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カビ対策で自慢のクローゼットに!知っておきたい発生防止のコツとエタノールを使った効果的な除去方法

生活雑貨HOUSEHOLD GOODS
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2024/07/17

クローゼットのカビを対策するなら「内部の温度と湿度・カビの栄養源を絶つ」点に注目してください。物置部屋や押し入れには、湿気やホコリが溜まりやすく、カビが発生しやすい場所でもあります。放っておけば、臭いの原因となるだけでなく、服や布団を傷め健康にも悪影響を及ぼす可能性も。
内部を快適な状態を保つには、清掃でカビのエサを取り除くだけでなく、風が通るようにスペースを空けましょう。除去方法も知っておけば、大切な衣類や小物を守るためには安心です。

 

クローゼットのカビ対策はなぜ必要?

カビが繁殖するための条件は、温度・湿度・栄養源の3つ。クローゼットにはすべてが揃っており、カビが住みやすい環境だといえるでしょう。

空気が停滞しやすく、温度と湿度が高い

カビは、室温20~35度・湿度80%以上で発生しやすいといわれています。他の部屋と比べ、閉め切りがちなクローゼットは、空気がこもりやすいスペース。服や小物をたくさん詰め込むと、より風通しが悪くなります。
また、湿った衣類もカビの原因です。十分に乾いていない洗濯物や、雨や汗で濡れたままの衣類を収納しないようにしてください。

カビの栄養源がある

カビはホコリ・垢・皮脂・石鹸カスを栄養源として繁殖します。
気軽に洗濯できない衣類には汚れが溜まりやすいため、コートやスーツに付着した汚れには要注意。また、収納されている衣類や小物をすべて外に出して掃除をするのは大変で、つい物を置いたままの掃除になりがちです。ホコリや虫の死骸が溜まりやすく、カビにとって絶好の「エサ場」になってしまいます。

 

クローゼットに発生しやすいカビとは

カビは空気中に浮遊したり物に付着したりして、至る所に存在します。胞子のサイズは2~10μm程で、肉眼では見えません。つまり、人が見て「カビが生えた」と認識できるころには、すでにカビが集合体になっているのです。いずれのカビも、吸い込むとアレルギーや気管支炎の原因になる場合が多いといわれています。
クローゼットでよく見られるカビは、以下の3種類です。

白カビ

家の中や食べ物に発生し、綿状や塊状など見た目はさまざま。衣類にホコリのように付着し、全体に生えると除去が難しいでしょう。

黒カビ

衣類や小物に、黒っぽい小さな点を付けます。繊維まで根を張り、とくに動物の毛やシルク繊維の衣類は除去が困難です。

緑カビ

畳や木材など湿気の多い場所に発生します。食品に発生する青カビとは別の種類です。白カビや黒カビと比べると、クローゼットで見られる頻度は下がるのですが、木造住宅や和室の近くでは注意が必要。人体に有害で、腹痛や下痢を引き起こすおそれがあります。また、木材に発生すると、劣化や腐敗の原因にもなるでしょう。

 

クローゼットのカビと臭いを防止するには

カビ対策で自慢のクローゼットに!

カビが好む環境をできるだけ作らないのが、クローゼットのカビや臭いを防止するコツです。風通しと除湿、そして清潔さがポイントとなります。

カビ防止の最大のコツは風通しの良さ

窓もなく、扉も締め切りがちなクローゼットが多いのではないでしょうか。しかし、ちょっとした工夫で風通しは改善できます。

スノコを設置する

スノコを敷き、収納物を置いてみましょう。空気の通り道を作り、通気性が向上します。梅雨が始まる前の対策として有効です。

扉を開けて換気する

クローゼットは、常に締め切らなければと思い込んでいませんか。来客のないときや留守中は、扉を開けて空気を取り入れましょう。扉を取り払い、ロールカーテンを使用するのもおすすめです。 どうしても換気が難しければ、扇風機やサーキュレーターを使い、空気の循環を促しましょう。

