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ストレスが原因の食欲不振に効果的な対処法は?生活サイクルや食べ物を見直して辛い症状を改善しよう

2024/09/11

食欲不振の原因は複数ありますが、ストレスの蓄積により症状が現れる方は多くいます。病院で検査を受けても異常が見つからないときは、ストレスを溜めない生活を意識するのが重要です。規則正しい生活・適度な運動・ツボ押しといったストレス対処法を試してみましょう。また、食事する際は胃腸への負担を減らすために消化によい食べ物を選び、それでも辛い症状を和らげたいなら、胃の働きをサポートする胃腸薬に頼るのも一案です。

 

ストレスが食欲不振を招くメカニズム

脳の視床下部にある摂食中枢と満腹中枢は、胃腸と深くかかわっています。ストレスが高まるとホルモンバランスが乱れ、胃腸の運動異常や過敏反応が生じてしまい、食欲不振につながるのです。 また、ストレスは自律神経にも大きな影響を与えています。活動時に働く交感神経は、ストレスを受けると胃粘液の分泌を減少させます。一方で、リラックス時に働く副交感神経は、ストレスにより胃酸の分泌量を増加させるのです。結果として、胃粘膜の保護機能が低下した状態で胃酸の刺激にさらされ、胃痛や消化不良といった症状が現れます。

 

ストレスによる食欲不振があるときに懸念される病気

ストレスによる食欲不振が続くなら、機能性ディスペプシア・神経性やせ症・過敏性腸症候群・うつ病の可能性が挙げられます。病院で検査して異常がなかったとしても、ストレスによって胃が弱り、不快な症状が続くケースは少なくありません。気のせいと思わず、ストレスが原因の病気も疑いましょう。

機能性ディスペプシア

機能性ディスペプシアは、胃腸に明らかな異常が見られないにもかかわらず、胃痛・胃の灼熱感・胃もたれ・早期満腹感といった症状が現れる病気です。多くの場合、症状は食後に発生するため、病院で検査を行っても明確な原因を特定できないケースがほとんど。 2013年に健康保険の適用対象となった比較的新しい病気ですが、健康診断を受けた人の11~17%、腹部症状で病院を受診した人の45~54%に見られるとの報告があります。

参照:「機能性ディスペプシア(FD)ガイド2023」/日本消化器病学会

神経性やせ症(拒食症)

神経性やせ症(拒食症)は、食事量や頻度を極端に制限してしまう摂食障害の一つです。体重増加に強い恐怖を感じ、自身の体型に対して歪んだ認識を持っている場合が多くあります。神経性やせ症の発症は、ストレス体験や心理的な要因と強く関連しているのが特徴です。とくに若い女性に見られ、ダイエットや胃腸の不調をきっかけに、食欲不振が顕在化します。

過敏性腸症候群

過敏性腸症候群は、腸に異常が見られないにもかかわらず、慢性的な腸の不調が現れる病気です。主な症状には、繰り返される下痢や便秘・腹痛・腹部の不快感があります。さらに、頭痛・めまい・不安感・疲労感といった症状が伴うケースも。症状が続くと、食欲不振につながる可能性があります。 過敏性腸症候群はとくにストレスに敏感です。精神的なプレッシャー・緊張・不安・睡眠不足・過度の疲労があると、症状が悪化してしまうでしょう

うつ病

うつ病は気分の落ち込みだけでなく、食欲不振や全身の倦怠感といった身体症状も現れる精神疾患です。日常生活で蓄積されたストレスや不安感が高まると、うつ病を発症するリスクが高まるでしょう。 うつ病に伴う不安感や焦燥感は、脳の摂食中枢に影響を与えて空腹を感じにくくさせます。また、ストレスによって味覚障害が発生し、食事の美味しさを感じられず食欲不振が悪化する可能性もあるのです。

 

食欲不振を和らげるためのストレス対処法

ストレスが原因の食欲不振に効果的な対処法は?

ストレスを溜め込まないために、規則正しい生活を意識しましょう。また、適度な運動や趣味はストレス解消に効果的です。さらに、ツボを刺激すると食欲不振の改善が期待できます。ストレス対処法を組み合わせて実践し、食欲の回復につなげましょう。

規則正しい生活を心がける

不規則な生活習慣は自律神経のバランスを崩し、食欲不振を引き起こす主な要因となります。生活リズムが整えば、自律神経の働きが安定して食欲改善につながるでしょう。 規則正しい生活を送るには、朝・昼・夜の時間帯ごとに意識すべきポイントがあります。心身の健康を維持する基盤を整え、食欲不振を改善していきましょう。

