寝る前にヨガを行うメリット
寝る前のヨガは、睡眠の質を改善し自律神経を整える効果があります。さらに、筋肉のほぐれから姿勢がよくなり、肩こり・腰痛予防も期待できるでしょう。疲労感がとれない人に、とてもおすすめのエクササイズです。
睡眠の質改善
就寝前の体は、睡眠モードになろうと体温を低下させ、眠気を導くのです。眠る前にヨガを行うと、体温は一時的に上昇しますが、睡眠前には適切な体温まで低下します。結果的に、何もしないときよりも体温の減少幅が大きくなり、眠気が大きくなると考えられているのです。
参照:Effects of the timing of exercise on the night sleep
自律神経を整える
心臓の動きや呼吸といった生命活動を司る自律神経には、体を覚醒させる「交感神経」とリラックスさせる「副交感神経」の2種類があり、状況に応じて2つを切り替えてコントロールされています。しかし、ストレスなどから切り替えがうまくいかず、交感神経ばかりが働き緊張状態が続くと、体の機能が正常に動作しなくなるのです。
睡眠前にヨガを行うと、交感神経の活動が低下し副交感神経が優位になり、眠気が大きくなり体がリラックスします。結果として、自律神経が整っていくのです。
肩こり・腰痛改善
筋肉の硬化と姿勢の悪化が、肩こり・腰痛の原因です。筋緊張による血流悪化が起こると、筋細胞の酸素が不足しダメージを受けます。さらに、筋肉が硬くなると姿勢が変化し、関節への負担が増加するため、肩こり・腰痛につながるのです。
ヨガは関節を大きく動かすポーズが多いため、筋肉が広く伸縮し、こわばった筋をほぐしてくれるでしょう。
寝る前に行うヨガの効果を高めるポイント
大切なのは、環境作りと呼吸法です。筋肉が伸びやすくなるお風呂上がりに、睡眠前に適した照明で行うと、しっかりと体をほぐせるでしょう。呼吸は、口からしっかりと吐き切るように行うと、体をリラックスさせられます。
お風呂上がりに行う
お風呂上がりは体が温まり、筋肉が伸びやすい状態。体が冷えた状態よりも筋肉がほぐれやすくなるのです。40℃前後のぬるま湯に、10~20分程度湯船につかると、ヨガに適した体の状態になるでしょう。
電球色・少し暗めの照明で行う
オフィスのような白く明るい照明を浴びると、体は覚醒状態に導かれ眠りにくくなります。逆にオレンジ色で少し暗い照明は、メラトニンの分泌を阻害しません。体が睡眠に適した状態になりやすいでしょう。部屋の照明が調整できない場合は、少し暗めの間接照明を利用してみてください。
参照:Action spectrum for melatonin regulation in humans: evidence for a novel circadian photoreceptor
参照:Exposure to room light before bedtime suppresses melatonin onset and shortens melatonin duration in humans
息をしっかり吐いて行う
呼吸は、自律神経の働きに影響を与えます。息を吸うと交感神経が活性化し横隔膜が収縮、息を吐くと副交感神経が優位に働くため、横隔膜がゆるみリラックスしやすくなるのです。筋肉はリラックスした方がより伸びやすくなるため、息を吸う時間よりも長めに吐く呼吸を意識して行いましょう。
参照:Increased exhalation to inhalation ratio during breathing enhances high-frequency heart rate variability in healthy adults
寝る前にヨガをする際の注意点
寝る前のヨガは、リラックスして行うよう心がけましょう。とくに、心拍数の急上昇を感じる負担の大きいポーズや、やり過ぎには要注意です。
食事後は少し時間をおいて行う
夕食直後は、消化・吸収のために胃腸へ血液が集まります。しかし、ヨガを行うと血液は筋肉へ移動してしまうのです。消化不良を防ぐために食後30分~1時間程度の時間を空けてからヨガを行いましょう。
キツいと感じるポーズを行わない
