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防災用に備蓄すべき水は何日分?飲料・生活用水としての必要量を把握し、適切な保存方法で命を守ろう

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2024/08/14

防災で備蓄すべき水は、最低でも3日分とされています。100円均一ショップで入手できる水筒やタンクで大量に保存しておけば、何かあったときに安心です。
また、災害時の水不足を防ぐために、飲料水や生活用水の必要量がどのくらいか知っておくとよいでしょう。十分な水分補給ができないと、頭痛や疲労感といった脱水症状が出てしまいます。具体的に何L確保すべきか把握し、万が一に備えて準備を始めましょう。

 

防災のために備蓄すべき水の量

防災のためには、飲料水・生活用水・ペット用の水を備蓄しておく必要があります。水がないと生活に不便を感じるため、家族全員分の水を3~7日分確保すべきです。
1人当たりの必要な水や、家族の人数に合わせた備蓄量をお伝えするので、ぜひ参考にしてください。

飲料水:1人当たり1日3L

飲料水の備蓄量について、東京消防庁のガイドラインでは1人当たり1日3Lを推奨しています。災害に備えて最低でも3日分確保すべきといわれていますが、すぐ支援物資が届かない恐れもあるため、7日分用意しておくのが望ましいでしょう。
普段あまり水を飲まないからといって、備蓄量を減らすのはおすすめしません。災害用の長期保存食は乾燥しているケースが多く、水が唯一の水分補給手段となる可能性も考えられます。水が摂取できないと命にかかわるので、十分な量の飲料水を備蓄しておきましょう。
以下の表では、家族の人数別に必要な備蓄量を記載しています。


参照:備えよう!いざという時の非常物品/東京消防庁

生活用水:1人当たり1日10~20L

生活用水の備蓄量は、1人当たり1日10~20Lが目安です。手洗い・トイレ・食器洗いといった場面で必要になるため、最低でも3日分の生活用水を確保しておきましょう。
飲料水とは別に生活用水を備蓄すれば、より快適な避難生活を送れます。人数別に必要な生活用水の備蓄量は、以下のとおりです。

ペット用の水:体重1kg当たり1日40~60ml

ペットを飼っている家庭では、ペット用の水も忘れずに備蓄しましょう。ペットに必要な水の量は、体重1kg当たり1日40~60mlが目安です。たとえば、5kgの犬なら1日200~300mlの水が必要となります。
災害発生後、避難所にペット用の救援物資到着まで時間がかかるケースも少なくありません。ペットの命を守るために、5~7日分の水を用意しておきましょう。

参照:災害時におけるペットの救護対策ガイドライン/環境省
 

防災に備えた水の保存方法

防災に備えた水の保存方法には、ペットボトルと水道水の2種類があります。ペットボトルは購入後そのまま保存でき、水道水は手軽に大量の水を確保可能です。水を飲むときは直接口をつけず、コップに注いでから飲むと雑菌の侵入を防げます。
正しい保存方法を知り、万が一の際に安心して使用できる状態にしておきましょう。

ペットボトルの保存

ペットボトルの水は直射日光・高温多湿を避け、涼しい場所で保存しましょう。大量の備蓄は場所を取るため、分散して保管するのがおすすめです。キッチン・リビング・寝室といった複数の場所で保存すれば、リスク分散にもなります。
また、ペットボトルの水には賞味期限があるので、期限内に使用しましょう。万が一期限が切れたときは、生活用水として活用できます。使用したら随時補充し、常に必要量を確保しておくのが重要です。

水道水の保存

水道水を保存する際は、清潔で密閉可能な容器を使用し、空気との接触を最小限に抑えましょう。水筒やペットボトルで保存する場合は、雑菌の繁殖を防ぐために保存専用にするのがおすすめです。
水道水には殺菌効果のある塩素が含まれており、常温で3日、冷蔵庫内なら7日ほど保存できます。ただし、朝一番の水道水は残留塩素濃度が低い可能性もあるので、最初にバケツ1杯分の水を流してから使用しましょう。
飲料水として安全性を保つためには、新しい水への定期的な入れ替えが大切です。

参照:災害時のための水道水の保存方法について/名張市
 

防災に備えた水の備蓄方法

防災用に備蓄すべき水は何日分?

