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排水口掃除はベランダこそ大切!マンションと戸建て別の注意点をおさえて建材劣化や隣人トラブルを防ごう

生活雑貨HOUSEHOLD GOODS
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2024/12/04

排水口の掃除は、ベランダこそしっかりと。詰まると雨水があふれ、他の居住者に迷惑をかけるケースもあるため、マンションではくれぐれも注意が必要です。戸建てでも、排水口汚れは排水管の故障や悪臭の原因となります。排水トラブルを未然に防ぎ、ベランダを快適に保つには、定期的なメンテナンスが欠かせません。とくに、梅雨時や台風シーズン前の点検・清掃は重要です。掃除の頻度や方法を知り、ベランダに関する不安を解消しましょう。

 

ベランダ排水口の掃除方法や頻度、用意しておきたい道具

ベランダの排水口を清潔に保つには、定期的な掃除が欠かせません。毎月の簡単な掃除と、季節ごとのしっかりとした掃除を行ってください。毎月の掃除では、主にホコリや汚れを取り除き、手すりを拭きましょう。季節ごとの掃除では、重曹やクエン酸を使って排水口を徹底的にキレイにします。

【毎月】簡単な掃除の準備物と手順

「汚れが気になったらやろう」と思っていると、知らない間に排水口が詰まってしまう可能性があります。簡単な掃除でよいので、毎月行いましょう。汚れる前に掃除すれば、精神的にもラクですよ。

準備物

毎月の簡単な掃除には、以下が必要です。まとめて収納しておけば、掃除時にすぐ取り出せます。他にも使用できるアイテムが多いため、雑巾や洗剤はストックを切らさないようにしておきましょう。

<毎月のベランダ掃除グッズ>


  • ・新聞紙(数枚)
  • ・バケツと水
  • ・ホウキ、チリトリ
  • ・重曹水(重曹小さじ1を水100mlに溶かす)
  • ・スプレーボトル
  • ・台所用洗剤(アルミや木製部品の場合)
  • ・洗剤用、水拭き用、乾拭き用の雑巾1~3枚


手順

まず、ホウキとチリトリを使って、ベランダにある葉っぱや大きなゴミを取り除きます。集めたゴミは流さず、まとめて捨てましょう。
次に、濡らした新聞紙を小さくちぎってベランダに撒き、ホウキで掃き集めます。ホコリや砂を絡め取れるため、とても便利です。
続いて、手すりや竿に重曹水をスプレーし、雑巾で拭き取ります。アルミや木製部分には台所用洗剤を薄めて使いましょう。最後に、乾拭き用の雑巾で仕上げ拭きをします。

【季節ごと】しっかりした掃除の準備物と手順

落ち葉が多い季節や、ガーデニングの植え替え時期には、しっかりした掃除を行いましょう。季節ごとに掃除日を決めておけば、忘れる心配もなく安心です。

準備物

季節ごとのしっかりとした掃除には、以下が役立ちます。また、重曹やクエン酸は他の掃除でも大活躍するので、常備しておきたいアイテムです。

<季節ごとのベランダ掃除グッズ>


  • ・バケツと水(洗剤用と水拭き用 2つ)
  • ・デッキブラシまたはタワシ
  • ・スポンジ
  • ・雑巾
  • ・重曹水(重曹小さじ1を水100mlに溶かす)
  • ・スプレーボトル
  • ・クエン酸水(クエン酸小さじ1/2を水100mlに溶かす)
  • ・重曹(振りかけ用)
  • ・ゴム手袋
  • ・ワイヤーブラシまたはラバーカップ(詰まりがある場合)


手順

まずは、重曹水を床にスプレーし、デッキブラシ・雑巾・スポンジでしっかりとこすり取ります。ウッドデッキには、台所用洗剤を薄めて使用しましょう。
次に、排水口に重曹を振りかけ、上からクエン酸水をスプレーします。化学反応で泡が発生するので、5分ほど放置してください。ブラシでこすりながら水で洗い流すと、キレイになります。
排水管が詰まっているなら、ワイヤーブラシを使って詰まりを取り除きましょう。ラバーカップも効果的です。

 

ベランダの排水口が詰まる原因

ベランダは常に雨風にさらされているため、室内にはない汚れが溜まりやすい場所。排水口が詰まると、雨の日に水が流れなくなり、水浸しになるといった不便が生じます。原因を知り、予防に努めましょう。

泥・砂・小石

ベランダに溜まる汚れの中で、最も一般的なのが泥・砂・小石です。風に乗って運ばれてくる泥や砂は少量ずつ蓄積し、次第に排水口を詰まらせてしまいます。ガーデニングをしている家庭では、プランターからこぼれた土が原因となるケースも。晴天が続くと汚れが乾燥して固まり、流れにくくなります。

