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衣類の洗濯には酸素系漂白剤がおすすめ。色落ちを防ぎながら落ちにくい汚れやカビをスッキリ落とそう

生活雑貨HOUSEHOLD GOODS
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2024/11/06

衣類に付着した頑固な汚れやニオイ・カビを落としたいときに活躍するのが、酸素系漂白剤。色落ちを防ぎながら汚れをしっかり落とし、さらに除菌や消臭効果をプラスできるのが魅力です。粉末タイプと液体タイプの2種類があり、漂白力や使用に適した衣類の素材が異なります。ファスナーやボタンに金属が使われている衣類には、どちらも使用できないので注意が必要です。衣類のタグに記載されている洗濯表示の確認も忘れずに行いましょう。

 

衣類の洗濯には塩素系より酸素系漂白剤の方がいい

衣類の洗濯には、塩素系漂白剤よりも酸素系漂白剤の方が適しています。理由は、色柄物に使えるから。塩素系漂白剤は漂白力が強いため、白いワイシャツをはじめとした白物の洗濯に最適です。一方、酸素系漂白剤は染色を脱色しにくいのがメリット。色落ちによるダメージを防ぎながら、汚れのみをしっかり落とせます。また、ニオイが気になる靴下や下着・タオルなどの洗濯に除菌・消臭効果をプラスしたいときや、衣類のカビ取りにも最適です。

関連コラム:酸素系漂白剤とは?重曹より強力で塩素系よりマイルド。1つで家中ピカピカになる便利アイテム
 

酸素系漂白剤で落とせる衣類汚れの種類

酸素系漂白剤の主成分は、過炭酸ナトリウムです。水に溶かすとシュワシュワと発泡し、衣類に付着した汚れを分解して落とします。

酸素系漂白剤で落とせる汚れ


  • ・ 食べこぼしによる油汚れ
  • ・ 汗による黄ばみ
  • ・ 皮脂汚れ
  • ・ ワイン・紅茶・カレー・口紅・血液など
  • ・ カビ
 

酸素系漂白剤が使えない素材

酸素系漂白剤の使用に適さない素材がいくつかあります。洗濯する前に確認しておきましょう。衣類のタグに記載されている、洗濯表示の見方もお伝えします。

酸素系漂白剤が使えない素材

金属製のパーツが付いた衣類や水洗い不可の衣類には、酸素系漂白剤は使用できません。また、弱アルカリ性の粉末タイプの酸素系漂白剤はウールやシルクに使用できないので、洗濯前に衣類の素材を確認しましょう。

水洗いできない衣類

そもそも水洗いできない衣類に、酸素系漂白剤は使用できません。

繊維の変質による黄ばみ

繊維自体の変質により生じた黄ばみは、残念ながら酸素系漂白剤を使用しても元の状態に戻りません。

ウール(毛)・シルク(絹)

ウールやシルクといったデリケートな動物性繊維には、弱アルカリ性の粉末タイプの酸素系漂白剤は使用できません。ただし、弱酸性の液体タイプであれば、ウールやシルクに使用できます。

金属製のパーツが付いた衣類

ファスナーやホック・ボタンなど、衣類に金属製品が使われていると、化学反応により金属自体がボロボロになったり、金属まわりの生地が傷んでしまう恐れがあります。含金属染料が使われている衣類も同様に、化学反応を起こしたり、色が抜けたりと、繊維を傷める可能性があるため注意が必要です。ただし、含金属染料の使用は見た目で判断できないため、染色衣類への酸素系漂白剤の使用を控えるか、衣類の目立たない部分で生地の変化具合をテストしてみましょう。

衣類の洗濯表示を確認しよう

衣類には、洗濯方法が一目でわかるように、記号が記載されたタグが付いています。衣類に適した洗濯・乾燥・アイロン・クリーニングの方法がわかるので、必ずチェックしましょう。漂白剤を使用できる表示は、三角マークです。斜線付きの三角マークは酸素系漂白剤のみ使用でき、バツ印付きの三角マークはすべての漂白剤の使用が不可となります。

