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洗濯槽は酸素系漂白剤ですっきり掃除しよう!汚れ・カビ・ニオイとサヨナラするための正しいお手入れ方法

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2024/11/08

洗濯槽を掃除するクリーナーには「酸素系漂白剤」と「塩素系漂白剤」の2種類あります。おすすめなのは、過炭酸ナトリウムを主成分とし、酸素の発泡作用で汚れをしっかり落とす酸素系です。除菌・殺菌力がありながら、ツンとした刺激臭はありません。お手入れを怠ると、次第に洗濯物に嫌なニオイや、黒や茶褐色の汚れが付いてしまいます。酸素系漂白剤の正しい使い方を知って、清潔な洗濯槽をキープしましょう。

 

洗濯槽の汚れの正体とは?

洗濯槽の汚れのおもな原因は、「衣類に付着した皮膚のタンパク質や汚れ」「洗剤の溶け残り」「水垢による黒カビ」の3つです。汚れを放置したまま洗濯機を使い続けると、洗濯槽内で雑菌が繁殖し、洗剤の溶け残りや皮膚のタンパク質などがカビの栄養源となってしまいます。洗濯物に嫌な汚れやニオイがうつったり、肌荒れを引き起こしたりする原因となるのです。

 

洗濯槽クリーナーは2種類

洗濯槽は酸素系漂白剤ですっきり掃除しよう!

洗濯槽のクリーナーを選ぶ際、まず確認したいのが種類です。クリーナーには、大きく分けて「酸素系漂白剤」と「塩素系漂白剤」の2種類があり、それぞれ主成分や洗浄力・使用上の注意点が異なります。洗濯機の種類や汚れ具合、安全性を考慮して選びましょう。

酸素系漂白剤

酸素系漂白剤の主成分は、過炭酸ナトリウムです。酸素の発泡作用により、洗濯槽にたまった汚れを剥がし落とします。除菌・殺菌力もありますが、塩素系漂白剤に比べて漂白力は穏やか。ツンとした強い刺激臭はありません。手肌や環境にやさしいため、赤ちゃんや小さなお子様がいるご家庭、強い刺激を避けたい方でも使いやすいでしょう。

塩素系漂白剤

塩素系漂白剤は、強力な除菌・殺菌力を持つ次亜塩素酸ナトリウムが主成分です。酸素系のように長時間浸け置きをする必要がないため、手早く洗濯槽の掃除が完了します。しかし、洗浄力が高い反面、強い刺激臭があるのが特徴です。原液や高温で使用すると気分が悪くなる、気管を痛めるといった健康被害を生じるリスクも。使用する際にはしっかり換気を行い、漂白剤が直接手に付かないようゴム手袋を着用するなど、十分に注意しましょう。洗濯槽の洗浄後に塩素のニオイが残って気になったら、もう一度しっかりすすいでください。

 

洗濯槽の掃除には、重曹・クエン酸の使用は避けて

重曹やクエン酸は、多くの掃除シーンで使用される身近なアイテムですが、洗濯槽の掃除には不向きです。使用すると、洗濯槽の内部や排水経路に悪影響を及ぼし、洗濯機が壊れる可能性があります。

重曹は水に溶けにくい

重曹は水に溶けにくい性質があります。さらに、洗浄力が弱いため、洗濯槽を掃除する際には多くの分量が必要です。十分に溶けないまま洗濯槽内に残りやすく、排水経路に詰まる恐れがあります。とくに、ミネラルが豊富に含まれる水の硬度が高い地域では、溶け残った重曹がより固まりやすいので注意が必要です。また、洗浄力の弱さから、頑固な汚れ・黒カビには十分な効果を発揮しません。

クエン酸は金属を変色・サビさせる

酸性のクエン酸は、アルカリ性の汚れやニオイを落とす力はありますが、重曹と同様に洗濯槽の掃除には不向きです。洗濯槽のステンレスや金属部分を腐食させる恐れがあり、洗濯機の故障や性能を低下させる可能性があります。

 