副交感神経を活性化させ、体を休めるのが寝る前に行うヨガの目的です。交感神経が活性化しないよう、高強度のポーズは行わないのがベスト。心拍数の上昇を感じるポーズは避けるといいでしょう。
正しいフォームで行う
自律神経を整えて質の高い睡眠をとるには、筋肉を正しく伸ばす必要があります。しかし、間違ったフォームで行うと、筋肉は効果的に伸ばされず、関節を痛めてしまうかもしれません。正しいフォームの説明をしっかりと確認してから、無理のない範囲で行いましょう。
寝る前に短時間で行えるおすすめヨガポーズ
寝る前には椅子やソファに座りながら、リラックスして行えるポーズがおすすめです。くつろいで行うと、筋肉をしっかりとほぐせるでしょう。
脚組のポーズ
1回の動画運動量の目安(※体重60kgの人の場合)
活動強度:2.3METs / 運動時間:1分(動画33秒から) / 消費カロリー:2.41kcal
椅子に座って脚を組み、体をねじって体の側方を伸ばすヨガのポーズです。仕事で固まったお尻・腰回りの筋肉をほぐし、腰痛の改善と体全体のリラックスを狙えます。
やり方
- ① 椅子に座り、左脚を右脚の上に組みます
- ② 背筋を伸ばして、顔と胸を左側に向けて体をひねります
- ③ ひねったまま体幹を少し前傾させ、胸の前で両手を合わせます
- ④ 右ひじを左ひざの外側に当てながら押して、さらに体を左側にひねります
- ⑤ 30秒程度キープしたら、反対側も同様に行います
ポイント
- ・ 体を前傾させた際に、背中が丸まらないように注意しましょう
- ・ 呼吸は口からしっかりと吐いて、鼻から軽く吸います
- ・ 体をひねるときに息を吐きましょう
- ・ 肩がすくまないように、耳と肩の距離をとるように行います
浅い脚組のポーズ
1回の動画運動量の目安(※体重60kgの人の場合)
活動強度:2.3METs / 運動時間:1分(動画3分6秒から) / 消費カロリー:2.41kcal
脚組のポーズよりもやや浅く組み、ひざをゆっくりと上下に動かし、お尻のインナーマッスルを伸ばしていくポーズです。日常生活ではあまりやらない、太ももの骨を内・外と回転させる動きを行って、股関節をほぐしてくれます。
やり方
- ① 椅子に座り、左外くるぶしを右ふとももの付け根近くにおきます
- ② 右手は左足の土踏まず周辺におき、左手は左ひざの外側を持ちます
- ③ 右手で左足を押さえながら、左手で左ひざをゆっくりと上に持ち上げます
- ④ 上がるところまで上げたら、ゆっくりと下げます
- ⑤ 10回繰り返したら反対側も同様に行います
ポイント
- ・ ひざを持ち上げるときに口から息を吐いて、降ろすときに鼻から吸います
- ・ 背中は丸まらないように、背筋を伸ばして行います
脚組前傾ポーズ
1回の動画運動量の目安(※体重60kgの人の場合)
活動強度:2.3METs / 運動時間:1分(動画の3分54秒から) / 消費カロリー:2.41kcal
脚を浅く組み、体を前傾させてお尻の最も大きな筋肉である大殿筋を伸ばすポーズです。
大殿筋は骨盤周りでは最も大きな筋肉。硬くなると骨盤の位置が変化し、背骨への負担が増加するため腰を痛めやすくなるのです。
やり方
- ① 椅子に座り、左外くるぶしを右ひざの上におき、右手は左足の土踏まず、左手は左ひざの内側におきます
- ② 鼻から息を吸いながら背筋を伸ばしてから、口から息を吐いてゆっくりと体を前傾させます
- ③ 左のお尻にストレッチを感じながら、30秒間キープします
- ④ 終わったら反対側も同様に行います
ポイント
- ・ 体を倒していくときに背中を丸めず、伸ばしたまま行いましょう
- ・ 痛いと感じるまで行わず、お尻に気持ちよいストレッチ感があるところで止めましょう
- ・ 肩がすくむとしっかりと息が吐きにくくなるため、肩を降ろして行いましょう
短時間でも効果が期待できる
疲れているとなかなか運動をする気になりませんが、ヨガはゆっくりした動きのため、体力に合わせて筋肉をほぐし、リラックスさせてくれます。とくに、運動習慣がない人の場合、少しの時間だけでも効果が期待できるでしょう。まずは、気軽にできそうなポーズから始めて、毎日の習慣にしてみてください。
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