アロマ・ハーブ・薬膳・漢方ライター田中彩
「紅生姜」の名義でハーブ・薬膳・漢方を中心に書くWebライター。植物と昆虫の研究で修士号を取得。農分野で研究員として働いた経験とバイオ系で遺伝子検査や抗体精製などに関わった経験あり。 薬膳コーディネーター、メディカルハーブセラピスト、アロマ&ケアスペシャリスト、紅茶検定中級の資格あり。理系として、研究論文(英語含む)、書籍を参考に執筆するよう心がけている。
ペットボトルの水は、腐るとカビや細菌によって、変な味やにおいがします。未開封のペットボトルの水であれば、基本的に長期保存でも問題はありません。しかし、開封したり口をつけて飲んだりするとすぐに腐り、食中毒の危険があります。
とくに夏は、開封済みのペットボトルは腐りやすいので開封した日に飲み切り、冷蔵庫に保管する場合は2~3日で消費しましょう。未開封でも熱や紫外線で風味が劣化するため、冷暗所で保管してください。
未開封で冷暗所に保管していれば、基本的にペットボトルの水は腐りません。殺菌されたあと、無菌で詰められているためです。ただし、未開封で腐らないのは、味がついていない水の話。糖類や香料が添加された水は、賞味期限を過ぎたら劣化し、腐った味やにおいになってしまうケースがあります。また、どんなペットボトル飲料であっても、一度開封すると空気中の細菌や、飲んだときに口の細菌が入り込んで腐りやすいので要注意です。
基本的にペットボトルの水は腐りませんが、賞味期限はあります。一定期間を過ぎると中の水が徐々に減ってしまうため、賞味期限が設定されているのです。
ペットボトルの水の賞味期限は、商品に記載された水の量を保証できる期間です。
実はペットボトルの壁は、水蒸気をわずかに通します。長期間置いておくと、水が水蒸気になって徐々に抜けてしまうのです。賞味期限を過ぎると、記載してある内容量よりも減ってしまうため、「一定期間を過ぎたら品質は保てない」として、賞味期限が設定されています。災害備蓄用の商品であれば、壁が厚く水蒸気が抜けにくいため、5~10年経っても水は減りません。
ペットボトルの水が腐る原因は、中に菌が入るためです。ペットボトルを使用するにあたり、菌が入るのは避けられません。また、一度入った菌は、気温が高いほど増殖しやすくなります。さらに、紫外線が原因で風味が変になる場合もあるので、1つずつおさえていきましょう。
ペットボトルの水を開封すると、空気中の細菌やカビが中の水に入ってしまいます。水自体には殺菌効果がないため、一度菌が入るとすぐに腐ると考えてください。
ペットボトルに口をつけて飲むと、食中毒のもとになる口の菌が入ります。また、食事をしながらペットボトル飲料を飲むと、食べかすが中に入って菌の栄養源に。口をつけて飲むなら、早いうちに飲み切りましょう。または、コップなどに注いで飲んでください。
一度開封したペットボトルの水には菌が入り込み、気温が高いほど増殖しやすくなります。真夏の暑い日に飲みかけを置いておくのがいかに危険なのか、容易に想像できるでしょう。また、冬は暖房の使用により、室内が菌の増殖に適した温度になります。
対策として、開封した日のうちに飲み切りましょう。冷蔵庫で保管する方法もおすすめですが、冷蔵庫に入れた開封済みのペットボトルの水が腐らないのは、2~3日となります。
紫外線は、味や香り成分を劣化させるので、未開封であっても、味付きのペットボトルの水は冷暗所で保管すべきです。味付きの水ではなくても、ミネラルを含む水はミネラル分が光で変化し、風味が変わる場合があるため、やはり冷暗所で保管すべきでしょう。
ペットボトルの壁は、におい成分を通してしまいます。水が腐る現象とは少し違いますが、においが強い品の近くにペットボトルの水を置いていると、風味が変になる場合も。とくに、芳香剤はペットボトルの近くに置かないようにしましょう。
ペットボトルの水が腐ると、味やにおいが変化します。見た目で腐っているとわかるケースもあるので、すぐに気づけるよう、変化の特徴を確認しておきましょう。
細菌やカビが繁殖すると、生臭さや明らかな腐敗臭がするケースがあります。ただし、においがしなくても、菌が繁殖している可能性はあるので、他の要因と合わせて判断してください。 妙なにおいがしたときは、飲まずに捨てましょう。
細菌やカビの繁殖で、白やピンクなどの濁りが発生しやすくなります。味や風味があるペットボトルの水は、菌のせいで成分が分離し、濁って見える場合も。
ありえない苦みや違和感などを覚えたら、細菌やカビが繁殖している可能性が高いといえます。飲まないで捨てましょう。
カビは増えると菌糸を伸ばすため、塊になって水中に浮遊するケースがあります。ペットボトルの水でも同様です。中に浮遊物を見つけたら、飲まないで捨てましょう。
カビや細菌がペットボトル内に繁殖すると、飲んだときにぬめりを感じる可能性があります。菌が繁殖していると考えて、飲むのをやめましょう。
菌は栄養分を食べてガスを発生させるため、菌が繁殖しているとペットボトルが膨らむ場合があります。明らかにペットボトルに膨らみが見られたら、飲まないで捨てましょう。
腐ったペットボトルの水を飲むと、食中毒の危険があります。下痢・腹痛・嘔吐・発熱が出たら、早急に病院へ行きましょう。無症状でも、腐った水を飲んだ可能性があるときは、なるべく多く水分を摂り、細菌やカビが作った毒素の排泄を促してください。また、食中毒の下痢は菌による毒素を排出する効果があるので、下痢止めは使ってはいけません。
ペットボトルの水を腐らせず安全に飲むために、正しく保管しましょう。基本的に冷暗所に保管すれば問題ありませんが、いくつか気をつけるべき点があります。
ペットボトル容器は熱で劣化する可能性があるため、冷暗所で保管しましょう。日が当たる場所にペットボトルを置いておくと、太陽光で予想外に熱くなる場合があります。また、水のミネラル分は紫外線の影響を受けるため、日が当たる場所に保管するとペットボトルの水の風味が変化する可能性も。
ペットボトルの水ににおいが移る可能性があるため、においが強い品から離して置きましょう。とくに、 芳香剤に気をつけてください。
清涼飲料水は水と同じ扱いをされがちですが、糖類やビタミンなどを含んでいるため、細菌が入り込むと水より菌が繁殖しやすくなります。コーヒーやお茶も、単なる水より栄養分が多いため、清涼飲料水と同じく菌が繁殖しやすいと考えてください。保管方法には十分気をつけましょう。
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