朝は毎日同じ時間に起床し、朝日を浴びる習慣をつけましょう。朝日を浴びると睡眠を促すメラトニンの分泌が止まり、約15時間後に再び分泌されて睡眠サイクルが確立されるようです。さらに、朝日を浴びると精神を安定させるセロトニンや快感を生み出すドーパミンが分泌され、心身が活動モードに切り替わります。 また、朝食をしっかり食べるのも大切です。朝食を抜くと胃の動きが鈍くなり不調を招いてしまうので、朝食を摂って胃腸の動きを活性化しましょう。胃に負担をかけないよう、消化のよい食品を選ぶのがおすすめです。

日中は深呼吸を心がけましょう。深呼吸すると副交感神経が活性化し、心身がリラックスしてストレス軽減につながります。さらに、深呼吸で横隔膜を動かすと、下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん)の機能が向上し、胃酸の逆流を防ぐ効果も期待できます。 また、姿勢を意識して生活するのも重要です。猫背や前かがみの姿勢は胃が圧迫されるため、正しい姿勢を保ちましょう。

胃の消化活動を整えるために、就寝する3時間前までに夕食を済ませましょう。どうしても食事する時間が遅くなるときは、間食を活用し、夕食はスープにするなどの工夫が効果的です。 また、就寝1時間前にはスマートフォンやタブレットの使用を控えましょう。デジタル機器から発せられるブルーライトは、睡眠を促すメラトニンの分泌を抑制し、睡眠の質を低下させる可能性があります。

運動や趣味でリフレッシュする

運動や趣味を通じたリフレッシュは、ストレスによる食欲不振の改善に効果的です。 運動は軽いストレッチ・ウォーキング・筋トレから始め、毎日運動する習慣をつけましょう。1日当たりの運動時間は、15~20分程度が目安です。適度な疲労感は夜の入眠を促し、生活リズムの改善にもつながります。 また、好きな趣味に没頭するのも心のリフレッシュに有効です。読書や音楽鑑賞はストレスから心を解放し、食欲回復の助けになるでしょう。

食欲不振に効果的なツボを押す

食欲不振の改善に有効とされているツボには、中かん(ちゅうかん)・足三里(あしさんり)・胃兪(いゆ)の3つがあります。胃もたれや消化不良といった身体的な症状だけでなく、ストレス軽減にも効果が期待できるでしょう。 ツボを刺激する際は、心地よい痛みを感じる程度の力加減で行うのがポイントです。各ツボに対して10~20秒ほど押し、3~5回繰り返しましょう。

ツボ
 

ストレスによる食欲不振が続くときの食事のポイント

ストレスによる食欲不振が長引くときは、胃腸に負担をかけないように、体調に合わせて食事量を調整しましょう。また、脂肪が少なく消化によい食べ物を選ぶのも大切です。 食事のポイントを意識すれば、徐々に食事量を増やしていけるでしょう。

無理に食事を摂らない

ストレスで食欲が湧かないときは、無理に食事を摂らなくても大丈夫です。普段通りの食事をすると胃腸に負担がかかり、症状をさらに悪化させる可能性があります。 食べるのが辛いときは1食抜いたり、食事量を通常より減らしたりして胃腸を休ませてください。何かお腹に入れておきたいときは、一度にたくさん食べず、回数を分けるのがおすすめです。

消化によい食べ物を食べる

消化によい食べ物は胃腸への負担が少ないため、体力が低下していても比較的摂取しやすいでしょう。炭水化物・たんぱく質・ビタミン・ミネラルがバランスよく含まれており、低脂肪でやわらかい食品を選ぶようにしてください。反対に、脂っこく刺激の強い食品や、硬い食べ物は避けるのが賢明です。 消化によい・悪い食べ物と飲み物を一覧にまとめているので、ぜひ参考にしてください。

消化によい食べ物
 

ストレスによる食欲不振が辛いときは、市販の胃腸薬を活用する

「食後に胃もたれがある」「少量しか食べていないのにすぐ苦しくなる」などの症状に悩まされている方は、市販の胃腸薬を活用するとよいでしょう。胃腸薬は弱った胃の働きを助けるため、辛いときのサポートになります。 市販されている胃腸薬の主な作用は、粘膜修復・制酸・健胃・消化作用の4つです。胃腸薬によって作用が異なるケースもあるため、症状に応じて適切な胃腸薬を選びましょう。

消化によい食べ物
 
ストレスによる食欲不振が続くときは受診を

ストレスによる食欲不振が2週間以上続くときは、病院で診察を受けましょう。長期的な食欲不振は単なる一時的な症状ではなく、病気の兆候である可能性があります。 まずは消化器内科を受診し、身体的な異常がないかを確認しましょう。消化器系に明らかな異常が見られないときは、強い精神的ストレスによって食欲不振になっている可能性があるため、精神科や心療内科の受診をおすすめします。 身体的な症状と精神的なストレスの両面からアプローチすれば、食欲不振の早期改善を図れるでしょう。