美容×健康ライター中村里歩
元美容師で「超」がつく美容・健康マニア。試した美容法・健康法は数知れず…。経験を活かし、美意識の高い女性や、健康に悩む男性に寄り添う記事を執筆するべく活動中。
モットーは「明るく前向きに」「日進月歩」。AIに負けない、読者への愛がたくさん詰まった記事を執筆するため日々勉強中。
髪にツヤがないのは、キューティクルの傷みや乾燥・加齢による髪質の変化が原因です。具体的には、カラーやパーマなどのケミカルダメージや、紫外線によるキューティクルの損傷が挙げられます。
ツヤを出すには、シャンプーのやり方や種類を見直し、オイルなどのスタイリング剤やブラシの活用方法を知っておくと役立ちます。食べ物や睡眠にも気をつかって、体の中からツヤのある髪を育みましょう。
髪のツヤとは、髪の一番外側にある構造体「キューティクル」に光が反射して生まれる「反射光」で、うろこのように重なっています。髪の水分を保持したり、内側の組織を外的刺激から守ったりする役割があります。
キューティクルが整っていると反射光が一定の方向を向くため、キレイなツヤが出るのです。
髪のツヤがなくなってしまう原因は、大きく三つあります。キューティクルの傷み・乾燥・髪質の変化です。
どうして髪が変化してしまうのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
ヘアカラーやパーマなどの施術は、薬剤でキューティクルを無理に広げるため、髪に大きなダメージを与えてしまいます。
キューティクルが傷むと、髪表面がデコボコになり、反射光の向きがバラバラに…。すると、ツヤが失われたり毛流れがそろいにくくなったりするのです。
シャンプーやドライヤーといった、何気なく行っている毎日のルーティンが、髪の乾燥やダメージを蓄積する原因となっている可能性があります。以下の方法でお手入れをしていないか、チェックしてみてください。
<髪のツヤを失いやすいNG行為>
年齢を重ねると肌質が変化するように、髪も変化します。たとえば、髪内部の水分量が減ってパサつきやすくなり、頭皮の皮脂分泌量が減少したり、たるみによって毛穴が歪んだりします。
また、女性ホルモンの減少に伴い、髪のハリやコシが失われがちです。そのため、年齢に応じた髪との付き合い方が大切になってきます。
髪のツヤがなくなる原因として、意外と見落としがちなのが、紫外線によるダメージです。紫外線の「UV-B」はキューティクルにダメージを与え、髪の乾燥やメラニン色素の分解を促すといわれています。
一方、頭皮に悪影響を及ぼすのが紫外線の「UV-A」です。UV-Aは波長が長いため、髪をつくる「毛母細胞」にまで達し、髪の成長を阻害するとされています。
セルフでできる、髪にツヤを出す方法をご紹介します。すぐに始められる対策ばかりなので、できることから取り組んでみてくださいね。
ヘアケアの中でも、最初に見直してほしいのが、使用しているシャンプーの種類とやり方です。髪がパサついている方は、洗浄力がマイルドなアミノ酸系や、ベタイン系のシャンプーが向いています。「セラミド」「グリセリン」「ヒアルロン酸」といった保湿成分が配合されていると、なおよしです。
シャンプーをするときは、終始すすぎを意識してみてください。シャンプー前の予洗いでは、7割程度の汚れを落とすイメージで、しっかりすすぎましょう。シャンプーやトリートメントの流し残しがあると、頭皮トラブルに発展する可能性があります。
「もう流れたかな、と思ってから、さらに30秒すすぐ」とイメージを持ち、しっかり流しましょう。
髪のダメージが気になる方は、トリートメントでしっかり髪をコーティングしましょう。インバストリートメントとアウトバストリートメント(洗い流さないトリートメント)、どちらも「毎日」併用するのがおすすめです。
トリートメントは、自分の髪タイプに合わせて選びましょう。
トリートメントだけではパサつきが改善されない…とお悩みの方は、プラスワンアイテムとしてヘアマスクを取り入れてみてください。
ヘアマスクとは、化粧品でいう「パック」のような役割をする、髪の集中ケアアイテムです。トリートメントより一歩進んだケアをしたい方は、ぜひ取り入れてみてください。
シャンプー後に髪全体(とくに毛先)に塗り、5~10分ほど放置したらすすぎます。放置時間中は、ヘアキャップをつけたりホットタオルで巻いたりすると、より効果アップが期待できるでしょう。