収納率を7割程度に抑える

物を詰め込みすぎると、空気が停滞します。収納は70%程度に抑えましょう。本棚をイメージしてみてください。ぎっしり本が詰まっていては、空気は循環できないはずです。
ハンガーで吊り下げている衣類や、引き出しの中はどうでしょう。取り出すのも困難なほど詰め込まれてはいませんか。
服と服の間に隙間を作れば通気性が確保できます。見た目もよく、服の管理もしやすくなるので、物が増えたら定期的に入れ替えや断捨離を行いましょう。

部屋干しは避けよう!湿度を上げない工夫

リビングや個室なら、湿度の低い日に窓を開け放っておいたり、エアコンをかけたりすれば湿度が抑えられますが、クローゼットは難しいかもしれません。そこで有効なのが、グッズの使用と収納の工夫です。

除湿剤を使用する

市販の除湿剤をクローゼットに置いておきましょう。重曹でも代用できます。湿気は下に溜まりやすいので、四隅の床に設置するようにしてください。
使用期限が切れたり、内容物が少なくなっていると効果が薄れるので、定期的に確認し、使用終了のサインが出る前に交換しましょう。

除湿機を使用する

梅雨や真夏の湿度が下がらない時期には、除湿機の使用がおすすめです。クローゼットや靴箱に適した、小型の除湿機が多く市販されているので、調べてみましょう。使用時に電源が必要ないタイプなら、場所を選ばず使えます。
ただし、溜まった水をこまめに捨てないと、かえってカビの発生を促してしまうため、注意が必要です。

乾いた衣類のみ収納する

洗濯後、生乾き状態の衣類をクローゼットに干すのはNG。湿度が一気に上がり、臭いの原因にもなります。他の部屋で完全に乾かしてから収納しましょう。

ホコリや雑菌はカビの温床に!清潔さがカギ

カビの発生を抑えるには、汚れをためない工夫をしましょう。クローゼット内部と収納する衣類、両方の清潔さを意識するのがコツです。

定期的に掃除する

生活の場ではないクローゼットは、掃除を忘れがち。「毎週日曜日」など決めておき、定期的に掃除しましょう。晴れた日に行うのがベストですが、難しければ、隣接した部屋との扉を開け放ち、エアコンで除湿をかけると湿度の上昇を防げます。
クローゼット内の物はできるだけ出し、掃除機でホコリを吸い込み、エタノールで拭き掃除しましょう。臭いにも有効な掃除方法です。
雑巾はエタノール拭き用と、乾拭き用の2枚を用意してください。1枚目の雑巾にエタノールを吹きかけて壁や天井、床を拭きます。建材に負担がかかり、滑って危ないので、乾拭きを忘れず行ってください。

清潔な乾いた衣類のみ収納する

どんなにクローゼットをきれいに掃除しても、収納されている衣類が汚れていると、カビの発生を抑えられません。衣類はできる限りこまめに洗濯し、清潔な状態で収納しましょう。
気軽に洗濯できない衣類は帰宅後すぐに収納せず、乾いてからしまってください。洋服ブラシでホコリを除去したり、除菌スプレーの使用もおすすめです。
布団の収納も原則は同じ。寝汗で湿ったままの布団をすぐにしまうのは避け、しばらく放置して乾かしてから収納しましょう。布団乾燥機の使用も効果があります。

 

クローゼットに生えたカビの除去方法

どんなに気を付けていても、カビが生えてしまう可能性を0にはできません。程度によって除去方法は異なり、軽いカビであればエタノールで落とせるケースもあります。頑固なカビは専門家への依頼を検討しましょう。

