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日焼け止めの効果を持続させるには2~3時間おきの塗り直しが大切!メイクの上からできる対策

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2024/04/05

日焼け止めの効果を持続させたいなら、2~3時間おきの塗り直しが必要です。しっかり塗っても、手や衣類に触れたり汗をかいたりして、知らないうちに日焼け止めは落ちてしまいます。しかし、大切と分かっていても、塗り直しは面倒くさいと感じる方が大半です。
メイクの上から塗り直すなら、スプレーといったアイテムを選ぶとよいでしょう。
紫外線は1年を通して降り注いでおり、肌はいつもUVA(紫外線A波)やUVB(紫外線B波)を浴びるリスクにさらされているため、季節やシーンに合わせた対策が重要です。

 

日焼け止めの塗り直しの必要性

日焼け止めは、適切なタイミングでの塗り直しが大切です。しかし、興和株式会社が日焼け止めについて行った調査によると、「塗り直すのが面倒」と感じている人の割合は男女とも半数以上でした。
以下は、調査結果の一部です。

<調査期間>
2023年3月17日(金)~2023年3月20日(月)
<対象者>
20~49歳の男性・女性で、1,000円以上の日焼け止めを自分で購入し、自分で使用している人
<調査人数>
600人(クロス・マーケティングモニターへのインターネット定量調査)
<内容:日焼け止めの塗り直しについて>
「塗り直すのが面倒」と感じている人の割合
男性63.7%、女性71.3%

※株式会社クロス・マーケティング調べ

結果より、日焼け対策を効果的にできていない人が多いと考えられます。日焼け止めについて、あらためて認識を深め、塗り直しの方法も見直しましょう。

 

日焼け止めの効果や特徴

日焼け止めは、紫外線を防ぐために、乳液やクリームの成分に加えて、紫外線防止剤が配合された化粧品です。効果は「PA」と「SPF」で表されます。

UVAを防ぐ効果を表す「PA」

PAとは、UVAを防ぐ効果の指標です。効果の程度は「+」で示され、「PA+~PA++++」の4段階に分類されます。

UVAは「生活紫外線」とも呼ばれ、日常的に浴びやすい紫外線です。波長が長いため肌の奥深くまで届き、ダメージが蓄積すると、日焼けによるシミを引き起こす可能性があります。雲や窓ガラスを通過する性質があるため、天候に関わらず注意が必要です。

UVBを防ぐ効果を表す「SPF」

SPFとは、UVBを防ぐ効果の指標です。「2~50」の数値で表されます。数値が大きいほどサンバーン(肌が赤くなる日焼け)を防ぐ効果が高く、「50+」が最高です。紫外線は浴びてから20分程度で日焼けするとされており、効果の持続時間は「20分を1単位」として計算できます。以下は一例です。

  • ・SPF30の場合:20分×30=600分(10時間)
  • ・SPF50の場合:20分×50=1000分(16.6時間)

日焼け止めが肌に十分ある状態で、「何も塗らない場合と比較して、どれくらいの時間日焼けを予防できるか」を表した数値です。使用するシーンには個人差があるため、表示通りにはならないと考えた方がいいでしょう。目安としてとらえるのが大切です。

参照:上手に選ぼう 日焼け止め化粧品/東京都健康安全研究センター

塗ってから効果を発揮するまでの時間

日焼け止めは、屋外に出る30分前には塗りましょう。塗ってから肌になじむまで、15~30分程度かかるといわれているためです。UVAは雲や窓ガラスを通過する性質があるため、屋内で過ごすときも欠かさないようにしてください。塗り忘れを防ぐために、毎朝のスキンケアに取り入れるのがおすすめです。

重ね塗りは効果があるの?

日焼け止めは、塗っているつもりでも塗りムラが生じる可能性があります。重ね塗りをすると、ムラをなくせるため効果的です。1度塗ったあと再度同じ量を取り、全体に塗り広げましょう。

 

日焼け止めが必要な時期は?

紫外線は1年中降り注いでいるため、日焼け止めは1年を通して必要です。季節ごとの紫外線量と、とくに注意が必要なシーズンを把握しておきましょう。

季節ごとの紫外線量

気象庁の紫外線観測データから、夏に強く・冬に弱くなり、南に行くほど強くなるのが分かります。下記は、2023年の「日最大UVインデックス(解析値)の月平均値全国分付図」のうち、1月・4月・7月・10月の状況をあらわした図です。

1月(冬)紫外線量 4月(春)紫外線量 7月(夏)紫外線量 10月(秋)紫外線量
参照:日最大UVインデックス(解析値)の月平均値全国分布図/気象庁

紫外線は季節や地域により強さは変わりますが、1年を通して降り注いでいるため、対策は欠かせません。

とくに注意が必要な季節は「春」と「秋」

日差しの強い夏は紫外線対策を意識して行う人は多いでしょう。しかし、意外と注意しなければならないのは、春や秋です。春は夏ほどの日差しではなく、秋は暑い時期が過ぎた後のため、しっかり対策する夏と比べて油断しがちになります。日によっては夏並みになるときもあるため、しっかりと対策をとらなければなりません。

 

【シーズン別】日焼け止めの選び方

紫外線の強さは季節により変わるため、日焼け止めは季節に合わせて選ぶのがおすすめです。

春(3月~5月)の日焼け止めの選び方

3月あたりから次第に紫外線量は増えていき、5月になると夏と同じくらいになる日もあります。油断せずにしっかりと対策をとるのが大切です。屋内で過ごしていても、窓ガラスからは紫外線が侵入します。SPFは低めでも、PA値は高い日焼け止めを選ぶのがポイント。「SPF20~30」「PA++~+++」を目安にして選んでみてください。春は乾燥しやすい時期でもあるので、保湿成分にも着目してみるといいでしょう。