酸素系漂白剤で洗濯槽を掃除する方法と注意点

酸素系漂白剤を使用して、縦型洗濯機を掃除する方法をご紹介します。あわせて、使用している洗濯機の取扱説明書に記載されているお手入れ方法も、ご確認ください。

酸素系漂白剤で洗濯機を掃除する方法

酸素系漂白剤を使用する際は、水ではなく40~60℃のお湯を使うと洗浄効果が高まります。お湯の温度が低すぎると十分な効果を得られない可能性があり、逆に温度が高すぎると洗濯槽を傷める可能性があります。必ず取扱説明書で洗濯機の耐熱温度を確認してから、掃除をはじめましょう。

1.お湯を満水までためてから酸素系漂白剤を入れる

まず、洗濯槽に満水までお湯をためましょう。洗剤・柔軟剤の投入口にもお湯を注ぐと、溶け残っている洗剤や汚れを除去できます。

2.洗濯機を回してからしばらく放置する

洗濯機を5分ほど回して酸素系漂白剤を全体に行き渡らせた後、6時間ほど放置しましょう。放置している間に、酸素の発泡作用で汚れが剥がし落とされていきます。ただし、洗濯槽に金属素材が使用されている場合、浸け置きすると変色する可能性があるため注意が必要です。

3.浮いてきた汚れをすくい取る

浮いてきた汚れは、ゴミ取りネットや目の細かい網を使用してすくい取りましょう。少し手間のかかる作業ですが、汚れを放置すると排水経路が詰まる原因となるため、念入りに行ってください。

4.洗濯コースを選択する

洗濯機に「槽洗浄コース」がある場合は選択し、ないなら「標準コース」を選びましょう。もし、まだ汚れが残っているなら、「洗い」のみで洗濯機を回し、汚れをすくい取りましょう。汚れがなくなるまで「洗い→汚れをすくう」を繰り返し、最後に脱水してください。

5.フタを開けて乾燥させる

脱水が終わったら、糸くずフィルター内のゴミを取り除き、湿気がこもらないように洗濯機のフタを開けて乾燥させましょう。

ドラム式洗濯機には使用できない

ドラム式洗濯機では、酸素系漂白剤を使用できません。泡が多く発生するため、排水異常や泡漏れなどを引き起こし、洗濯機の故障につながる恐れがあるからです。また、ステンレス槽は長時間浸け置きすると、変色する可能性も。洗濯槽クリーナーを購入する際は、自分の洗濯機に対応可能かを確認するとともに、洗濯機の取扱説明書も一読しておきましょう。

酸素系と塩素系漂白剤は混ぜると危険

洗濯槽の汚れがたまり、なかなか取り除けないときには、まず酸素系漂白剤で汚れを剥がしてから、塩素系漂白剤で汚れを分解する方法もあります。ただし、酸素系と塩素系の漂白剤を混ぜて使用すると有毒なガスが発生する恐れがあり、大変危険です。必ず別々に使用してください。2種類を続けて使用する際は、酸素系漂白剤の使用後に、しっかりとすすぎを行いましょう。

 
洗濯槽の汚れは「酸素系漂白剤」で定期的に掃除しよう

酸素系漂白剤で洗濯槽の掃除をする頻度は、1~2カ月に1回程度が目安です。掃除をしてきれいになっても、使い続けていると再び汚れが付着し、放置すれば黒カビの原因となるため、定期的なお手入れを心がけてください。また、忘れがちなのが、糸くずフィルターの掃除。フィルター内のゴミは湿っているため、雑菌が繁殖しないように洗濯のたびに取り除きましょう。
洗濯機の使用状況によって、洗濯槽に汚れがたまる程度は異なります。家族が多く洗濯機を回す回数が多い人は、汚れの蓄積が早く進むため、お手入れの頻度を増やすとよいでしょう。

  • 神谷三理砂

    一級建築士・ライフスタイルライター神谷三理砂

    住宅やインテリアの意匠設計に従事した経験を活かし、家の間取りやデザイン、インテリアなど住まいに関するコラムを多数手掛ける。ジュエリーデザイナーとしての経歴も長く、ファッション系コラムも執筆。最近は、より生活に役立つ記事を書きたいという思いから健康コラムに力を注ぐ日々。
    刺繍や洋裁、家庭菜園といった手仕事を楽しむ暮らしを大切にしている。