今週の限定セール

休んでも疲れがとれないのは脳疲労かも?マルチタスクが得意な人ほどチェックしておきたい症状と回復方法

ビタミン剤・滋養強壮剤VITAMIN MEDICINE
MORE
2024/07/24

休んでも疲れがとれないのは、脳疲労が原因かもしれません。脳を休ませようとぼーっとする時間をつくっても、仕事の息抜きのためにゲームをしたりしても、じつは逆効果になりかねないのです。回復のカギは、食習慣と生活におけるタスクのこなし方にあります。放置してしまうと集中力や判断力の低下をはじめ、全身に症状が出かねません。デジタル社会を健康に生き抜くために、正しい回復方法をチェックしてみませんか?

 

脳疲労ってどんな状態?

脳疲労は、その名のとおり、脳が疲れている状態を表す造語です。脳内が情報であふれ、処理しきれなくなった状態を指します。

脳疲労は情報処理のキャパオーバー状態

脳には思考・感情・本能などを司る数多くの部位があり、通常は互いがバランスをとりあって情報を処理しているのです。脳疲労とは、これらのバランスが崩れてしまった状態をいいます。
たとえば情報を整理する人が脳内にいて、あまりに多くの情報をさばきこなせず、疲れ切ってしまったと考えてみてください。キャパオーバーで処理しきれなくなった情報が脳内で散らばってしまい、混沌とした状態になるのが想像できるでしょう。

「休んでも疲れがとれない」をまねく脳疲労

情報過多で脳が疲れていると感じたときは、積極的にぼーっとする時間を設ける方も多いのではないでしょうか。情報が整理されて改善に向かいそうに思いますが、じつは違います。
脳には大きくわけて3つのモードが存在し、安静状態のときにはたらくのがDMN(デフォルトモードネットワーク)です。DMNモードになると、脳の消費エネルギーの6~8割を占めるといわれています。つまり何もしない時間を設けるほどに、脳はエネルギーを消費し続け、かえって活性化するといえるのです。「しっかり休んだつもりなのに、なぜか疲れがとれていない」と感じるのもこのためと考えられるでしょう。

 

脳疲労の原因と症状

脳内で情報があふれてしまう脳疲労は、デジタル機器の普及により格段に起こりやすくなってしまいました。情報が無限にあるスマホやパソコンを触る機会の多いわたしたちは、常に脳疲労のリスクにさらされている状態です。休んでも疲れがとれない状態を回避するために、原因と症状を理解しておきましょう。

原因(1)スマホやパソコンの長時間操作

デジタル社会において、脳疲労の大きな原因となるのが、スマホやパソコンの使いすぎです。テレワークやオンライン授業の導入により、デジタル機器から情報を得る機会を避けられなくなってきました。インターネットにはおびただしいほどの情報が落ちていて、逐一情報を精査しなければなりません。リフレッシュのつもりでスマホゲームをしたり、SNSをチェックしたりするのも、脳を休めるどころか酷使してしまっているのです。

原因(2)日常的なマルチタスク

日々のタスクの多さも、脳疲労の主な原因のひとつです。タスクが多いほど、多方面に考えをめぐらせなければなりません。わたしたちの脳には、使うたびに消費される資源が用意されています。ただし、資源には限りがあるのです。
「会議に参加して話を聞きながら、内容をまとめる」「部屋の片づけをしながら、夜ごはんの献立を考える」といったマルチタスクは、資源を枯渇させ、脳疲労につながると考えられるでしょう。

「寝ても疲れが取れない」以外の不調が出ていないかチェック

脳疲労が引き起こす症状としては、休んでも疲れがとれない以外にも、さまざまな症状が表れ始めます。放置してしまうとさらなる不調をまねきかねません。脳疲労は全身の不調につながりかねないため、たかが疲労と思わず、早めの対処が重要です。

 

脳疲労の回復につながる方法【食事編】

脳疲労の原因となるDMNモードで消費されるエネルギーは、ビタミン類を摂取するといった食事から補えます。甘いものの摂り方も、脳疲労に深く関係するひとつです。日中に心がけたい食生活をチェックしてみましょう。

