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漢方薬の種類や選び方がわからない方必見!買える場所・相談先を把握して自分に合った漢方を見つけよう

2024/07/24

漢方薬は種類が多いため、選び方がよくわからない方は多いでしょう。通販・薬局・病院で手に入りますが、自分の体質と症状を見極めたうえで、最適な漢方薬を選ぶ必要があります。通販は手軽に買えますが、専門家に相談できないので、効果的な漢方薬を選べない場合があります。また、漢方薬局では漢方の専門家に相談できる一方、価格が高めです。病院は、漢方に詳しい医師を探す必要があるでしょう。

 

漢方薬とは

そもそも、漢方にはどのような起源があるのでしょうか?また、西洋医学とは、どのように違うのでしょうか?

漢方の起源

漢方は、中国の伝統医学「中医学」が、日本の風土に合わせて独自の発展を遂げた医学です。奈良~平安に中国から伝わった中医学が、安土桃山~令和の時代を通して歴史を積み重ね、独自の発展を遂げました。つまり、漢方は日本の伝統医学といえます。

西洋医学との違い

西洋医学は、検査などではっきりした原因が見つからないと、治療法がありません。しかし漢方は、検査で異常が出ない不調にも対応でき、体質と症状に合わせて漢方薬を選べます。肩こりや冷え性、検査で異常のない生理痛にも対応でき、体質改善にも使えます。ひとつの薬で複数の不調を同時に改善できる場合があるのも、西洋医学との大きな違いです。

 

漢方薬とは?漢方薬の種類は?

漢方薬は、生薬を複数組み合わせた薬です。体のどこにどのように効かせるかで、使う生薬の種類や組み合わせは千差万別。
生薬には、高麗人参といった植物性だけでなく、牡蠣の殻などの動物性、石膏といった鉱物性があります。日本において、一般漢方製剤として承認基準が決まっている漢方薬は294個、医療保険が適用される漢方薬は148個です。

 

漢方薬の形状による違い

漢方薬は、形状によって煎じ薬・エキス製剤(顆粒)・丸薬・散剤の4種類に分かれています。詳しくは以下のとおりです。

  • 煎じ薬:生薬を細かく砕き、煮出した汁を飲む薬です。
  • エキス製剤(顆粒):生薬を煮出した液体の水分を飛ばし、有効成分を顆粒にした薬です。現在、病院や薬局で一般的に用いられています。エキス製剤を錠剤にしている種類もあり、とくに苦い漢方薬は錠剤の方が飲みやすいです。
  • 丸薬:生薬の粉を蜂蜜などで丸めた薬です。漢方専門の薬局で目にするケースが多いです。
  • 散剤:生薬を粉末にした薬です。漢方薬局で製造している場合がほとんどです。
 

漢方薬の選び方と効果のある漢方の見つけ方

漢方薬には、さまざまな種類があります。効果がある漢方薬は、どのように見つければよいのでしょうか?

自分の体に合う漢方薬を選ぶのが大事

漢方薬を効果的に使うには、自分の体質と症状を見極めるのが大事です。自分に合わない漢方薬を使うと、逆に体調を崩す場合があります。
体質を考えるうえで基本となるのは、「気・血・水」(き・けつ・すい)、実証・虚証(じっしょう・きょしょう)、寒熱(かんねつ)です。詳しく説明します。

気・血・水(き・けつ・すい)

体を作る3要素で、気・血・水は、十分に存在し、十分に巡っている状態が大事です。気・血・水が足りなければ補う漢方薬を使い、巡りが滞っていれば巡らせる漢方薬を使うのが基本です。
気・血・水が足りない場合は、ただ巡らせるだけの漢方薬を使ってしまうと、逆に不調になります。また、巡りが滞っているときに、ただ補うだけの漢方薬を使うと、逆に不調になります。



実証・虚証

漢方薬を選ぶにあたり、実証と虚証は重要な考え方です。
実証には余計な要素を出す漢方薬を使い、虚証には必要な要素を補う漢方薬を使うのが基本です。虚証の人に対して実証向けの漢方薬を使うと、必要な要素が出ていってしまいます。ただでさえ必要な要素が不足している状態が悪化するため、よくありません。証に合わない漢方薬を使うと、体調を崩す場合があります。虚証か実証か迷っているなら、虚証向けの漢方薬を使うのがおすすめです。



寒熱

冷え性にも関わる重要な考え方です。
体の内部は冷えているけれど表面は熱を持っている、といった複雑な状態なら、漢方の治療では、基本的に冷えている部分を温めるのが最優先です。冷えている人に熱を取る漢方薬(冷やす漢方薬)を使うと、体調を崩す可能性があります。

 

漢方薬を選ぶ際の相談先や専門家

漢方薬は、通販・薬局・病院で手に入ります。それぞれのメリットとデメリットを確認していきましょう。

通販

いつでもどこでも、思い立ったときに漢方薬が買えるのがメリットです。ただし、専門家に相談して漢方薬を選べないため、自分に合わない漢方薬を買ってしまう可能性があります。

薬局

行きやすく、手軽に漢方薬を購入できるのがメリットです。ただし、一般の薬局で売られている漢方薬は種類が限られます。また、一般の薬局の薬剤師は、必ずしも漢方薬に詳しいとは限らないため、自分の体に合う漢方薬が手に入らない可能性があります。

病院

比較的多くの種類の漢方薬が扱われています。保険がきくため、一般の薬局で買うよりも安い価格で手に入るのがメリットです。ただ、漢方に詳しい医師がいない場合、自分に合う漢方薬をもらえる可能性は低くなります。
漢方の専門医は、下記のホームページから検索できます。

参照:日本東洋医学会ホームページ

漢方薬局

漢方を専門としている薬剤師に相談して、漢方薬を選べます。扱っている漢方薬の種類がもっとも多く、自分の体に合う漢方薬を選べる可能性が高いのが、大きなメリットです。ただし、価格は上がります。

 
自分に合う効果的な漢方薬を選ぼう

漢方薬にはさまざまな種類があります。自分の体質と症状に合う漢方薬を選んで使うのが、大事なポイントです。各漢方薬の特徴や、どのような人に合うかについては、漢方薬のパッケージの裏に詳しく書いてある場合が多いので、よく読んでみてください。各漢方薬メーカーのホームページにも詳しい解説が載っている場合が多いため、専門家のアドバイスを聞けない通販などで漢方薬を買う際には、参考にしましょう。

  • 田中彩

    アロマ・ハーブ・薬膳・漢方ライター田中彩

    「紅生姜」の名義でハーブ・薬膳・漢方を中心に書くWebライター。植物と昆虫の研究で修士号を取得。農分野で研究員として働いた経験とバイオ系で遺伝子検査や抗体精製などに関わった経験あり。 薬膳コーディネーター、メディカルハーブセラピスト、アロマ&ケアスペシャリスト、紅茶検定中級の資格あり。理系として、研究論文(英語含む)、書籍を参考に執筆するよう心がけている。