災害時には断水する可能性があるため、なるべく多くの水を備蓄しておくのがおすすめです。大容量のタンクや浴槽なら、数日分の生活用水を確保できます。また、ウォーターサーバーは断水時にも使用できるので便利です。
複数の備蓄方法を組み合わせれば、万が一の際に「水がない!」と、焦る状況を避けられるでしょう。

タンクで保管する

タンクを使用すると、大容量の水を備蓄可能です。キャスター付きで持ち運びが便利なタイプや、コック付きで必要な量だけ出せるタイプがあります。
タンクを選ぶ際は収納スペースと必要量を考慮し、管理しやすいサイズを選びましょう。100円均一ショップでも入手できる10~20Lの折りたたみ式ウォータータンクは、コスト面でも優れています。
また、タンクを長期的に使うと劣化やひび割れが起こる可能性もあるので、定期的な点検を忘れずに行いましょう。

浴槽に溜める

浴槽を利用すれば、150~200Lの生活用水を確保可能です。生活用水は1人当たり1日10~20L必要なので、3人家族なら3~6日分ほど溜めておけます。
浴槽に水を溜める際は、地震で水が溢れないように必ずふたを閉めておきましょう。カビやホコリの侵入を防ぎ、水の腐敗も防止できます。

ウォーターサーバーでストックする

ウォーターサーバーを導入すると定期的に水が届くため、継続的に備蓄できます。電力が確保できれば、冷水とお湯を使い分けられて便利です。
サーバーレンタル代や電気代などランニングコストはかかりますが、断水しても使用できるので、災害時に重宝するでしょう。日常的に使用しながら備蓄を兼ねられ、無理なく防災対策できるのが大きな利点です。

 

飲料水はローリングストック法での備蓄法がおすすめ

ローリングストック法とは、日常的に使用する水や食料を多めに購入し、古い順に消費しながら、使った分を随時補充していく備蓄方法です。常に一定量の水を確保しつつ、鮮度も保てるメリットがあります。
たとえば、ペットボトルを1本使ったら、新しくもう1本追加するのが主な流れです。ローリングストック法なら賞味期限切れの心配が少なく、効率的に備蓄を続けられます。安心と日常生活の便利さを両立できる、実践しやすい備蓄法といえるでしょう。

 

災害時は脱水症状に注意

災害時は十分に水分補給できない恐れがあるため、脱水症状に注意が必要です。人体の6~8割は水分が占めているので、水分不足は体に深刻な影響を与えます。
水分不足に陥ると、喉の渇きや食欲低下など軽度な症状が現れるでしょう。さらに進行すると、頭痛・だるさ・集中力低下・疲労感・皮膚の乾燥といった症状に見舞われる可能性も。
水分は尿や汗として排出されているため、適切な補給が欠かせません。災害時の避難生活では、とくに子どもと高齢者が脱水症状に陥りやすい傾向にあります。
子どもは水分補給を忘れがちで、気づいたときには重度の脱水症状になっているケースが少なくありません。また、高齢者は加齢により脱水になりやすい上に、トイレの回数を減らすために、意図的に水分補給を控える人もいます。
避難生活では、周囲の大人が子どもや高齢者に気を配り、定期的な水分補給を促すようにしましょう。

 

水筒でコンパクトに備えられる「防災ボトル」が便利

災害に備えて用意しておくとよいのが、警視庁災害対策課が紹介した「防災ボトル」です。500mlのふた付き水筒に防災グッズを詰め込むシンプルな方法が、効果的な防災対策として注目されています。
中に入れる防災グッズのほとんどは100円均一ショップで揃えられるため、コスト負担を軽減できるのが特徴です。コンパクトなのでカバンやリュックに入れて持ち歩きやすく、日常的な防災意識の向上にも役立ちます。手軽に始められる防災対策として、ぜひ取り入れてみましょう。

【ボトルの中身】


  • ・ ホイッスル(笛)
  • ・ 圧縮タオル
  • ・ エチケット袋
  • ・ ミニライト
  • ・ ビニール袋
  • ・ 常備薬
  • ・ ばんそうこう
  • ・ アルコール消毒綿
  • ・ ようかん
  • ・ 現金
 
水だけでなく食料の準備や停電対策も忘れずに

日頃から十分な水を備蓄しておけば、災害時でも脱水症状を防止でき、衛生的な生活が送れます。しかし、災害に備えるには、水だけでなく食料の準備や停電対策も欠かせません。
食料は乾パン・プロテインバー・缶詰・レトルト食品を、3~7日分確保しておきましょう。また、災害時は停電になる可能性が高いため、懐中電灯・モバイルバッテリー・携帯ラジオの用意も必要です。さらに、マスク・ウェットティッシュ・手指消毒用アルコールを用意しておくと、感染症対策になります。
防災グッズは大きめのリュックにまとめて保管し、緊急時にすぐ持ち出せるようにしておくのがおすすめです。水の備蓄と合わせて、総合的な防災準備を心がけましょう。