セラピストライター白井未奈子
サービス業を10年経験するなかで、リラクゼーション業務に出会い「人を癒す」ことに目覚める。
フリーランスに転向して以降は、ボディートリートメントとフェイシャルエステの知識を活かし、美容・健康系の記事執筆を中心に担当。今は手ではなく、文章で読者にくつろぎとすこやかさを届けることを目指している。
インフルエンザ感染後の待機期間は約1週間です。学校は「発症後5日経過かつ解熱から2日後(保育園は3日後)」に登校可能と定められています。一方、会社では法的な規則はないため、各社に委ねられているのです。厚生労働省では、発症後3~7日は感染リスクがあると伝えられています。待機期間の数え方は、発症日の翌日を1日目として数えるので気をつけましょう。家族や周りの人を守るためにも、少しでもおかしいと感じたときは外出を控えるなどの予防行動が大切です。
インフルエンザには、A型・B型・C型の3種類あります。それぞれ流行時期や感染力、症状に違いがみられるため、基礎知識として知っておきましょう。
インフルエンザが陽性と判明してからの待機期間は、約1週間です。厚生労働省によると、発症前日から3~7日の間は、鼻や口からウイルスを排出する※といわれています。熱が下がるとともに、排出量は減少するのが一般的です。とはいえ、個人差があるため、熱が下がっても排出が止むとはいえません。1週間程度は外出を控える方がよいでしょう。
具体的な待機期間は、会社・学校・保育園など、所属する団体ごとに前後します。濃厚接触者になってしまったケースを含め、感染後の待機期間をチェックしてみましょう。
インフルエンザ感染後の待機期間について、法的な縛りはとくにありません。属している会社ごとの取り決めに従いましょう。近年、インフルエンザ休暇といった独自の規定を設ける会社も増えています。「仕事に行かない方がいい?」「休み扱いになる?」といった疑問があるときは、会社に連絡して確認するとよいでしょう。
ちなみに、会社における待機時間は、学校の待機期間と同様、もしくは医師の判断に委ねられるケースが一般的です。家族などが感染して濃厚接触者になった場合も変わりません。
学校および保育園での待機期間(出席停止期間)は、学校保健安全法に基づき、「発症後5日を経過し、かつ、解熱日から2日後(幼児にあっては3日)※」と定められています。大阪や東京、福岡といった地域による差はありません。ただし、医師の判断による例外もあるため、ひとつの目安として覚えておきましょう。
※参考:「学校保健安全法施行規則」学校の場合、インフルエンザを発症して3日以内に熱が下がったら、待機期間は6日です。解熱日が4日目なら7日、5日目なら8日と長くなっていきます。
また、保育園の場合、発症後2日目以内の解熱であれば、待機期間は6日です。3日目以降、1日ずつ延びていきます。
濃厚接触者も、法的な待機期間の決まりはありません。しかし、多くの学校や保育園では、独自に出席停止期間や自宅待機期間を設けています。そのため、濃厚接触者となった場合は、まず所属する学校や保育園に連絡し、指示に従うようにしましょう。
会社に所属している場合は、会社ごとに対応が異なります。会社によっては、濃厚接触者に対する出勤停止や自宅待機の規定がある場合もありますので、事前に所属先に連絡して確認をとってみましょう。
インフルエンザウイルスの潜伏期間は、1~3日を目安とする数日間です。症状出現の1日前から感染リスクがあるといわれています。自覚症状がないうちから感染を広げるおそれもあるため、少しでもおかしいなと思ったら、隔離生活をするなど対処してください。とくに子どもや高齢者、基礎疾患がある方は、通常より症状が重くなる傾向にあるため要注意です。
インフルエンザウイルスが潜伏していても、発症直後は陽性判定が出にくい状態です。そもそもインフルエンザに感染していても、陽性判定が出ないケースもあります。検査に行くときは、より正確な判定が出やすい「発症から1日以降」を選んでみてください。