比較的軽いカビの落とし方

壁や床の表面にわずかに生えた白カビであれば、消毒用エタノールで除去が可能。基本的な方法は掃除とほぼ同じです。

準備物

マスク・手袋の装着を忘れず行いましょう。エタノールは気管や肌を痛めるおそれがあるため、注意が必要です。

  • ・ 消毒用エタノール
  • ・ スプレーボトル(必要なら)
  • ・ 雑巾
  • ・ マスク
  • ・ ゴム手袋

カビ取りの手順

作業前にはクローゼット内の収納物を残さず運び出しましょう。ホコリを見つけると掃除機で吸い取りたくなるかもしれませんが、カビの胞子が空気中に舞うおそれがあります。消毒用エタノールを吹きかけ、雑巾で拭き取りましょう。

  • ① クローゼット内の物をすべて運び出す
  • ② 雑巾にエタノールを吹きかけ、ホコリを拭き取る
  • ③ カビの発生箇所にエタノールを吹きかけ、10~15分放置する
  • ④ 雑巾でエタノールを拭き取り自然乾燥させる

注意事項

エタノールには引火性があるので、絶対に火気の近くで使用しないでください。念のため目立たない場所で試し、跡が残らないか確認してから作業しましょう。

頑固なカビの対策方法

黒カビや緑カビ、繁殖した白カビは除去が難しいのが実情です。どうしても自力で除去したいなら、エタノールよりも効果の高い専用カビ取り剤を使用しましょう。薬剤の購入にあたっては、専門店やホームセンターで店員に相談し、安全性の高い薬品を使うようにしてください。
マスクや手袋のほか、目を守るゴーグル、肌を守る長袖長ズボンの着用も忘れずに。床や壁、収納家具の素材を傷めないかどうかも確かめましょう。

自力での対処が難しいときは専門業者に依頼を

カビの胞子は目に見えないため、除去できたと思ってもまたすぐ生えてくる可能性があります。また、種類や繁殖の程度によっては除去自体も難しいのです。カビ取り業者への依頼も検討しましょう。

 

クローゼット内の服にもカビが生えたら?

クローゼット内部だけでなく、収納している衣類や小物にもカビが発生するのはショックですよね。放置すると、カビはどんどん増えてしまいます。早めに対処しましょう。

準備物

基本的な準備物はクローゼット内の清掃と同じですが、洗える衣類には酵素系漂白剤をおすすめします。

  • ・ ゴム手袋
  • ・ マスク
  • ・ ブラシ
  • ・ 布
  • ・ エタノール
  • ・ 酸素系漂白剤(必要なら)

カビ取りの手順

カビ取りでは、洗えるかどうかを見極めるのが大切です。洗えない素材の衣類や小物類は、エタノールを使って拭き取ります。洗濯表示を見て、洗える衣類であれば酵素系漂白剤を使用し、洗濯やつけ置き洗いをしましょう。

  • ① 洗える衣類は酸素系漂白剤で洗濯し、よく乾燥させる
  • ② 洗えない衣類は、カビ付着部をブラッシングし、エタノールを含ませた布で拭き取る
  • ③ 衣類を完全に乾かす(可能なら天日干しを)

注意事項

マスクの着用や火気厳禁は、クローゼット内のカビ取りと同様です。自力でのカビ取りが難しいなら、クリーニング業者への依頼を検討してください。

 
清掃だけできれいさを保たず、必要に応じて不要品を手放そう

カビの発生を防ぐコツは、日頃の整理整頓と清掃です。とくに、7割収納を心がけるのが大きなポイント。風通しの改善だけでなく、掃除がおっくうではなくなり、きれいな状態を保ちやすくなります。ぜひ、クローゼットの収納物を見直し、不要品を手放してみましょう。スッキリしたクローゼットなら、おしゃれもきっと楽しくなります。

  • 中村藍

    教育・福祉・取材ライター中村藍

    小学校・特別支援学校での20年の教師経験を活かし、教育や発達支援、福祉分野で活動するライター。
    現在も公立学校非常勤講師として教育に携わる。日本音楽療法学会認定音楽療法士の資格をもち、社会福祉法人にて非常勤の音楽療法士としても勤務。
    「わかる・できる・ラクになる」をモットーに、子どもたちや保護者に寄り添い、学校生活や家庭でのお悩みごとを解決に導く記事を心がけている。