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胃もたれをツボで速攻解消!食べ過ぎ・飲み過ぎに効くツボと胃にやさしい生活習慣で、悩みとさよならしよう

胃腸薬GASTROINTESTINAL DRUG
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2024/07/26

胃もたれ解消に、ツボ押しが役に立ちます。道具はいらないため、その場ですぐにできる治療法です。吐き気・胸焼け・胃痛・二日酔いといった胃のお悩みに役立つツボを知っておけば、いざというときに助かります。
そもそも胃もたれは、食べ過ぎや消化不良が原因で起きるため、油脂・刺激物・濃い味を控えた食生活が大事です。胃粘膜を荒らすアルコールは控えてください。慢性的に胃もたれしているなら、ツボのみに頼らず、医療機関を受診しましょう。

 

ツボ押しのやり方と注意点

正確なツボの位置を見つけて、きちんと押さなければ、効果を発揮できません。ツボの取り方と押し方を紹介します。

ツボの取り方

ツボの位置は「cm」ではなく、多くの場合「〇〇から指3本幅分」といった表現を使います。自分の体格に合わせたツボの位置を、見つけやすくするためです。
「指2本幅分」は人差し指と中指の幅、「指3本幅分」は人差し指・中指・薬指の幅、「指4本分」は人差し指・中指・薬指・小指の幅となります。

ツボの押し方

口からゆっくりと息を吐きながらツボを押し、鼻から息を吸いながらツボから手を放しましょう。同じ動作を10回繰り返します。
口から吐いて鼻から吸うのは、リラックス法で行われる呼吸法です。

 

胃もたれを和らげるツボ

胃もたれは、食べ過ぎや消化不良からきている場合が多いので、まず消化吸収力を高めるツボを押します。胃腸を強くし、動きをよくするツボを紹介しましょう。

足三里(あしさんり)

膝のお皿の下から指4本幅分下、スネのすぐ外側にあります。消化吸収力を高め、体を動かし温めるエネルギーである「気」を増すツボです。俳人の松尾芭蕉は、旅に出る前に足三里にお灸をすえたと書き残しています。

手三里(てさんり)

肘を曲げたときにできるシワから、手首の側に向かって指3本幅分のところにあります。手を握ると筋肉が盛り上がる場所、と覚えておくとわかりやすいでしょう。胃腸の働きを整えるだけでなく、首や肩コリ・だるさ・寝違えにも効きます。

中かん(ちゅうかん)

みぞおちとおへそを結んだ線の真ん中にあります。胃が冷えて動きが悪くなっているときや、胃を温めて動かすためによいツボです。

大陵(だいりょう)

手首を内側に曲げたとき、曲げた側に現れる筋2本の間、手首の真ん中にあります。胃のむかつきを和らげるだけでなく、心を落ち着かせてリラックスを促すツボです。

 

吐き気・胸焼け・胃痛によいツボ

胃もたれは、吐き気や胃酸過多に伴う胸焼けを生じるケースがあります。胃痛も同時に起こりやすいため、症状に合わせたツボを紹介しましょう。

吐き気

自律神経を整えるツボを使います。胃もたれによる吐き気だけでなく、二日酔いや乗り物酔いの吐き気にもよいツボです。

内関(ないかん)

手首の内側のシワから指3本幅分下にあります。二日酔いや乗り物酔いにも効果があるツボなので、吐き気全般によいと覚えておくとよいでしょう。

労宮(ろうきゅう)

手を握り、薬指の先が手のひらに当たる部分にあります。イライラや憂うつを和らげるのにも役立ち、リラックス効果があるツボです。

胸焼け

胸焼けは胃酸過多で起こりやすいので、胃酸を調整するツボを使います。胃の動きをよくする効果もあり、食べ過ぎ・飲み過ぎのときにもおすすめです。

梁門(りょうもん)

おへその上から指6本幅分上がり、体の中心線から指3本幅分離れた左右にあります。胃の痛み・食欲不振・吐き気にも効果的です。

巨闕(こけつ)

みぞおちの真ん中、一番凹んでいる場所にあります。ゲップや吐き気を抑える効果もあり、食べ過ぎ・飲み過ぎのときに押すとよいでしょう。

胃痛

胃もたれと同時に起こりやすい胃の痛みには、特効ツボがあります。ストレスによる胃痛によいツボと合わせて紹介しましょう。

不容(ふよう)

おへそから指8本幅分上(両手で取るとわかりやすい)で、体の中心線から指3本幅分離れた左右にあります。胃の動きをよくし、お腹の張りを軽減する効果もあるツボです。

合谷(ごうこく)

手の甲、人差し指の骨と親指の骨が交わる場所から、少し前のくぼみにあります。頭痛・眼精疲労・歯痛・生理痛などにも使われる万能ツボなので、困ったときは押してみてください。

太衝(たいしょう)