葉っぱや木の枝

落ち葉の時期や周辺に樹木が多い家では、枯れ葉や木の枝が排水口に溜まりがち。風によって運ばれた落ち葉が排水口を塞ぎ、雨が降るたびに詰まりを引き起こします。

洗濯クズ・糸くず

ベランダに干した洗濯物から出る糸くずやホコリも、排水口を詰まらせる原因です。洗濯物や布団から落ちた細かいクズは、風に吹き飛ばされてベランダのあちこちに蓄積しやすいため気をつけましょう。

カビ

エアコンの室外機や排水口周りは湿気が溜まりやすく、カビが発生します。排水口に溜まると、ぬめりや悪臭が発生し、詰まりの原因にもなるため注意が必要です。

コケ

湿った場所に発生しやすい緑色のコケも、詰まりの原因です。とくに水はけの悪いベランダでは、コケが床全体に広がり、排水口まで侵入するおそれがあります。雨天後は水はけ具合を確認し、湿り気を残さないよう対処しましょう。

水垢

手すりや窓サッシの境目に溜まる水垢は、雨水や結露によって発生します。雨水などに含まれたミネラル分が固まり、白っぽくザラザラした手触りです。排水口に流れ込むと詰まりの原因になるため、「たかが水垢」と侮ってはいけません。

鳥のフン

ベランダに来た鳥が、フンを落としていくときもあります。億劫に感じるかもしれませんが、フンは溜まると詰まりの元になるだけでなく、不衛生な状態や悪臭を引き起こすので、見つけたらすぐに掃除するよう気をつけましょう。

 

ベランダの排水口掃除を怠るとどうなる?

掃除をせずにいると、排水不良による室内浸水や水漏れ、建材劣化や雨漏りが発生する可能性もあります。とくにマンションでは、階下への被害につながるケースもあるため、より注意しなければなりません。

戸建ての場合

掃除が行き届かず排水口が詰まると、水が室内に侵入したり、建材劣化といったリスクが生じます。放置すると排水管の故障にもつながるため、注意が必要です。

排水の悪化

ゴミ・泥・葉っぱを放置すると、排水口や排水管が目詰まりし、大雨時に水が流れにくくなります。窓を締め切っていると気づきにくくなるため、確認を忘れないようにしましょう。

雨水の侵入

排水が悪くなると、雨水がベランダに溜まり、室内に水が侵入するリスクもあります。カビやコケが発生すると、建材をもろくして、家の寿命を縮める原因になりかねません。

排水管の故障

目詰まりを放置すると、排水管に大きな負担がかかります。結果として排水管が傷み、修理が必要になるおそれも。

マンションの場合

とくに避けたいトラブルは、水があふれて他の住戸に迷惑をかけてしまうケースでしょう。階下への水漏れは深刻です。また、水が建材に染み込めば、腐食やカビの長期的な悪影響を引き起こすおそれもあります。

排水不良による室内の浸水

ゴミの詰まりが原因でベランダに水が溜まり、窓から室内に水が流れ込む恐れがあります。大雨や台風シーズンは、とくに注意が必要です。

階下への水漏れ

マンションでは、排水口の詰まりが原因で階下の部屋に水が漏れる可能性があります。防水処理が劣化していると、起こりやすいでしょう。自宅だけでなく、他の住人にも迷惑がかかるため、一番避けたいケースです。

雨漏りリスクの増大

排水口の詰まりによってベランダに水が溜まり、建物の防水加工が劣化していると、壁や床に水が染み込みます。結果として雨漏りが発生して、壁材腐食・カビの発生リスクが高まるのです。

 

ベランダの排水口の詰まりを予防する方法

排水口掃除はベランダこそ大切!

ちょっとした作業で、ベランダの排水口が詰まるリスクを大幅に減らせます。定期的に掃除し、詰まる原因となるゴミはすぐに取り除いてください。メンテナンスを怠らず、常に清潔で快適なベランダを保ちましょう。

定期的な掃除を心がける

ベランダに溜まった砂や土が排水口に流れ込まないよう、定期的に掃き掃除を行う必要があります。また、プランターを使っている人は、下に受け皿を敷いて土の流出を防ぐのが重要。ベランダ全体の汚れも防ぎ、排水口の詰まりを予防できます。

枯れ葉を早めに取り除く

台風や強風後は、枯れ葉が排水口に溜まりがち。放置すると、排水口が詰まりやすくなるため、早めの除去が大切です。さらに網状カバーを設置しておけば、大きなゴミが流れ込むのを防げます。

洗濯クズが落ちないようにする

ベランダに干した洗濯物から出る糸くずやホコリは、排水口が詰まる原因の一つです。洗濯物を干す前に、糸くずを取り除くようにしましょう。定期的にベランダをホウキで掃除し、ホコリや糸くずをしっかり集めて捨てるのが大切です。

