経を整えるために血流をよくしたいなら、有酸素運動を行うのが効率的といえるでしょう。

 

手軽にできる自律神経を整える有酸素運動3選

血流をよくして自律神経を整えられる有酸素運動ですが、具体的に何をすればいいのでしょうか?
体力に不安のある人でも気軽にできる、おすすめの有酸素運動を3つ紹介します。

ウォーキング

1回の運動量の目安(※体重60kgの人の場合)
活動強度:3.5METs / 運動時間:3分 / 消費カロリー:11.0kcal

ウォーキングは、最も手軽にできる有酸素運動です。ただ歩くだけで、筋肉を動かし血流を促進させ、自律神経を整えやすくなります。わざわざウォーキングのための時間をとらなくても、通勤や退勤時に10分程度長く歩いたり、早歩きをするだけでも効果が期待できるでしょう。
注意点は靴です。自分に合わない靴や極端なピンヒールといった歩くのに適していない靴だと、足を痛めてしまう可能性が高まります。歩いていて不快感のない靴を履きましょう。
まずは、毎日の歩数に+1,000歩程度を意識するとよいでしょう。

ラジオ体操

1回の動画運動量の目安(※体重60kgの人の場合)
活動強度:4METs / 運動時間:3分 / 消費カロリー:12.6kcal

ラジオ体操は、効果的な有酸素運動かつ全身運動です。
簡単な動作だけで、全身の運動が3分継続して行われるため、十分な有酸素運動になります。多くの方はラジオ体操をした経験があるでしょう。やり方の解説も動画共有サイトに多く出ており、自宅で無料でできます。ですから、体力に不安のある人にはおすすめの有酸素運動です。

ヨガ

1回の動画運動量の目安(※体重60kgの人の場合)
活動強度:2.5METs / 運動時間:3分 / 消費カロリー:7.9kcal

初心者向けヨガのポーズや動作は、日常生活よりも少しだけ強度が高い程度のため、心拍数も適度に上がります。ポーズや動作を順次行うと、適度に全身の筋肉が動かされ、血流もよくなり十分な有酸素運動の効果が見込めるでしょう。
ヨガはゆっくりとした動作で行われるため、自宅でリラックスしながら有酸素運動をしたい人におすすめです。

 

運動を日常生活に取り入れるポイント

自律神経を整えるのに効果的な運動ですが、継続しなければ効果は得られません。では、どうすれば運動は継続できるのでしょうか?
とくに大切なのは、「ほんの少しだけでも行う」「スケジュールを決める」「実行できなくても気にしない」という三点です。無理なく有酸素運動を継続して、自律神経を整えましょう。

ほんの少しだけでも行おう

有酸素運動は、長時間続けなければ効果がないと思われがちです。しかし、1日あたり10分以下の有酸素運動でも、心臓血管系に効果があったという報告もあります。毎日少しずつ有酸素運動を行うだけでも、血流の改善が期待できるでしょう。
まずは30秒だけでもよいので、気軽な気持ちで運動をするとよいでしょう。

(※)参考: Leisure-Time Running Reduces All-Cause and Cardiovascular Mortality Risk

行う曜日や時間を決めておきリマインダーをかける

運動習慣をつけたいなら、行う内容を決めておき、曜日と時間まで決めてリマインダーをかけるとよいでしょう。
忙しい毎日の中で、運動は後回しになりがちです。仕事や家事をやっていたら時間が経ってしまい、運動をする時間がとれないのはよくあるのではないでしょうか。行う曜日と時間を決めておくと、自然とやる気になりますし、リマインダーをかけてスケジュールを知らせるとで、習慣を意識できます。
ついつい後回しになりがちな運動だからこそ、意識づけられるようにしましょう。

できなくても気にしない

忙しくて、どうしても計画していた運動ができないときは、無理に運動はせずにお休みしましょう。運動の効果を出すために何より大切なのは、長期間の継続です。そのため、スケジュールの都合で運動ができない日は必ず出てきます。
都度、行えなかった運動を無理に取り返そうとすると、身体的・精神的なストレスにつながり、かえって自律神経の乱れにつながるのです。
スケジュール通りに運動ができなくても、次の運動の日までお休みしましょう。

 
無理ない運動で自律神経の乱れを整えよう

有酸素運動は血流をよくするだけでなく、体力をつけたり、睡眠の質をよくしたり、脳の機能を改善したりするといった、さまざまな効果が期待できます。身体機能が向上し、体の不調を改善してくれる効率的な運動といえるでしょう。
運動習慣をつけると、生活の質の向上や体調を整えるといったメリットがたくさんあります。有酸素運動を、無理のない範囲で日常生活に取り込むようにしましょう。

  • 藤本千晶

    パーソナルトレーナー・Webライター藤本千晶

    一般の人から日本代表のアスリートまで幅広い人を対象にトレーニング・ダイエット指導を実施。
    20年の経験とスポーツ科学修士を活かし、科学的根拠をもとに信頼性が高く、フィットネスに関する記事執筆を行っている。目標は一人でも多くの人が今よりも健康になることで、「面白い」記事執筆をすることを目標としている。保有資格はCSCS。