トリートメントと併用する必要はありませんが、もし併用したいときは【シャンプー → ヘアマスク → トリートメント】の順に使用してみてください。
ヘアマスクは、週に1~2回の頻度で使用しましょう。毎日使用すると、髪がベタついてしまうので注意が必要です。また、ヘアマスクが頭皮についてしまうと、髪のボリュームが出にくくなったり、毛穴が詰まったりします。塗布する場所は、髪の中間部~毛先を意識し、必ず頭皮は避けるようにしましょう。
健やかな髪は、ツヤがあり生き生きとした印象を与えます。そんな髪を育むためには、頭皮からケアをするのも有効です。ドライヤーの前にスカルプエッセンスをつけて、頭皮を持ち上げるようにマッサージをする「頭皮ケア」の習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか。
加齢や紫外線のダメージによって頭皮の乾燥が気になる方は、「グリセリン」「ベタイン」「DPG(ジプロピレングリコール)」といった保湿成分が含まれているスカルプエッセンスが適しています。
髪のツヤやまとまりを出すためには、ドライヤーが必須。しかし、しっかり乾かそうとしてドライヤーをあてすぎると、乾燥を招いてしまいます。また、毛流れを意識せずに乾かすと、髪がまとまらずパサついた印象に。
乾かすときは、毛先の流れを統一するよう意識しながら、少しうるおいが残るくらいで止めておきましょう。
もしも、ドライヤーにマイナスイオン機能がついているなら、ぜひ活用してみてください。乾かしすぎを防いでくれるため、うるおいを残しながら髪を乾かせます。
ブラッシングには、髪によいさまざまな効果が期待できます。
<ブラッシングの効果>
ブラッシングの目安は、1回1~2分程度、1日3回以上です。必ずおこなってほしいのは、起床後とシャンプー前のタイミング。寝ている間や日中に絡まってしまった髪をほぐしてあげましょう。
体の中でも最も太陽に近い頭部は、肌に注ぐ2~5倍の紫外線量を浴びるといわれています。キューティクルの損傷を避けるために、髪の紫外線対策も心がけましょう。
最も手軽な紫外線対策は、帽子を被ったり日傘をさしたりする方法です。ただし、帽子の中は蒸れやすいため、被りっぱなしはNG。日傘はさしたり閉じたりしながら持ち歩かなければならないので、不便に感じる方もいるかもしれません。
帽子や日傘の使用に抵抗のある方は、スプレータイプで手軽に使用できる頭皮や髪用の日焼け止めを使用しましょう。2~3時間おきに塗り直しが必要な点には、留意しておいてくださいね。
髪に触れる布類といえば、衣服やタオルが思い浮かぶかもしれませんが、とくに注意したいのは寝具です。毎日6時間寝るとすると、髪と寝具が接している時間は1日の1/4に相当します。寝ている間は頭を固定できないので、必ず摩擦が生じるのです。
摩擦によるダメージを少しでも抑えるために、枕は自然素材を選びましょう。とくにおすすめなのは、シルク素材です。保湿性に優れているため、必要以上に頭部の水分を奪いません。シルク素材のナイトキャップをかぶるのもよいでしょう。
体の中からツヤのある髪を育むために、摂取する栄養にも注目してみてください。髪のほとんどは「ケラチン」からできているため、ケラチンを生成する「タンパク質」を意識して摂取するのがポイント。肉・魚・卵・豆類・乳製品などを積極的に食べましょう。
また、タンパク質の吸収を助けるビタミンを一緒に摂取するのも大切です。健やかな髪を育むミネラルも一緒に摂取すると、よりツヤのある髪に近づけます。
髪を育てる「成長ホルモン」は、入眠後3時間で最も分泌されるといわれています。入眠から3時間までは、とくに良質な睡眠がとれるような環境を整えましょう。
<良質な睡眠をとるポイント>
寝よう寝ようと思うと、かえって寝つけなくなるものです。自然に眠くなるように、自身の「寝る前のルーティン」を見つけてみてください。
いろいろ試しても髪のツヤが復活しない…そんなときは、美容院で相談してみましょう。トリートメントやヘッドスパの施術を受けられるだけでなく、傷んだ毛先をカットする提案や、縮毛矯正をすすめてくれるかもしれません。
ツヤ感を出せるカラーリングを試してみるのも、一つの手段。多くの人の髪の悩みを見てきた美容師であれば、一人ひとりの髪質や髪の状態に合わせた最適な提案をしてくれるはずです。
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