カビ・コケ対策をする

湿気が溜まりやすいベランダでは、カビやコケが発生しやすくなります。重曹水やカビ取り剤を定期的に使用し、清掃を行いましょう。さらに、風通しをよくして湿気を減らせば、カビの発生を抑えられます。ベランダに物を置きすぎないよう気をつけてください。

水垢を予防する

手すりや窓サッシに水垢が溜まると、排水口に流れ込みます。クエン酸水をスプレーし、雑巾で拭き取りましょう。手すりや窓サッシの水垢が除去され、詰まりを予防できます。

排水口カバーを山型に替える

平面型カバーでは、枯れ葉やゴミが溜まりやすいデメリットがあります。山型やドーム型カバーに変更すれば、ゴミが溜まりにくくなり、水の流れを妨げません。また、排水の溝にトンネル型カバーを設置するのも有効です。

排水口にフィルターをかける

台所用水切りネットなどを使って、排水口にフィルターをかければ、小さな異物もシャットアウトできます。フィルターは、排水管へ落ちないようにしっかり固定しましょう。砂や小さなゴミの詰まりを防ぎ、排水トラブルを未然に回避できます。

 

ベランダの排水口掃除をする際の注意点

排水口を掃除する際は、安全面の配慮と適切な道具選びが欠かせません。鳥のフンやカビ掃除にはマスクと手袋を着用し、適切な消毒や専用洗剤を使用して作業を行います。また、硬い道具で掃除すると、排水管が破損するおそれがあるため、柔らかい素材の道具を選びましょう。
排水口にはフィルターやカバーを設置しておくと、ゴミが流れ込むのを防ぎます。また、水は少量ずつ使いながら、排水口周りのゴミを取り除きましょう。

戸建ての注意点

戸建ては掃除すべき箇所が多く、ベランダの排水口まで意識が向かない人もいます。確認する日を決めて定期的にチェックし、適した道具で効率よく掃除しましょう。

メンテナンスは定期的に

ベランダの排水口や周辺は、定期的に掃除を行い、ゴミが溜まらないようにこまめなメンテナンスが重要です。もし詰まりが解消できないなら、無理せず専門業者に依頼しましょう。

道具選びと方法選びに気をつける

洗剤は、掃除する素材に合った製品を選んでください。アルミや木には重曹を使わずに、素材に適した洗剤の使用がおすすめです。ついつい使いがちなパイプクリーナーは、土や枯れ葉の詰まりには効果が期待できません。使用は控えましょう。

天候によって近隣に配慮する

風や水が周囲に飛び散るのを防ぐため、風の強い日を避けて掃除を行ってください。必要に応じてビニールシートで囲むといった、近隣への配慮を忘れずに行いましょう。

マンションの注意点

マンションでは、水があふれると近隣に迷惑がかかってしまいます。マンションの規約をしっかり確認した上で、トラブルになる前に、早めに掃除しておきましょう。

規約を確認して従う

マンションにはさまざまな利用規約が定められています。掃除の前にはかならず確認しましょう。
排水口が共有されている場合も多いため、大量の水を流すのは避けましょう。水が隣家や下階に流れ込むリスクがあります。また、高圧洗浄機では水が多く飛び散り、近隣トラブルを引き起こす可能性も。使用は控えましょう。

近隣への連絡と配慮を忘れない

マンションでは、掃除を始める前に隣人や下階の住人に連絡しておきましょう。加えて、ホコリや水の飛び散りを防ぐために、風のない静かな時間帯を選んで掃除を行います。

 
お役立ちグッズを常備し、ベランダと排水口掃除を習慣化しよう

ベランダ掃除には、ペットボトルブラシと使い捨て手袋があると便利です。ペットボトルブラシは、細長い形状のため、排水口や隙間に溜まったゴミを効果的にかき出せます。また、ブラシ部分が柔らかい素材で作られており、傷つけたくない部分の掃除にも最適です。一方、使い捨て手袋は、触りたくない鳥のフンやぬめりのあるカビを掃除するときに手を汚さずに作業ができます。使用後はすぐ捨てられるので、大変便利です。どちらも100円ショップで手軽に購入できるため、常備しておきましょう。

  • 中村藍

    教育・福祉・取材ライター中村藍

    小学校・特別支援学校での20年の教師経験を活かし、教育や発達支援、福祉分野で活動するライター。
    現在も公立学校非常勤講師として教育に携わる。日本音楽療法学会認定音楽療法士の資格をもち、社会福祉法人にて非常勤の音楽療法士としても勤務。
    「わかる・できる・ラクになる」をモットーに、子どもたちや保護者に寄り添い、学校生活や家庭でのお悩みごとを解決に導く記事を心がけている。