夏(6月~8月)の日焼け止めの選び方

夏は最も紫外線が強くなる時期で、十分な対策が必要です。場所やシーンによって使い分けるといいでしょう。
屋内で過ごすときは「SPF20~40」「PA++~+++」、炎天下の海や山のレジャーなどでは「SPF40~50 +」「PA+++~++++」を目安に選んでみてください。海やプールでは、汗や水で落ちにくい「ウォータープルーフ」と表示された日焼け止めを選ぶといいでしょう。

秋(9月~11月)の日焼け止めの選び方

紫外線は弱くなっていきますが、夏に浴びた紫外線で、肌はダメージがある状態です。対策を怠ると日焼けによるシミ、肌のハリに影響をもたらす可能性があるため、引き続き対策をとりましょう。「SPF30」「PA++~+++」程度を目安に選んでみてください。

冬(12月~2月)の日焼け止めの選び方

冬は降り注ぐ紫外線量が少ないため、日常生活ではSPF・PAが低めの日焼け止めで十分です。「SPF20~30」「PA++」程度を目安にしましょう。湿度が下がり乾燥する時期なため、保湿成分を含んだ製品がおすすめです。スキーやスノーボードなどのレジャーシーンでは紫外線が雪に反射し、雪焼けしやすいため注意してください。「SPF50」「PA+++~++++」の日焼け止めを選ぶようにしましょう。

 

日焼け止めの塗り直し方

日焼け止めの効果を持続させるには2~3時間おきの塗り直しが大切!

日焼け止めは、しっかり肌にある状態で効果を発揮するため、適切なタイミングでの塗り直しが重要です。塗り直しのポイントをみていきましょう。

塗り直すタイミング

日焼け止めは、少なくとも2~3時間おきに塗り直しましょう。手で顔に触れたり、汗をかいたりして、気づかないうちに日焼け止めが落ちてしまうためです。早めに重ね塗りをするか、塗り直しをしましょう。海やプールなどのレジャーでは、水分や汗をしっかり拭き取ってから行ってください。

参照:紫外線環境保健マニュアル2020/環境省

塗り直しの際注意すべき部位

日焼け止めは塗り残ししやすい部分があります。塗り直しの際は意識して行いましょう。
以下が塗り残しの多い部分です。

  • ・フェイスライン
  • ・髪の生えぎわ
  • ・額
  • ・小鼻
  • ・首・首のうしろ
  • ・耳

髪の生えぎわ・首・耳はスキンケアで意識がいきにくい場所のため、しっかり塗れていない場合も。小鼻は凹凸があるため、塗り残しが発生しやすい部分です。意識して日焼け止めを塗りましょう。

からだ

  • ・手や足の甲
  • ・ひざ・ひざ裏
  • ・からだの側面
  • ・背中
  • ・デコルテ

からだの日焼け対策は、普段の生活では意識しにくく、思わぬ日焼けをする場合も。紫外線の強い時期は、しっかり塗るようにしてください。

 

メイクの上から日焼け止めを塗り直すためのステップ

外出先での塗り直しは、できれば簡単に行いたいですね。メイクの上から塗り直す方法を解説します。

ステップ1:顔の汚れを軽く落とす

軽くティッシュオフして、肌の表面から皮脂や汚れを落とします。

ステップ2:乳液またはクレンジングウォーターでオフする

メイクをオフしたくない場合や、時間のないときはステップ2を省略してもかまいません。
しっかり塗りなおしたい方は、乳液を顔に塗り広げ、ティッシュオフします。クレンジングウォーターの場合はコットンに含ませ、メイクをオフしましょう。メイクを取り除いてから塗り直すと、きれいに仕上がります。

ステップ3:日焼け止めを塗る

日焼け止めを塗り広げます。タイプにより適量は異なるので、製品に表示されている使用量を守るようにしましょう。量が少ないと十分な効果を得られないため、適量を意識してください。
手軽さを求める場合は、スプレータイプやスティックタイプを使用するのも1つの方法です。UVカット効果のある化粧下地は、時短につながるのでおすすめです。

ステップ4:ファンデーションやパウダーで押さえる

日焼け止めを塗り終えたら、パウダーファンデーションやパウダーで押さえましょう。メイク崩れを防ぐためには薄く仕上げるのがポイントです。UVカット効果のある製品を選ぶのもいいでしょう。

 
日焼け止めはメイクをしていても2~3時間おきに塗り直すのが大切

紫外線対策は毎日の積み重ねが大事です。日焼け止めはメイクの上からの塗り直しも効果的なので、外出先でも2~3時間おきに行いましょう。「夏のレジャー用」「日常用」など使い分けてみてくださいね。
日焼け止めの適量は、私たちが思っている以上に多い量です。クリームタイプはパール粒2個分、液状タイプは1円硬貨大2個分が推奨されています。日焼け止めを適切に使用し、紫外線から肌を守りましょう。

参照:紫外線環境保健マニュアル2020/環境省

  • 北村由美

    看護師ライター北村由美

    看護師として総合病院、地域病院、訪問看護ステーション等で約30年勤務。超低出生体重児から103歳の高齢者まで看護を経験。
    自らが家族の介護を行う中「自分の知識、経験が困っている人の役に立てるのではないか」と考えるようになり、ライターを開始。「読者が共感できる記事」をモットーに医療・健康分野の記事、看護師向け記事を執筆している。

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