疲れた脳にビタミン類をチャージ

脳疲労を感じたときは、ビタミン類を積極的に摂るのがおすすめです。ビタミンが疲労を直接回復してくれるわけではありませんが、疲れたカラダには必要不可欠な栄養素です。

  • ・ビタミンB1:脳のエネルギー源となるブドウ糖をスピーディーにエネルギーに変換するのに必要
  • ・ビタミンB2:タンパク質や糖質をエネルギーに変換するのに必要
  • ・ビタミンB6:タンパク質をエネルギーに変換するのに必要、睡眠にかかわるセロトニンの生成をサポート

ビタミン類は、肉・魚・豆類などを取り入れ3食バランスのとれた食事をしていれば、補うのはむずかしくありません。しかし、仕事や育児、介護で忙しく、まともな食事を用意できない場合もあるでしょう。とくにビタミンB1は体内で貯蔵しにくいため、栄養ドリンクやサプリメントなどからの摂取がおすすめです。

疲れには甘いもの?でも摂り方には注意

疲れたときによいとされる甘いものは、摂るタイミングと方法がカギとなります。そもそも疲れると甘いものが食べたくなるのは、脳のエネルギー源であるブドウ糖を欲するためです。甘いものを食べると、一時的に血糖値があがって幸福感で満たされます。しかし、根本からの疲労回復にはつながりません。
とくに夜寝ている間は、食べ物からのエネルギー補給ができません。さらにDMNモード下で甘いものを摂ると、エネルギー消費に拍車をかけてしまうでしょう。寝る前に食べると、脳疲労のリスクが増すうえ、肥満の元にもなってしまいよくありません。

 

脳疲労の回復につながる方法【生活習慣編】

生活における脳疲労回復のポイントは、脳がこなさなくてはならないタスクをいかに減らしてあげられるかです。スマホやパソコンをどうしても使わなければいけないからといって、諦める必要はありません。生活習慣のなかでできる工夫をチェックしてみましょう。

寝る前に1日の出来事を書き留める

脳疲労から脱するためには、寝る前に、1日のうちで得た情報の整理が大切です。起こった出来事を日記に書き留めたり、決定した先々のスケジュールを書き込んだり、目を閉じて寝落ちする前に考えをめぐらせたりするだけでも構いません。脳は、寝ている間に記憶の整理をしてくれています。その手助けをすると、脳を休めやすくなるでしょう。

目を閉じ、リラックス状態をつくる

リラックスタイムを設けるのも、脳疲労を回復させるためには必要です。好きなアロマを炊いたり、音楽をかけたり、自分がリラックスできる環境に身を置いてみてください。さらに目を閉じて行うと、目から入ってくる情報を物理的にシャットダウンでき、さらなる脳疲労のリスクを軽減できます。

心を一点に集中させるマインドフルネス

マルチタスク下で起こりやすい脳疲労の回復に、大きく貢献してくれるのがマインドフルネスです。今起こっていることに心を向け、過去や未来、雑念から解き放たれるための考え方を指します。何かひとつに集中する、いわゆる究極のシングルタスクです。

マインドフルネス実行例

マインドフルネスを実行するときは、雑念が浮かびそうになったら意識的に払い、目の前の光景や香り、音だけに心を向けてみてください。

  • ・自然のなかにあるレストランで、コース料理を一皿ずつじっくり味わう
  • ・スマホが使えないキャンプ場で、鳥の鳴き声に耳をそばだてる
  • ・雑念を払いながら、呼吸に集中しつつ瞑想する
 
現代社会を健康に生き抜くためにはシングルタスク化

休日にマインドフルネスを活用しても、日常的なマルチタスクは避けられず、すぐに疲れが溜まってしまうのではないかと不安な方もいるのではないでしょうか。しかし、シングルタスク化はむずかしくはありません。会議に参加しつつ内容をまとめなければならないなら、要点だけかいつまんで書き留めておくなど、できるだけあれこれ考えないで済むよう工夫してみましょう。
マルチタスクが得意な方も、脳が疲れないわけではありません。現代社会を健康に過ごすためのカギは、メリハリのある行動にあるといえるでしょう。

  • 白井未奈子

    セラピストライター白井未奈子

    サービス業を10年経験するなかで、リラクゼーション業務に出会い「人を癒す」ことに目覚める。
    フリーランスに転向して以降は、ボディートリートメントとフェイシャルエステの知識を活かし、美容・健康系の記事執筆を中心に担当。今は手ではなく、文章で読者にくつろぎとすこやかさを届けることを目指している。