インフルエンザの感染経路は、飛沫感染と接触感染の2種類です。空気感染するとも思われやすいですが、正しくは「咳やくしゃみによる飛沫が空気中に舞う」と、感染リスクが発生します。
また、接触感染では、ただ手に触れるだけでは感染しません。飛沫などがついた物(手すり・ドアノブ・つり革など)に触れた手で、目や鼻を触ると粘膜から入り込むおそれがあります。正しく覚えておきましょう。
インフルエンザを予防するためには、外出後の手洗い・うがい・湿度管理・ワクチン接種・規則正しい生活を心がけてみてください。とくにA型は、同じシーズンに数回感染するリスクが高いです。家族からもらう確率が高い方は、予防法を確認しておきましょう。
水や石鹸による手洗いやうがいは、手指についたインフルエンザウイルスの物理的除去に役立ちます。先述のとおり、インフルエンザの感染経路は飛沫および接触です。飛沫がつく可能性がある手やのどをウイルスから守るために、手洗いやうがいを習慣化しましょう。
また、インフルエンザウイルスには、アルコールによる手指衛生も効果があるとされています。手洗い後は手指のアルコール消毒をセットで行いましょう。
インフルエンザ予防において、見落としやすいのが、部屋の湿度管理です。部屋の空気が乾燥すると、感染経路である気道粘膜の防衛機能が低下するため、インフルエンザに感染しやすくなってしまいます。
とくに乾燥しやすい冬の室内は、湿度を50~60%※に保ってください。湿度計を置いてこまめにチェックするとともに、加湿器を活用するとコントロールしやすいでしょう。
発熱やのどの痛みなど、インフルエンザの症状出現予防には、ワクチン接種が有効です。
症状出現予防に対するインフルエンザワクチンの有効率は、60%(乳幼児は20~60%)※とされています。とくに一度発症してしまうと症状が長引きやすい高齢者や子ども、基礎疾患のある方には有効な手段です。
ただし、インフルエンザ用のワクチンは、あくまで症状の出現を予防するために接種します。感染自体を防ぐ効果はありません。接種したからといって過信せず、手洗い・うがいの徹底や、生活習慣の改善など、そのほかの予防策も手を抜かず行いましょう。
インフルエンザに限らず、ウイルスに負けない体を維持するためには、規則正しい生活への心がけも大切です。生活のリズムが乱れていると、免疫力が低下しやすく、インフルエンザにも感染しやすくなってしまいます。とくに、休養や睡眠不足は免疫力低下の元です。免疫力を落とさないよう、十分な休養と睡眠をとってください。栄養バランスに気を配り、食事面から健康をサポートするとベターです。
インフルエンザの陽性判定を受けてしまったら、感染拡大防止に努めましょう。家族やパートナーにうつさないために、感染後からできる対策は以下のとおりです。
まず、うつす可能性のある家族とは、できるだけ部屋をわけるようにしましょう。飛沫・接触ともに感染経路を遮断できます。感染者のいる部屋は、こまめな換気も欠かせません。空気中に漂ったウイルスが留まりにくく、予防の際に必要になる湿度コントロールもしやすくなるでしょう。さらに、鼻水や痰を出したティッシュは放置せず、すぐにゴミ箱に捨てると接触および飛沫感染リスクをさらに下げられます。
不織布製のマスクには、ある程度の飛沫感染予防効果が認められています。とくに、咳やくしゃみが出ていて、飛沫が飛びそうなときに有効です。不織布マスクが手元になく、人前で咳やくしゃみが出そうなときは、ティッシュや腕の内側で口と鼻を覆い、人のいない方向を向くようにしましょう。
子どもがインフルエンザにかかったときは、発熱後少なくとも2日間は傍を離れないようにしてください。とくに就学以降の小児・未成年者は、「急に走り出す」「部屋から飛び出そうとする」「ウロウロ歩き回る」といった異常行動を起こすケースがあります。大人がついていないと、予期せぬ行動による事故や転落も軽視できません。感染を広げない点でも、我が子を守る点でも、待機期間中は慎重な行動を心がけましょう。
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