管理栄養士ライター高村恵美
12年間管理栄養士として病院などに勤務。家族にいつでも"おかえり"が言えるようライターへ転身後は、忙しいひと・働くひとに寄り添うレシピの提供や、健康コラムを数多く執筆。
自分も同じ立場だからこそ「仕事と家庭の両立に悩む女性を応援したい」気持ちが高まり、悩めるママに向けたコラム執筆も行っている。
酸素系漂白剤とは、キッチン・お風呂・玄関といった家中の漂白・除菌・消臭に使える多機能なアイテムです。重曹よりも強力に作用し、水筒や食器のガンコな汚れにも効果的。しかも、色柄物の色素にはダメージを与えないので、衣類の洗濯にもよく使われます。
粉末と液体タイプの使い分け方だけでなく、塩素系漂白剤との違いも紹介するので、適材適所で使いこなして家中をピカピカにしましょう。
酸素系漂白剤とは、家中の汚れを落とす便利アイテムです。泡の力で色素や皮脂汚れを分解して落とします。除菌・消臭効果があり、塩素系漂白剤よりも作用がマイルドなので、色物衣類の洗濯にも使えるのが扱いやすいポイントです。
重曹よりも強力なので、キッチンの油汚れや水筒・食器の茶渋といったガンコな汚れにも重宝します。粉末と液体の2タイプがあり、主成分や漂白力が異なるため、デリケートな素材を扱う際は使い分けが必要です。
同じ酸素系漂白剤であっても、「粉末」と「液体」では主成分や液性・用途が異なります。毛や絹などの動物性繊維を扱う際には、粉末タイプは使えないので要注意です。
粉末タイプの酸素系漂白剤は、過炭酸ナトリウムが主成分です。おもに「衣類のつけ置き用」として用いられています。
液体タイプよりも作用が強いため、デリケートな毛・絹といった動物性繊維には使用できません。しかし、衣類の染料を分解するほど強力な作用はないため、白物・色柄物に使用できます。
液体タイプの酸素系漂白剤は、過酸化水素が主成分です。おもに「洗濯用」として用いられます。粉末タイプよりも作用が弱いので、白物・色柄物はもちろん、デリケートな毛・絹といった動物性繊維にも使用可能です。
<酸素系漂白剤「粉末」と「液体」タイプの違い>
酸素系漂白剤は、衣類の漂白だけでなく家中のあらゆる汚れを落とせます。使えない素材もありますが、1つ用意しておけば大半の汚れに対処できるので便利です。使用範囲を確認しておきましょう。
<酸素系漂白剤の使用範囲>
漂白剤には、「酸素系」のほかに「塩素系」タイプもあります。どちらも色素に働きかけますが、作用の強度や性質が異なるため違いを理解しておきましょう。
酸素系漂白剤は、塩素系に比べて作用がマイルドです。衣類や食器に付着した色素汚れにアプローチするため、「色柄物にも使える」のが特徴です。おもに洗濯に用いられます。
塩素系漂白剤は、作用が強く、付着した色素汚れだけでなく衣類や生地の色素にまでアプローチするため、色柄物には向きません。「白物専用」と覚えておきましょう。
<酸素系漂白剤と塩素系漂白剤の違い>
酸素系漂白剤は、衣類やキッチン用品の漂白・除菌・消臭だけでなく、家中の掃除に活用できます。下記に紹介する使用量については、お使いの製品のパッケージを確認してください。
衣類の漂白や消臭目的であれば、洗濯槽に酸素系漂白剤を足しましょう。詳しい衣類の洗い方や注意点、メリットについては、下記の記事に記載しております。
関連コラム:衣類の洗濯には酸素系漂白剤がおすすめ。色落ちを防ぎながら落ちにくい汚れやカビをスッキリ落とそう酸素系漂白剤(粉末タイプ)の漂白効果を高めたいときは、40~60℃程度のお湯に溶かして使いましょう。つけ置き・こすり洗い・シミ取り・拭き掃除の方法を紹介します。
衣類や上履きの皮脂・泥汚れ、食器類や水筒の茶渋・洗濯槽のガンコな汚れやニオイを落としたいなら、お湯に酸素系漂白剤を溶かしてつけ置き洗いするのがおすすめです。
洗濯槽やキッチンの汚れの落とし方は下記の記事を参考にしてみてください。
玄関周りやキッチン、お風呂や洗面所の汚れには、お湯に酸素系漂白剤を溶かした溶液をかけて、こすり洗いするのがおすすめです。
食べこぼしや血液の汚れには、お湯に酸素系漂白剤を溶かした溶液をかけて、シミ取りをするのがおすすめです。
床や壁・キッチン周りの汚れには、お湯に酸素系漂白剤を溶かした溶液をかけて、拭き掃除をするのがおすすめです。
酸素系漂白剤は便利なアイテムですが、使用できない素材や注意点があります。誤って使用すると、生地を傷めたり使い物にならなくなったりする恐れがあるので、注意点をおさらいしましょう。
水洗いできない衣類には使用できません。家庭では取り扱いできないので、クリーニング業者で特殊な技術を駆使して汚れを落としてもらう必要があります。
粉末タイプの酸素系漂白剤は、デリケートな毛や絹などの動物性繊維を傷めてしまうので、使用できません。動物性繊維に漂白剤を使用する際は、作用がマイルドな液体タイプを使用しましょう。
金属製の製品に酸素系漂白剤を使うと、金属のサビや衣類のダメージ・変色を招く恐れがあります。
茶こしといった調理器具、衣類のホックやボタン・ファスナー、金属染料を使用した生地への使用は避けましょう。
酸素系漂白剤は、衣類だけでなく食器やキッチン周り・玄関・お風呂・リビングといった家中の掃除に使えます。洗濯時に加えるだけで、衣類はワンランク上の仕上がりに。粉末タイプであれば、洗濯水を弱アルカリ性にして汚れを落ちやすくしてくれます。食べ残しといったタンパク質汚れが気になるなら、酵素入りの製品がおすすめです。
さらにガンコな汚れには、40~60℃のお湯に溶かして使用しましょう。つけ置きすると、漂白・消臭に加えて除菌効果も期待できますよ。うまく活用して、家中をピカピカにしませんか。
各ブランドの商品一覧をご確認いただけます。