<漂白剤の使用に関する表示記号>

引用:衣類に付いている表示のお話/全国クリーニング生活衛同業組合連合会
 

衣類向けの酸素系漂白剤の活用方法

衣類の洗濯には酸素系漂白剤がおすすめ。

酸素系漂白剤は、衣類全体の汚れを落としたり、部分的な汚れを落としたり、目的によって洗濯方法が異なります。上手に使い分けて、効果的に汚れを落としましょう。

洗濯機で使う

洗濯洗剤に酸素系漂白剤をプラスして使用すると、衣類全体の汚れを漂白でき、黒ずみや黄ばみを防いでくれます。粉末と液体の投入口は、洗濯機によって異なる場合があるため、使用機種の取扱説明書を確認してください。また、各使用量は、商品パッケージに記載されている使用方法を確認しましょう。

つけ置き洗いで頑固な汚れやニオイを落とす

通常の洗濯では落ちない頑固な汚れや黄ばみ、汗や血液汚れ、生乾きのニオイを落としたいときに試して欲しいのが、つけ置き洗いです。40~60℃程度のお湯に酸素系漂白剤を規定量溶かし入れ、20分程度を目安につけ置きしましょう。生地の傷みや色落ちを防ぐため、つける時間は長くても2~6時間程度にとどめて。つけ置き時間や使用量は商品によって異なるため、パッケージに記載されている使用方法や注意書きを確認してください。つけ置いたあとは、水ですすぐか、いつも通り洗濯しましょう。

 

酸素系漂白剤のタイプ別の特徴

酸素系漂白剤には、粉末タイプと液体タイプがあります。同じ酸素系漂白剤でも漂白力や使用に適した衣類が異なるので、使い分けのポイントを確認しておきましょう。

粉末タイプ

頑固な汚れを落としたいときに適しているのは、漂白力が高い粉末タイプ。色柄物に使用でき、黄ばみや食べこぼし、落としにくいワインや血液などの汚れ、カビにアプローチしてくれます。ただし、粉末タイプはウール(毛)・シルク(絹)には使用できません。

液体タイプ

デリケートな衣類に適しているのは、液体タイプ。色柄物に使用でき、粉末タイプよりも漂白力が弱いため、ウールやシルクといった繊細な素材に使えます。漂白力が低いので、おしゃれ着はもちろん、ニオイが気になる衣類など、毎日の洗濯に使いやすいでしょう。

 

酸素系漂白剤を使用するときの注意点

酸素系漂白剤は、繊維を傷めずに汚れをしっかり落としてくれるのが魅力です。ただし、使用する際にはいくつか注意点があります。

容器を移し替えない

酸素系漂白剤は過酸化水素ガスを発生させるため、市販の酸素系漂白剤の容器にはガス抜き用の穴が開いています。もしも、ガス抜きができない容器に移し替えてしまうと、ガスが発生して容器が破裂する恐れがあり、大変危険です。別の容器へは、くれぐれも移し替えないようにしましょう。

異物が混入しないように

酸素系漂白剤の容器に水が入ると、酸素が発生します。そのままフタをして密閉すると、容器が膨らんだり破裂したりする可能性があるので注意しましょう。また、水以外の異物も入らないように気をつけてください。

 
酸素系漂白剤は衣類以外にも使える

酸素系漂白剤は、頑固な衣類の汚れやニオイ、カビを落とせるだけでなく、掃除にも使用できます。キッチンのシンクや洗濯槽といった、幅広い場所の掃除に活躍してくれるので、一つ持っておくと重宝するはず。塩素系漂白剤のようにツンとしたにおいがないので、気軽に使えますよ。

  • 神谷三理砂

    一級建築士・ライフスタイルライター神谷三理砂

    住宅やインテリアの意匠設計に従事した経験を活かし、家の間取りやデザイン、インテリアなど住まいに関するコラムを多数手掛ける。ジュエリーデザイナーとしての経歴も長く、ファッション系コラムも執筆。最近は、より生活に役立つ記事を書きたいという思いから健康コラムに力を注ぐ日々。
    刺繍や洋裁、家庭菜園といった手仕事を楽しむ暮らしを大切にしている。