胃に直接関わるツボではありませんが、ストレス症状を和らげてくれます。足の甲、親指と人差し指の骨が交わるところから、少し指先側にあるくぼみを押しましょう。不容と合谷の2つのツボとともに押すと、ストレス胃もたれ・ストレス胃痛が和らぐでしょう。イライラしたときや落ち込んだときにもおすすめです。

 

症状によってはツボ押しのみに頼らず病院へ

ツボを押してもなかなか胃もたれが解消されないときや、慢性的な胃もたれがあるときは、病院で胃腸に異常がないかを調べてもらいましょう。胃酸を止める薬で、胃もたれや胃痛が改善するケースが多くみられます。しかし、胃がんが隠れている可能性もあるので要注意です。ツボ押しは手軽にセルフケアできる方法ですが、ツボのみに頼らないようにしましょう。

 

胃に負担をかけない生活習慣

胃もたれを予防するには、普段から生活習慣を整えるのが大事です。ストレスを溜めない工夫や、胃によい食習慣を紹介します。

ストレスを溜めないように心がける

胃はストレスや感情をダイレクトに反映するため、精神的な疲れや仕事過多を感じたら、いったん生活を見直しましょう。ストレス症状を抑え、気持ちを落ち着かせるには、鼻から吸って口から吐く腹式呼吸やヨガがおすすめです。
また漢方では、ストレス解消に大きな声を出したり、外での運動をすすめているため、カラオケや屋外スポーツなどもよいでしょう。胃もたれを起こしやすい人の中には、飲酒だけでなく喫煙もしている場合があります。タバコは胃の血管を収縮させ、胸焼けの原因となるので、できるだけ避けてください。

油脂・刺激物・濃い味付けを控える

胃もたれを防ぐために、「油脂・刺激物・濃い味付け」の3つの食事を控えましょう。
油脂は消化しにくいだけでなく、胃の動きを抑えてしまうため、胃もたれや胸焼けのもとになります。刺激物は胃酸の分泌を過剰にし、胃を荒らす原因に。濃い味付けは胃酸分泌を促すため、胃もたれや胸焼けを引き起こしてしまいます。
さらに、アルコールは胃粘膜を荒らすので、胃もたれ・胸焼け・胃痛のもとです。胃もたれに悩んでいるときは、しばらくお酒を控えて、あっさりした料理を食べましょう。

〈胃もたれしないために控えたい3つの食べ物〉


  • ・油脂
  • ・刺激物(唐辛子といった辛い食べ物、酢やレモンなどの酸っぱい食べ物)
  • ・濃い味付け(塩辛過ぎる・甘過ぎる)

胃にやさしい方法で食べる

よく煮込んだ料理は消化吸収によく、蒸し料理は油の使用量が控えめになるため、胃もたれの原因となる油脂を減らせます。また、よく噛んで食べるようにしましょう。食べ物を細かくすると、胃で消化しやすくするのに繋がり、胃に負担をかけにくくなります。

胃に負担をかけない料理例

基本的に、よく煮込んだ料理は消化しやすいので、胃への負担を減らせます。タンパク質では、赤身肉より白身魚のほうが消化しやすく、豆腐や卵豆腐も消化に優れている食べ物です。ただし、胃は冷えると痛むため、温かくして食べるとよいでしょう。よく煮込んだうどんは消化吸収がよいですが、よく噛まないで食べると逆に消化不良になるので注意が必要です。
胃もたれに悩んでいるとき・胃もたれを起こしたくないときは、以下の料理を積極的に取り入れましょう。

胃に負担をかけない料理


  • ・おかゆ
  • ・よく煮込んだ野菜スープ
  • ・にゅうめん
  • ・温泉卵
  • ・湯豆腐
  • ・卵豆腐
  • ・茶碗蒸し
  • ・パン粥
  • ・白身魚の煮物
  • ・ゆでた鶏ささみ
  • ・はんぺんの煮物
 
胃をいたわりツボの力も借りて胃もたれを治そう

胃もたれの多くは、食べ過ぎや飲み過ぎが原因です。アルコールを控えて胃にやさしい食事を心がけてください。ツボ押しはセルフケアにピッタリなので、どんどん押してみましょう。ツボは押すだけで効果がありますが、お灸をすえるのもおすすめです。最近は、火を使わないお灸もあります。ツボを使いこなして、胃もたれから開放されましょう。

  • 田中彩

    アロマ・ハーブ・薬膳・漢方ライター田中彩

    「紅生姜」の名義でハーブ・薬膳・漢方を中心に書くWebライター。植物と昆虫の研究で修士号を取得。農分野で研究員として働いた経験とバイオ系で遺伝子検査や抗体精製などに関わった経験あり。 薬膳コーディネーター、メディカルハーブセラピスト、アロマ&ケアスペシャリスト、紅茶検定中級の資格あり。理系として、研究論文(英語含む)、書籍を参考に執筆するよう心がけている。